星団は恒星がその重力によって集まり、全体としては共通の運動を行うものである。星間物質の星雲と言葉は似ているが全くの別物なので注意。また、この項目では恒星の種族についても扱う。

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星団の分類

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星団には主に散開星団と球状星団がある。

 
散開星団の1つであるプレアデス星団。

散開星団はいくつかの星が比較的離れて見える星団である。また、若い星が多く、スペクトルはO型やB型など、高温のものが多い。右のプレアデス星団などが代表的な例である。

 
球状星団の1つであるきょしちょう座47。

球状星団は散開星団とは逆に密度の高い星団である。密度が高いため望遠鏡でも個々の星は識別できない場合がある。右のきょしちょう座47などが代表的な例である。

種族

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恒星には種族というものがあり種族Iと種族IIがある。種族Iは金属量が多いもの、種族IIは金属量の少ないものである。また、種族Iほど若く、種族IIほど老いているため若さによっても分類できる。

種族IIは質量が小さく、寿命が長いため老いていて、種族Iは質量が大きく、寿命が小さいため若い。星団では散開星団は主に種族I、球状星団は主に種族IIである。

距離の測定法

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散開星団と球状星団の距離を測定するには主に分光視差法と標準光源法がある。

分光視差法は恒星のスペクトルから絶対等級を求め、視等級と比べて距離を求める方法である。絶対等級と視等級との関係には

 

(M:絶対等級、m:視等級、d:距離[pc])という関係があるが、視等級は実測値、絶対等級はスペクトルの似たものを使えばよいので間接的に距離が求まる。スペクトルによる測定なので個々が比較的離れて見える散開星団の方が適している。

標準光源法は明るさが定まっている天体をもとに距離を測定する方法である。星団のなかに標準光源があればその星団まで測定できるので比較的多くの恒星から成る球状星団の方が適している。