本項は、東京大学の「一般選抜(前期日程)」対策に関する事項である。

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東京大学のホームページ(入学試験の概要が記載されている)https://www.u-tokyo.ac.jp/ja/admissions/undergraduate/e01_02_01.html

東京大学(東大)は、日本で最初に設立された帝国大学である。

概要

東京大学は学校推薦型選抜と一般選抜(前期日程のみ)によって学生募集を行う。本概要では一般選抜に限定して記述する事にする。一般選抜は、文科各類は目黒区駒場にある『駒場Ⅰキャンパス』、理科各類は文京区本郷にある『本郷地区キャンパス』にて、2月25日~26日の2日間(理科三類は2月27日を含めた3日間)に渡り実施される。

募集定員は以下の通りである。

科類 定員
文科一類 401
文科二類 353
文科三類 469
理科一類 1108
理科二類 532
理科三類 97

東大入試の対策としては、まず、駿台予備学校・Z会共催の東大入試実戦模試、河合塾の東大入試オープン、SAPIX YOZEMI GROUPの東大入試プレ、東進の東大本番レベル模試(学校推薦型選抜のアンケートも実施)といった東大対応模試(いわゆる『東大模試』)を受験することが望ましい。加えて、東進では高1・2生を対象に「東大入試同日体験受験(2/25.26日)」が実施される。実施日当日の学力検査で実際に出題された問題を使用することから、実際の東大入試を早い時期から知ることができるいい機会にもなるので、余裕が有れば受けて見るのも良い(因みに、この模試は文科志望者は社会、理科志望者は理科の受験も可能)。各社とも毎年的中を競い良質な予想問題を作成している。また、これら東大模試の受験者層は実際の東大入試本番のそれとほぼ重なる。東大合格者の中にこれらの東大模試を1回も受験していないものは皆無であると言って過言ではない。(駿台予備学校・河合塾・SAPIX YOZEMI GROUPは年2回、東進は年4回、それぞれ行われる)

また、これらの模試と共通テスト対策のマーク模試の成績でドッキング判定(総合判定)が行われる場合も多いが、こと東大に限っては共通テストの配点が低いということもあり、あくまでも『模試の段階』においては、ドッキング判定は意味をなさないと言える(東大受験生はほぼ全員が8割~9割程度得点し、そして共通テストにおける90点の差は、550満点に換算すると、10点程度の差にしかならない)。ちなみにこれらの東大模試においては、平均点を少し超える程度(偏差値52~53程度)でC判定が出る(理三を除く)。問題を解く順番や試験時間の使い方など、模試を受験して各自研究しよう。

大学入学共通テスト

以下では特記のない限り、一般選抜(前期日程)についてのみ述べる。

東京大学を『受験』する際に出願者数が科類ごとで定めれる所定の倍率(後述)を超えた場合、共通テストの得点(900点満点)により行われる二段階選抜の『第一段階』(第1段階選抜)を突破しなければならない。志願者の中で共通テストの得点が一定の順位に入らない場合には、『第1段階選抜不合格』となり、東京大学が実施する第2次学力試験の受験は出来ない。「足切り」の点数は年度ごと・科類ごとに異なり、その年の共通テストの難易度に大きく左右されるので、一概に言うことは出来ない(他の受験生との相対評価である)。

以下、二段階選抜のシステムについて説明する。

東京大学での二段階選抜は、出願者数が科類それぞれで定めた定員に対する一定倍率を超えた場合に実施される。その『第一段階』が上記のようなもので、そこで合格した受験生は『第二段階』(第2次学力試験)に進むことができる。したがって、志願者倍率が所定の倍率を超えた科類で比較的受験者数が多い場合は、「足切り」点数が高くなりやすいといえる。志願者倍率が所定の倍率を達しない場合は二段階選抜は実施されない(共通テストの得点に関わらず、東京大学が課す共通テストの科目を漏れなく受験した出願者全員が受験可能)ことになるが、ほとんどの年において例外なく前期・後期日程(2015年まで)とも全科類で実施されている(文科全類と理科二類で実施されなかったことがある)。

2025年度入試では、二段階選抜(第一段階)を実施する基準の倍率は以下の通りである。理科三類以外の5つの科類にて、第一段階における合格者を減らすこととなった。

科類 倍率
理科一類 2.3倍
文科全類(一~三類) 2.5倍
理科二類・理科三類 3.0倍

例年、前期日程においては、毎年2割程度の出願者が「足切り」に遭っており、彼らは文字通り「門前払い」となって、東大を受験することさえ出来ないまま、国公立大の前期日程を終える。ちなみに、「足切り」に遭った場合は、受験料17,000円のうち13,000円が返還される。

