公認会計士試験/平成30年第II回短答式/監査論/問題5

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問題

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 会社法上の監査役に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。(5点)

ア.監査役会が設置されている取締役会設置会社の監査役は,法令又は定款に違反する事実があると自らが認めるときに,その旨を当該取締役会設置会社の監査役会には報告しなければならないが,取締役会には報告しなくてよい。

イ.会計参与が設置されていない監査役設置会社が,その監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨を定款で定めていないときは,当該監査役設置会社の監査役は,当該監査役設置会社の取締役の職務の執行を監査する。

ウ.監査役が設置されている株式会社が,その監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨を定款で定めていないときに,当該株式会社の監査役が,当該株式会社の子会社の業務及び財産の状況の調査をすることができる場合がある。

エ.公開会社でないところの,会計監査人及び監査役会が設置されていない監査役設置会社が,その監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨を定款で定めているときに,当該監査役設置会社の監査役が,当該監査役設置会社が作成した事業報告を監査する権限がないことを明らかにした監査報告を,作成しなくてよい場合がある。

  1. アイ
  2. アウ
  3. アエ
  4. イウ
  5. イエ
  6. ウエ

正解

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4

解説

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ア.監査役会が設置されている取締役会設置会社の監査役は,法令又は定款に違反する事実があると自らが認めるときに,その旨を当該取締役会設置会社の監査役会取締役会には報告しなければならないが,取締役会には報告しなくてよい会社法382条

イ.会計参与が設置されていない監査役設置会社が,その監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨を定款で定めていないときは,当該監査役設置会社の監査役は,当該監査役設置会社の取締役の職務の執行を監査する。会社法381条1項

ウ.監査役が設置されている株式会社が,その監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨を定款で定めていないときに,当該株式会社の監査役が,当該株式会社の子会社の業務及び財産の状況の調査をすることができる場合がある。会社法381条3項

エ.公開会社でないところの,会計監査人及び監査役会が設置されていない監査役設置会社が,その監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨を定款で定めているときに,当該監査役設置会社の監査役が,当該監査役設置会社が作成した事業報告を監査する権限がないことを明らかにした監査報告を,作成しなくてよい場合がある。はない。会社法389条2項,同施行規則129条2項

参照基準

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