理論構築の前に、投資家の行動を決定付ける要素が何であるか定義する必要がある。現実には非常に多くの要素が株式売買に関しての意思決定に絡む。しかし、ポートフォリオ理論では単純化のために、リターンとリスクのみによって行動を決定するという前提に立つ。

リターン

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資産の収益性は総収益、または収益率によって表わされる。購入価格を 、受け取り価格を とすると、投資によって得られる総収益 は、   と定義される。 対して収益率 は次のように定義される。   総収益は投資額に対してのインカムの倍率を、収益率は投資額に対しての利子率を表わしてるといえよう。

ポートフォリオ理論では、投資による収益率が確定的ではないリスク資産を扱う。このような資産の収益率は通常、過去のデータから求めた期待値 を用いる。

リスク

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ポートフォリオで言う「リスク」は、危険性という意味合いではなく、価格の変動幅のことを指す。この価格の変動幅を数値的に表わすために分散、しいては標準偏差を用いて計算する。