東大入試における共通テストの取り扱いに関しては、合否判定の段階で、共通テストの得点が900分の110に圧縮される。また、配点比率は共通テスト:二次試験=110:440=1:4と、圧倒的に二次試験の比率が高くなっている。しかし、傾斜配点により共通テストの配点が低くなっているからと言って、共通テストを軽視するのは間違いである。(圧縮後の点数は小数点第4位まではじき出され、入試の合否は1点単位ではなく、コンマ数点単位で決せられる。東大には入試成績開示制度があるので、それで確認した者の中には、実際にたった0.1点足りなくて落ちた者も存在する。)

2021年1月より旧・大学入試センター試験(2020年1月実施を以て廃止)に代わり、大学入学共通テストが課され、このテストによる得点が総点に加えられる形となり、必須受験科目は基本は引き継がれる形となる。ただし、センター試験の際と違って前期日程受験でも英語リスニングが必須となるので、受験していなければ未受験科目が有るとして、失格となる。英語の配点は筆記が140点(得点の1.4倍)、リスニングが60点(得点の0.6倍)の200点満点となる。なお、点数は傾斜後の得点を合計し、小数点以下を切り上げた値が用いられる。基本は、共通テストの英語対策は筆記に比較的重点を置き、リスニングは共通テストならではの傾向に注意しながらも個別学力検査の方のリスニングをメインにやることで問題ない、と言える。

共通テストは特別な対策が必要といえる試験ではあるが、基本的には基礎力を試す良問である。よって足切り云々の前に共通テストで得点が取れないような受験生では当然東大合格はおぼつかない。獲得を要する具体的な得点率は、受験する科類にもよるが、出来れば9割(810点)以上、最低でも8割5分(765点)は得点しなければならない(しかし、8割程度の得点で合格している者も、少数ではあるが存在する)。理科三類受験者に至っては、目標点数など考えず、得点しうる限界まで得点するべきであろう(足切り点は例年7割程度なので、第一段階なんぞ通って当たり前、と考えなくてはならない)。

ただ共通テストの得点を意識するあまり、2次試験の対策が疎かになるのも宜しくない。2次試験の対策がお留守になるほど、共通テスト対策を頑張り過ぎないことである。例えて言えば、共通テストが終了後にゼロから2次対策を開始する等では遅すぎる。マーク模試で9割~9割5分をコンスタントに取れたならばそこからは「得点をさらに上げる」よりは「9割~9割5分をキープし続ける」方向に切り替えて、あとは2次試験対策を万全にやることが好ましい。また、理科三類受験者についても、東大模試(特に11月実施分)等で理科一類あるいは理科二類がコンスタントにA判定(合格可能性80%以上)を獲得出来る2次力があれば、8割5分でも合格できることがある。

要は、共通・2次の対策をバランス良くすることである。

難関私立大の入試問題は、学部にもよるが、東大など国公立大のそれの傾向とは大きく異なっているため、東大受験者であろうと、各々の対策は必須である(毎年、併願私大の対策を行わず東大受験前に併願私大に全滅し、精神的に追い込まれる受験生が少なくない)。共通テスト利用入試で確保出来なかった場合は、最低でも過去3年分程度の併願大学・学部の過去問をこなし、傾向をつかみ、試験時間の使い方などを研究しておこう。

一般選抜(前期日程)

全科類とも2月25日・26日に行われるが、理科三類のみはさらに面接試験を2月27日に行う。第1段階選抜が実施された場合はその合格者のみが受験できる。

入試は文理別、科類別の分離方式で行われる。また、「採点は科類別に行われており、(科類ごとに重視する科目が異なるため)採点基準も科類ごとに異なっている」といったことがまことしやかに囁かれているが、信憑性は低い。ただし、試験問題・配点・試験時間・実施時間は文科・理科それぞれで全科類において共通である。また、英語は全問文科・理科共通の試験問題であり、配点・試験時間・実施時間にいたるまで全て同じである。国語、数学にも相当量の文科・理科共通問題がある。

なお、答案は数人の教員により2~3回丁寧にチェックされるので、誤採点がなされる可能性は限りなく低い。入試本番では、東大の教員にそれまでの受験勉強全てを見せ付ける気持ちで答案を書き上げて欲しい。また、字を丁寧に書くことは、最低限のマナーである。「汚い字」は構わないが、「乱雑な字」「判読困難な字」「著しく小さい字」は避け、できる限り読みやすい字になるように心がけよう。

文科(文科一類・文科二類・文科三類)

合格最低点は、文科一類が最も高く、文科二類と文科三類では、やや文科二類の方が高いがほとんど変わらない、という傾向が続いたが、近年は科類ごとの合格最低点に大きな隔たりは見られなくなった。

