制御と振動の数学/第一類/複素数値関数の Laplace 変換/解の漸近的挙動(安定論)/Hurwitzの定理
特性多項式の係数から,直ちに微分方程式 (4.13) の解の安定性を判別する方法がいくつかある. 次のものは有名である.
定理 4.2 Hurwitz の定理
実係数の代数方程式,
のすべての根が, 平面の左半平面に位置するための必要十分条件は,
の首座の小行列式がすべて正となることである.すなわち,
が成立することである.
この定理は,1895 年にある技術者の依頼によって,Hurwitz が解いたものであるが, それ以前に Routh によって解かれていたので, Routh-Hurwitz の定理とも呼ばれる.証明は付録に譲る.