Wikijunior:大型ネコ/ジャガー
ジャガー(Jaguar)という名前は遥か昔、南米インディアンによる“ヤガー”(一撃必殺の猫)という恐怖と崇敬が混交した呼称に由来しています。たとえとして、黒バラが鏤められた金の毛皮は夜空の星にも例えられ、マヤ語族では太陽が夜間に受肉化した生物と伝えられています。ライオンや虎、豹(ヒョウ)に近い系統で、特に豹は斑紋以外は、ほとんど同じです。
生息地
編集中央から南アメリカの熱帯雨林や田園地帯に大部分が生息し、泳ぎや登山が得意なことから川ぞいや湿地帯を好みます。
アメリカの北から南西部にかけて生息していましたが、1960年前後にアメリカ国内での絶滅が確認されました。
外見
編集外見はヒョウに似ており、しぐさは虎に似ています。ネコ科の動物の中でも、ジャガーの顔(かお)は、アゴの骨格がとても強く、発達した頬筋肉や顎下により、豹よりも丸顔です。他のネコ科動物に比べると、ジャガーは短足で、速度よりも脚力が発達しています。
大抵は橙黄色の毛衣に、輪状の黒斑が無数に点在しています。ジャガーは輪の中央に点がある一方で豹にはありません。複数の科学的根拠から、豹は欧州大陸に土着で、ジャガーはアメリカ大陸に土着という違いがあるものの、ジャガーと豹(ひょう)は種がとても近いことがわかっています。ジャガー達のうち、全身が黒い個体は「黒ヒョウ」と呼ばれることもありますが、実際はジャガーであり、一見してわからないものの斑点がついています。
獲物(えもの)の種類と、つかまえかた
編集主にヘラ鹿(ヘラジカ)や ヘソイノシシなどの大型動物を狙いますが、便宜的に蛙や鼠(ねずみ)、鳥、魚、家畜(かちく)まで何でも食べます。健脚な一方で辛抱が足りず、獲物を追い続けるのは稀(まれ)です。発達した頬(ほほ)は厚い骨や甲羅さえも簡単に砕き(くだき)、多くのネコ科動物と異なり、首を抑えて窒息させるのではなく、獲物の頭蓋を割り、しとめます。ジャガーのように夜目が利き夜間に狩りをする動物を 夜行性動物(やこうせい どうぶつ) といいます。
驚きの事実
編集- 水辺で尾で波紋を起こし、寄って来た魚を前足で捕まえることもあります。