センター試験利用方式入試を除く併願大学・学部数は1~2校程度の受験生が多いようである。

理科(理科一類・理科二類・理科三類)

合格最低点は、理科三類が突出して高く、理科一類と理科二類では、やや理科一類の方が高い。

国語(文科・理科一部共通)

試験時間は文科150分・理科100分。文科・理科ともに、2月25日の9:30から開始される。

出題範囲は文科は「国語総合」「国語表現」「現代文B」「古典B」、理科は「国語総合」「国語表現」である。

配点は文科120点・理科80点。

解答欄が小さい(後述)ので、必要な箇所を過不足なく的確にまとめ上げる力が要求される。東大の国語は素材文自体はセンター試験をやや超える程度といったところであり、難読ではないがいざ答案に書こうとする段階となると記述の仕方が難しい上に、採点がかなり厳しい(特に2014年度以降)ため、意外と点が伸びにくい特徴がある。そのため、国語での高得点を想定して受験に挑むのは大変危険と言える。しかし受験生の得点は文科受験者の場合60点付近、理科受験者の場合35点付近に集まるので、他の受験生と差をつけられないために、基本的な出題を押さえ、記述上の減点を防ぐ等の細心の注意を持つことが必要である。現代文での得点は難しいので、出来る限り古文・漢文で稼ごう。また、漢字は3~5問ほど出題されるが、1問も落としてはならない。ちなみに、現代文の採点は、大体あっていれば○、1箇所おかしなところがあれば△、2箇所以上おかしなところがあれば×、というように、アバウトな採点であるとの割と信憑性の高い噂があるが、定かではない。センター試験と違って注釈(=読解の上で必要となるもの)に番号はふられておらず、読みながら確認する必要がある。東大に限った事ではないが注釈は読解そして解答作成の上での手助けとなる(特に古文・漢文)ので、必ず読むこと。

解き方の順序としては、漢文⇒古文⇒現代文という順序が推奨されており、試験時間の前半で古典を素早く、しかし正確に仕上げ、残った時間でじっくり現代文に取り組むのが高得点獲得のセオリーといえるだろう。理科は意外と制限時間が厳しいので注意。

現代文

第1問は評論文を題材とした文理共通問題で、2017年度以降は、設問(1)から(3)までが字数制限のない記述問題、(4)が100~120字の字数制限記述、(5)が3題の漢字の書き取りという構成になっている。2000年度から2016年度までは字数制限のない記述問題がもう一問あった他、漢字は3〜5問であった。漢字の書き取り(範囲は、「常用漢字」)は、平素の受験勉強において現代文の参考書、問題集などを読み込んでおれば問題なく対応できる程度の難易度である。他に共通テスト(旧称・センター試験)国語で大問の第1問(評論)の問1で出題されるが、共通テスト直前の12月に共通テスト対策と並行して漢字の対策をする形でも問題は無い。配点は1問1〜2点と予想されるが、全問正解を心掛けよう。また、「楷書で書け。」と指示が有るように、行書風な続け字を書いたりすると減点ないしは0点となる可能性が高い。美しくなくても良いが、漢字のはらいや構造に注意して丁寧に、読み取れるように書くこと。

(1)から(4)までの解答欄は縦約13.5cm、横約8mmの空欄(これは古典も同じ大きさである)2行分で、概して小さめであることが多い。だらだら解答するのではなく、要点を的確にまとめあげて書かせるというのが東大現代文の特徴であり、最も苦労させられるところである。設問の背景にある出題者の意図、要求を過不足なく把握し、本文中の言葉では表現しきれないところを自分の言葉で補って答案を書くことが必要である。配点は、文科・理科ともに40〜45点と予想される。理科に関しては漢字の書き取りを除いて20点は欲しい。この点数もなかなか大変だが、現代文に関しては合格点と言っても過言ではない。また、読解20点以上+漢字の書き取り全問正解がコンスタントにできるのであればこれ以上からはなかなか得点は伸びないので、点数を上げるよりは維持する方向に切り替えて古文や漢文に時間を使った方が好ましい。

また、文科受験者には第4問としてもう1題現代文が出題されており、こちらは主に随想を題材とする。小問は第1問と同じ字数制限なしの記述4問程度で、配点は20〜25点と予想される。

参考書籍:現代文(文系)

