公認会計士試験/平成30年第I回短答式/監査論/問題17

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問題

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 継続企業の前提に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。(5 点)

ア.継続企業の前提に関する監査人の責任は,企業の事業継続能力そのものを認定し,企業の存続を保証することではなく,経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することの適切性について十分かつ適切な監査証拠を入手し,継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められるか否かを結論付けることである。

イ.監査人は,継続企業の前提に関して経営者が行った評価の検討に当たって,経営者の評価期間と同じ期間を対象としなければならない。年度決算の監査においては,その期間は監査の対象となった事業年度末から翌事業年度末までであるが,四半期レビューにおいては,どのような場合であっても,この期間は四半期レビューの対象となった四半期会計期間末から翌四半期会計期間末までとなる。

ウ.監査人が,継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況を識別した場合,重要な不確実性が認められるかどうかを判断するための十分かつ適切な監査証拠を入手するために,継続企業の評価に関連する経営者の対応策が,当該事象又は状況を解消し,又は改善するものであるかどうか,及びその実行可能性について検討することが必要となる。

エ.監査人が,継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切でないと判断する例として,更生手続開始決定や,再生計画の認可がある。

1.アイ
2.アウ
3.アエ
4.イウ
5.イエ
6.ウエ

正解

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2

解説

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ア.継続企業の前提に関する監査人の責任は,企業の事業継続能力そのものを認定し,企業の存続を保証することではなく,経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することの適切性について十分かつ適切な監査証拠を入手し,継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められるか否かを結論付けることである。監基報570第6項

イ.監査人は,継続企業の前提に関して経営者が行った評価の検討に当たって,経営者の評価期間と同じ期間を対象としなければならない。年度決算の監査においては,その期間は監査の対象となった事業年度末から翌事業年度末までであるが,四半期レビューにおいては,どのような場合であっても,この期間は四半期レビューの対象となった四半期会計期間末から翌四半期会計期間末までとなる。場合によって異なる。監査・保証実務委員会報告83号38項39項

ウ.監査人が,継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況を識別した場合,重要な不確実性が認められるかどうかを判断するための十分かつ適切な監査証拠を入手するために,継続企業の評価に関連する経営者の対応策が,当該事象又は状況を解消し,又は改善するものであるかどうか,及びその実行可能性について検討することが必要となる。監基報570第15項(2)

エ.監査人が,継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切でないと判断する例として,更生手続開始決定の取消しや,再生計画の認可がある。監基報570A25項

参照法令基準等

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