ダイモスは、火星(かせい)の衛星(えいせい)の一つで、火星から最も遠い衛星です。直径(ちょくけい)は約12.4キロメートルで、火星の衛星の中では小さい方(ほう)です。ダイモスは、表面(ひょうめん)がぼこぼこしていて、形(かたち)が不規則(ふきそく)です。このため、ダイモスもかつて小惑星(しょうわくせい)だった可能性(かのうせい)があります。

火星の衛星ダイモスの画像

ダイモスは、1877年(ねん)8月(がつ)12日にアサフ・ホールによって発見(はっけん)されました。この名前は、ギリシア神話(しんわ)の神(かみ)デイモスにちなんで名づけられました。

特徴(とくちょう)

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ダイモスは、フォボスと一緒(いっしょ)に火星の重力(じゅうりょく)によって捕獲(ほかく)された小惑星(しょうわくせい)だと考(かんが)えられています。実際(じっさい)に、ダイモスの反射(はんしゃ)スペクトルはD型(がた)小惑星に似(に)ています。また、ダイモスはとても軽(かる)いので、氷(こおり)や空気(くうき)も含(ふく)まれているかもしれません。ただし、捕獲(ほかく)の考え方では、ダイモスとフォボスの動き(うごき)を説明(せつめい)するのが難(むずか)しいとされていて、火星(かせい)にぶつかる天体(てんたい)が原因(げんいん)で2つの衛星(えいせい)ができたという説(せつ)もあります。

地形(ちけい)

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Wikipedia
ウィキペディアダイモスの記事があります。

ダイモスには、2つのクレーターがあります。これらのクレーターは、それぞれジョナサン・スウィフトとヴォルテールにちなんで「スウィフト」と「ヴォルテール」と名付(なづ)けられました。この2人は、火星(かせい)の衛星(えいせい)が発見(はっけん)される前に「火星の2つの月(つき)」について書(か)いていました。また、最初(さいしょ)に火星に2つの衛星(えいせい)があることを予想(よそう)したのはヨハネス・ケプラーという人(ひと)です。スウィフトとヴォルテールは、ケプラーの考え(かんがえ)を引用(いんよう)したと言われています。