  • 『東大入試至高の国語「第二問」』(朝日選書 竹内 康浩 著 ISBN 4022599464
かつて、東大文系向け国語の入試問題には、通称「二百字作文」と呼ばれた、大問一問の記述問題があった。それは、国語問題の二番目の大問としておかれたため、本書などは「第二問」と呼称している。これは、他大学における小論文と見誤る人もいるが、それはあくまでも、被験者の経験などによらず、与えられたテーマのみを読み解いて回答するという、現代文の試験問題であった。本書は、この「第二問」を1980年代から、それが廃止になった2000年頃まで丹念に追って、出題者(東京大学の教官)が受験生に求める能力とは何か(又は、何であったか)を解き明かす書である。本書は、赤本のようないわゆる受験参考書ではない。想定される読者層は、どちらかといえば大学受験はとうに終え受験国語を社会現象の一つとして客観的に見られる人であり、本書で説かれるのは条件反射的受験テクニックではない。後付なのかもしれないが、その出題者が求めているであろう内容は驚くほど深遠であり、そのような回答を、その多くが未成年ですらある受験生に求めるのは酷ではないかと心配するほどである(実際、赤本の編者などは、この形態の問いがなくなったことを「東大国語もようやく『人間宣言』した」と記している)。しかしながら、この何の小細工もない真正面からの問いが、表現者としての受験生の能力を試すために理想的な方法であったとするのが、著者が「至高」と形容したゆえんである。現在のところ、この形式の出題は、一旦退出したかに見えるが、現在の出題においても、後続の出題者にその精神は引き継がれ、いくつかの小問に分かれた現代文の解法のガイドとなるであろう。
東大文系の受験生には、是非一読をおすすめする書であるが、これを読む時期については、注意が必要である。未読の東大文系志望者は受験まで半年以上の余裕がなければ、本書はむしろ読まない方がいい。或いは、求めるもののレベルの高さに恐怖を覚えるかもしれないし、或いは、それに応えようと力みすぎるかもしれない。受験は総合力である。特定の問いかけへのこだわりは、受験直前においては、百害あって一利無しである。捨てる(これは本当に捨てる=何も書かない、ではない。適当に書いてお茶を濁すということである)のも重要なテクニックである。春先に、闘志を燃やし或いは捲土重来を期して読むのがよいだろう。

古文

配点は、文科は30点、理科は20点と予想される。

東大の古文は、ほとんど全ての設問が現代語訳、内容説明、理由説明などの記述問題であり、選択問題や文法事項を単独で問う設問は皆無といってよい(1998年度は例外)。文章は、文理共通問題の年とそうでない年があるが、近年では文理共通問題が続いている。共通の場合は設問数で得点差をつけている(理科は現代語訳の設問が減ることが多い)。近年は文章のレベルはそれほど高くなく、現代語訳なども素直に文法事項に沿って解答すれば得点できるものも多かったが、2015年度から徐々に文章が晦渋になり、2017年度は東大国語としては22年ぶりに源氏物語が出題された。「東大古文は文章は簡単で設問が難しい」といった思い込みは捨てた方がよい。とはいえ設問の方も、1行以内で解答するものばかりで、単語レベルまで細心の注意を払って解答しないと減点されてしまう厳しいものになっている。採点は、現代文に比べるとかなり緻密になされているようである。小さなミスが命取りとなる。目標点は、理科に関しては15点は欲しい。この点数も採点の厳しさを踏まえれば至難の業だが、古文に関しては合格点と言っても過言ではない。15点以上がコンスタントに得点できるのであればこれ以上からはなかなか得点は伸びないので、点数を上げるよりは維持する方向に切り替えて単語や文法等の読解の上で必要なツールの最終確認に時間を使った方が好ましい。

漢文

配点は、文科は20〜30点、理科は15〜20点と予想される。

かつては、散文と漢詩それぞれ一問ずつ出題されていたが、2000年を境に大問数が減ったため、散文が主流となった。しかし、数年に一度、漢詩は依然として出題されている(2011年度、2016年度)ので対策はしておこう。また、漢文は現代文・古文と比べると平易と言えるので、少なくとも文科は7割~8割、理科は6割程度は得点したいところである。採点は、古文と同様、かなり緻密になされているようである。理科(理科全類対象)に関しては20点満点として15点以上がコンスタントに得点できるのであればこれ以上からはなかなか得点は伸びないので、点数を上げるよりは維持する方向に切り替えて句形や語法等の読解の上で必要なツールの最終確認に時間を使った方が好ましい。15点も採点の厳しさを踏まえれば至難の業だが、漢文に関しては合格点と言っても過言ではない。

数学(文科・理科一部共通)

