国家総動員法
国家総動員法(こっかそうどういんほう)は、1938年に第1次近衛内閣によって制定された法律である。1945年9月2日の第二次世界大戦終結を以って効力を失い、GHQ占領後の国家総動員法及戦時緊急措置法廃止法律(昭和20年法律第44号)に基づいて1946年4月1日をもって廃止された。企画院による法整備が始まり、重要産業統制法(1931年)以来の国家統制を含んだ法整備となる。<リンク=ウィキソース>
概要
編集国家総動員法は、企画院(旧内閣調査局)の革新官僚らのグループにより策定された。法案は、総動員体制を樹立する法案であった。その思想の根拠となる国家社会主義には、凡そ同盟国ドイツのナチズムと関連した全権委任法を模倣したとも言える。ただし、企画院事件に見られるように、社会主義的であり、ソ連の計画経済(5ヶ年計画)の影響を受けていた。官僚による産業統制が規制型経済構造であったことが、1940年体制とも言われる所以である。同法によって国家統制の対象となったものを列挙していくと、・・・
国家総動員法の概要
編集* 労働問題 : 国民産業への徴用、総動員業務への服務協力、雇用/賃金/解雇等の労働条件、労働争議の予防/解消
* 物価統制 : 物資の生産、配給、使用、消費、所持、移動
* 金融・資本統制 : 会社の合併や分割、資本政策一般(増減資・配当)、社債募集、企業経理、金融機関の余債運用
* カルテル : 協定の締結、産業団体・同業組合の結成、組合への強制加入
* 価格一般 : 商品価格、運賃、賃貸料、保険料率
* 言論出版 : 新聞・出版物の掲載制限