例10
これが正しい解であることを確かめよ.
解答例
のとき,
.
ゆえに
.
また
.
以上より は のひとつ.
例11
を解け.
解答例
-
-
-
-
-
-
-
験算をする.
-
-
-
で与方程式を満たす.
さらに 2 階微分に対する公式を導いてみよう.
式 (1.12) を 2 度用いると,
となる.よって
(1.15)
を得る.ここでも のときは となり, が微分を表すと考えてよいことを示している.
式 (1.15) において とおけば,
(1.16)
を得る.また,
[5]
これは の Taylor 展開である.
例12
(1)
(1.17)
(2)
を示せ.
解答例
式 (1.15) に を代入して,
すなわち
これらの結果(式(1.16),式 (1.17) を用いると
を得る.ここに は虚数単位である.また,
[6]
同様に,
[7]
を得る.これらは有名な Euler の公式 である.
例13
を解け.
公式 (1.15) 等を用いて, の式で表すと,
[8]
[9]
ここで公式(1.16), (1.17) を用いて の関数に戻すと,
例14
例12 の解の正しいことを確かめよ.
解答例
よって
は与方程式の解のひとつ.
例15
を解け.
解答例
第一項
とおいて
より
したがって
同様に第二項は
第三項は
ゆえに
- ^ この注は第二章読了の後にわかるものであるが,分母の に対して と置換する形となっている.もし置換対象の の出現位置が一か所に限定されるのなら甚だ都合がよい.ラプラス変換を ではなく, と定義する理由がここにもある.
- ^
なぜならば, にて を代入すると,分母が になってしまう.
- ^
なぜならば(1.13)に を代入して
- ^
とおいて
(右辺)=
これが となるから より より .
すなわち
この第一項の処理は (1.13) が適用できる形を目標として変形したもの.
- ^ 初項 ,公差 の無限等比級数
- ^
ここで に持ち込むのはうまくない. の整数倍と の整数倍の和から虚数部 かつ の係数が と仮定できても定数項が が という条件を記述する方法がない.この方法で記述できる条件は 2 個しかないのだから.あるいは仮に と の部分分数展開に持ち込めたとしても,それから の関数に置き換える公式がない.
- ^
同じく, とおいて, を解き, .
- ^
- ^
とおいて,
より , よって .