理科

試験時間は150分で、6つの大問からなる。配点は120点で、1問20点。出題範囲は数学Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ,A,B(確率分布と統計的な推測は除く)。文科との共通問題もある。図形問題(特に空間図形)や微分積分が出題されやすい。解析的な数式の話題であっても、グラフを用いて議論するような問題が頻出であることにも注目したい。全体として、典型的な解法を抑えるのは前提として、問題ごとに、見かけに惑わされず、適切な解答方針を選択することが重要に思われる。 合格点(理科一・二類受験者)は数学に関して言えば、平均的な難易度の年では2題完答+残りの4題で半分の得点を稼ぐ(部分点)形が理想で全体で5割後半~6割である。理科三類受験者は、3題完答+残りの3題で半分の得点を稼ぐ(部分点)形が理想で全体で6割後半(80点)~7割5分(90点)である。80点以上はなかなか至難の業だが、数学に関して言えばほぼ合格点と言える。また数学で7割以上がコンスタントに獲れるようであれば、7割以上からは得点はなかなか伸びないので点数を上げるよりかは「数学7割台をキープ」する方向に体制を変え、他の科目(英語・国語・理科)に時間を注いだ方が好ましい。以上は一例だが易しい問題または難しい問題が6題まとめて出ることは少ないので、ほぼ妥当と言える。理科一・二類受験者はまず、完答できそうな問題を2題見極めることが重要となる(このような判断力も実力のうちである)。理科三類受験者はまず完答できそうな問題を2題見極めた上で、加えてやや難となる問題を1題見極めることが重要となる。すべての理科受験者に対して言えることだが「満点を獲る」などと欲張らず、皆が取れるところは確実に獲り、その上で判らない問題に対しても解答の方針やプロセス等と「要を得ている」記述をすることで部分点を稼ぐ姿勢で取り組んで欲しい(解けないからといって、捨て問として白紙のまま提出をすることは極力控えたい[1]。)。計算の過程も採点の対象となる論述式なのだから、「論述の利点」を思う存分に活用して欲しい。

  • 微分積分

日ごろから息の長い計算を面倒くさがらずにやるように心がける。空間図形の求積問題が非常によく出題されるが、2019年度第1問など単純な定積分の計算問題が出題されたこともある。空間図形の問題は経験の有無で大きく差がつき、かつ慣れていれば安定して満点を狙えるため、綿密な対策を行っておくのが望ましい。

  • 確率

抽象的な内容が多い。また、難易度は年度によってまちまちであり、その年の最難問であることもあれば最易問であることもある。大きく分けて漸化式を用いるものと用いないものがあるが、他大学の入試とは異なり解法に関するヒント(たとえば  を用いて表せ、といった小問)は基本的に一切ないため、その場その場で適切な解法を判断することが要求される。数列さらには極限を融合させて出題されることが大半で、センター試験のような単独そして数値を求める問題は少ない。なお、理科では2018年度以降確率が出題されていない時期が続いたが、2022、23年度と再び出題され始めた。

  • 三角関数

この分野は単独で出題されることはあまりないが,他の分野との融合問題,または解法として三角関数を利用する問題は非常に多い。また,これは他の分野にも言えることだが,加法定理の証明問題(1999年第1問)に見られるように,ただ定理・公式等を暗記するだけではなく,それらの定義や証明に対する深い理解をもつことも求められている。

  • 論証・証明問題

全分野の第1問目として、よく出題される。背理法、数学的帰納法で解けることが多いが、円周率の証明問題(2003年第6問)などが以前出題されたことからもわかるように、受験生の数学的な見方、考え方を適切に判断できる分野でもある。この分野は、他の分野の演習が完璧になって初めて身につく分野であるから、受験勉強として数学を勉強するのではなく、能動的に勉強に当たっていく必要がある。最近は減少傾向にある。

  • 図形

分野単独の図形問題は、以前は頻出であったが、ここ最近はあまり出題されていない。とはいえ他分野との融合問題では頻繁に登場するため、いわゆる「図形的センス」を磨いておくとよい。また、図形問題を解く際の道具となるベクトル、座標、三角関数を自由自在に使えるようにしておくことが望ましい。なお、求積との融合問題に対処するために、曲面の方程式などの旧課程の内容もやっておくとよい。

文科

試験時間は100分で、4つの大問からなる。配点は80点で、1問20点。理科との共通問題もある。

総じて、文系としてのみならず理系としても難易度の高い問題が出題されるが、最も差の付きやすい教科なので、捨てることは許されない。図形や整数などを絡めた複合分野問題が多く、定型化された解法だけでは対応できないことが多いとされてきたが、近年は計算力重視の傾向が顕著であり制限時間が厳しい。1問20点もあるので、難問が出ても、捨てることはせず、部分点を積極的に狙っていくことが大切である。

採点では、厳密に部分点の採点もなされている。理解不十分な解法により正答らしい解答がなされている答案よりも、正確な理解に基づいた途中答案の方が高得点が与えられることも往々にしてあると、東大教員は言っている。数学が苦手な東大文科受験生でも、部分点を駆使するなどして、最低でも20~30点を取ることを目標に受験勉強を行っておこう。数学を得意とする受験生は、70点以上を獲得することも可能なので、他の受験生に一気に差をつけることが出来る。


地理歴史(文科のみ)

試験時間は150分で、2月26日の9:30~12:00に実施される。

配点は120点(1科目60点)である。

東大文科受験の場合、地理歴史3科目、すなわち日本史・世界史・地理から2科目を選択して、150分で解答することが要求される。単なる知識の蓄積ではなく、論理的思考に重点を置いた論述対策が必要となる。やはり過去問の徹底研究が必要不可欠であろうが、学習塾でやった方が好ましい他大学の問題が与えられたならば、それも併せてやることが有効だろう。

配布される解答用紙には、1行30字×20行のマス目のみが4つ(解答欄(イ)(ロ)(ハ)(ニ)として)印刷されており、各自が問題を解きながら、問題の指示通りに小問番号などを振り解答していくことになる。論述問題の採点は基本的には甘めであるらしいので、一定程度得点しなければ、他の受験生と差がついてしまうので注意すべきである。

2015年度実施分より答案用紙の上辺に半円状の切り取り部が3つ(日本史・世界史・地理)ミシン目つきで付けられる様式となり、解答する科目の場所を一つだけミシン目に沿って指でちぎる形となった。

地理歴史の選択について

前述の通り、東大の地歴は、試験時間150分のなかで、日本史・世界史・地理の3科目の中から2科目を選択することとなっている。試験問題3科目は1冊の冊子として配られ、試験時間の使い方は各受験生にゆだねられている(例えば、極端な話、世界史に120分・地理に30分というような使い方も可能である)。選択科目としては、他の2科目と共通領域の多い世界史が人気であり、合格者に占める割合は「世界史と地理」及び「世界史と日本史」が多い傾向が見られるが、そういったデータにとらわれることなく、自分の力を最大限に発揮できる2科目を選択する事が肝要である。

古代・中世・近世・近現代の各区分から1題ずつ、大問4題が出題される。

解答形式は、世界史・地理とは異なり、選択式のものは一切なく、全て論述式である。各大問には小問がつくこともあり、その場合は小問1問につき3行~5行(90字~150字)程度の論述が課される。出題テーマは政治外交史、社会経済史、文化史など多様であり、まとまった量の史料を読ませた上でこれらを各時代背景と結びつけて考察させるものが見られる。論述式で歴史思考力を問う出題が多いため、各時代の特色や変化の背景などを自ら考察しながら把握することが対策として必要である。本学の世界史や私立大学の日本史の入試問題と比べると、細かい固有名詞などを暗記する必要性は低いといえよう。

また、東大と早慶とでは、日本史の出題傾向が180度異なるので、東大を日本史で受験する場合、早慶の日本史にはまず対応出来ない・しづらい(これは断言出来る)ので、早慶をはじめとした私立大学を併願受験する場合は、日本史以外の残りの1科目で受験しよう。ただし、地理を選択できる私大は少ない。

大問3題が出題される。

近年、第1問は450 ~ 600字(15行~20行)程度の大論述が出題される。第2問及び第3問は地域・テーマ別の出題が多く、数行の記述と単答問題から構成される。第2・3問は難易度の変動が激しく、単純な知識で解答できる問題もあれば、早慶レベルの難易度の知識問題や、深い歴史理解が要求される論述が出題されたことも過去にある。そのため世界史が得意科目という受験生も、英語や数学で確実に得点する努力を怠ってはならない。

東大受験に向けて世界史の勉強をしていれば、併願先で人気のある早慶の世界史の出題にも一応対応できる。 以下のサイトに1970年からの過去問全部が掲載されている。 http://www.ne.jp/asahi/wh/class/kakamon.html

人間と環境との在り方について広く問われる。毎年3題出題されており、論述を中心に選択問題や用語・地名記述問題が通例である。論述の制限字数は30~90字(1~3行)程度なので、要旨を簡潔に表現する学習が必要と言える。地形図の出題は稀であり、地誌では日本が頻出する。また時事を絡めた問題も多いため、日頃から新聞やニュースに触れておくことが望ましい。

理科(理科のみ)

試験時間は150分で、2月26日の9:30~12:00に実施される。

東大理科受験の場合、理科の4科目、すなわち物理・化学・生物・地学から2科目を選択して解答することが要求される。いずれの科目も問題量が多く、150分で2科目を解くので時間配分が重要となっている。配点は120点(各科目60点)。

配布される解答用紙には、1行35字詰の罫線が第1問・第2問で25行、第3問で50行書かれており、各自が問題を解きながら、小問番号などを振り解答していくことになる。設問の解答(数式や計算結果等)を書く欄や箇所を自身で作成しなければならないので、次ページに設問が有ったにもかかわらず解き忘れていた、等が無いように設問数に注意しながら解き進める必要がある。

2015年度実施分より答案用紙の上辺に半円状の切り取り部が4つ(物理・化学・生物・地学)ミシン目つきで付けられる様式となり、解答する科目の場所を一つだけミシン目に沿って指でちぎる形となった。

理科の選択について

圧倒的に多いのは物理・化学の組み合わせでの受験者であるが、理二でおよそ3割、理三ではおよそ1割が化学・生物で受験する(理一ではほぼ皆無)。物理は生物よりもやや難易度が低いとされているが、得意なほうを選べばよい。東大受験者レベルでは数学と物理の成績にそれほど大きな相関はないので、数学が苦手だからといって短絡的に生物を選択するのは非合理である。化学・生物の組み合わせは問題量の多さから時間内の解答が特に困難であることに気をつけたい。合格点(理科一・二類受験者)は理科に関して言えば理想で、2科目全体(120点満点)で5割半~6割(65~75点)である。理科三類受験者は理科に関して言えば理想で、2科目全体(120点満点)で6割後半~7割後半(80~90点)である。2科目全体(120点満点)で90点も至難の業だが、これがコンスタントに取れる、さらには超えられるようであれば、90点以上からは得点はなかなか伸びにくいので90点台を維持する形で良い(理科全受験者対象)。もちろん確約ではないが、どの参考書にも普通に乗っているようなパターン化された標準レベル問題で全て構成されるとも思えないのでほぼ妥当と言える。

3つの大問からなる。それぞれ力学、電磁気学、その他の分野(波動、熱力学、原子物理)から出題される。

東大物理の最大の特徴は、一見簡単そうな問題でも、物理的思考力がなければまったく得点が望めないという巧妙さにある。このような問題に対処するには、ただ問題集を「こなす」だけの勉強をするのではなく、自分の頭で考えぬくという勉強が必要である。そのためには、問題集に載っている問題について自分なりの「問題研究」をしてみたり、さまざまな別解を考えてみたり(たとえば、物理的アプローチと数学的アプローチの両方から解いてみたり)することが大切である。 また、「高校物理において微積分を使うべきか、使うべきでないか」といった議論がたびたび見られるが、東大受験生については可能な限り微積分を使った勉強をしてほしい。というのも、いわゆる「公式物理」だけでは理解できなかった内容が、微積分を使った解析的考察を経由してはじめて理解できるということがままあるからである。当然ながら、答案にいちいち微積分を用いた公式の導出などを記す必要はない。たとえば、エネルギー保存則を使うのに、計算用紙では運動方程式から導いたとしても、答案ではいきなり「エネルギー保存則より、~~」と記述してよい。

  • 力学

重心系、円運動、単振動が頻出であり、他大学で取り扱われていないような題材での出題が目立つ。ただし、よく考えれば典型問題の組み合わせに落とし込めることがほとんどである。

  • 電磁気学

電磁誘導、直流回路が頻出である。交流回路が出ることはまれだが、2016年度には出題された。見慣れない素子(2006年度、2008年度のネオンランプ、2014年度の太陽電池)を用いた回路や、2011年度のコッククロフト・ウォルトン回路、2023年度のワット天秤(キブル天秤)のように、普段問題集で目にしないような問題が出題されるが、いずれも特別な対策を要する難問などではなく、回路の扱いの基本がきちんとわかっており、かつ問題文に与えられた条件をしっかり読み取ることができれば十分理解できる。ただし、計算が重かったり、交流回路では微積分を駆使した考察も必要になるので、解析的な回路の取り扱いになれる必要があるだろう。

  • 波動・熱力学・原子物理

波動と熱力学が交互に出題される傾向にあるが、年によっては前年度と同じ分野であったり原子の要素が入った波動の問題が出題されることもあり、まんべんなく学習する必要がある。原子物理については、出題範囲に入っている年度においても本格的なものは出題されておらず、単体の大問として出題されたのは直近では1995年に遡る。 波動は、ドップラー効果、光の干渉が頻出である。典型問題を応用すれば解ける問題が多いので、高得点が望めることが多い。 熱力学は、熱力学第一法則を使う問題が頻出で、よくある問題・見慣れない問題ともにこれを軸として解いていくことが多い。見慣れない問題の場合は、リード文で与えられる法則などの数式がどういうことを表しているのかきちんと理解している必要がある。 原子物理は学習が遅れがちな分野であるが、とりあえず教科書レベルの光電効果、コンプトン効果、ボーアモデル、核分裂反応(放射性崩壊及び半減期、質量欠損とエネルギーなど)はきっちりおさえておくべきである。

3つの大問からなる。ただし近年は各大問がそれぞれ2分割されており、実質的に6つの大問を解くことになる。3つの大問は、理論化学、無機化学、有機化学から出題される。設問に過程を書けという指定をされていない場合には解答のみで良く、採点時も解答以外は読まれない。この点において、書いていないことはやらなくて良い、書いてあることはやらなければならない、という東大入試の原則が貫かれている。

今まで取り扱われていないような新傾向の問題も数多く出題されているので、暗記に頼らない化学的な洞察力を普段から養っておく必要があろう。一見見ただけではわからなく、読み進めていくうちに段々と判るように作成していると思われる。但し、これらの新傾向の問題は何も高校化学を逸脱した内容ではなく、「既存の知識を応用してその場で考える」ものが大半である。したがって、何も高校化学を超える内容を詰め込む必要はない。特に「なお」や「但し」書きは解答する上で重要なヒントとなっていることが多いので、注意して読むこと。

小問数が多いので、設問単位の配点は少なく、部分点はほぼ期待できない。過程も示せとある計算問題であれば、式と答えの数値が一致してはじめて得点になると考えたほうがよい。

近年では問題量の増加が著しく、やや暴走気味である。2017年度入試からは、第1問に有機化学,第2問に無機(一部理論含む),第3問に理論化学と出題順序が変わっており、この出題形式が続いている(2022年現在)。

  • 理論化学

単位格子、蒸気圧、化学平衡に関する問題がよく出題される。また,無機化学や有機化学の問題で,理論化学の内容を踏まえた理由説明等も多く出題される。以前は理論化学の大問だけはI、IIに分かれておらず、各小問の質・量・配点いずれも大きかったが、最近は無機・有機とあまり変わらない構成になっている。極端な難問は減少傾向にあるので、取れるところはきっちりと得点したい。なお、高校内容を若干逸脱するが、混成軌道や、電荷均衡・濃度均衡を用いたpH計算を知っていると有利な問題の出題歴がある。

  • 無機化学

無機化学単独での大問は、過去25年を見ても非常に少ない。理論化学と無機化学の折衷的な問題がほとんどであり、無機化学の知識だけでは高得点は望めない。とはいえ知識がなければ話にならないのは言うまでもないことである。特に頻出なのは酸化還元反応、(未知の)電池、電気分解で、半反応式や電池式の意味を理解していなければ到底敵わない問題ばかりである。

  • 有機化学

以前はⅠⅡのうち一方が比較的易しい構造決定問題であったが、現在は有機合成や反応機構(2021年度)、高分子などが絡んだ考察力を要する問題が多く、典型的な構造決定問題はあまり出題されない。「東大化学は有機が得点源」という時代は終わったと言える。どの問題も高校内容を逸脱した知識は不要だが、有機電子論に基づいた理解があると見通しが良くなる問題も少なくない。

例年大問が3つ出題される。「生物の恒常性」などが頻出分野として挙げられるが、実際は過去問を見ると、「細胞」から「生態系」まで、高校生物の全範囲のうちどの分野からも出る可能性があることがわかる。他大学と東大の入試問題の大きく違うところは、受験生ならば触れたことは無いであろうと思われる話題について、大変長いリード文を精密に分析し、自分の持っている知識と照らし合わせながら示された現象を考察し、考察結果を指定行数に圧縮して解答を記述する点である。このため、単に知識を固めるだけでは高得点には結びつかないであろうと思われる。したがって、ある程度知識が固まったならば、過去問や各予備校の予想問題や模擬試験問題などを用いて、リード文を読解し、自分で解答を導き、実際に書く訓練を行わなければならない。

3つの大問からなる。1問目は毎年複雑な計算を伴う天文の問題が出題される。2問目は固体地球や海洋・気象、3問目は岩石・地質が出題されることが多い。いずれも計算・論述が主である。

地学は受験者が非常に少ないが、だからといって難度が低いわけではない。年による難易度の変動も大きい。教科書レベルの出題がある年もあるかと思えば、かなりの量の論述が求められ時間内に解けないこともある。確実に言えることとしては、他の科目同様高得点を狙うのは簡単ではない。

問題文が長いことがあるが、その中に問題を解く上で、非常に有用な情報が含まれることが多い。見たことも無く、訳も分からない話で、しかも長い問題文を見て、うろたえてしまう受験者もいるかもしれないが、そういうときこそ、最後まで、本文を読むと、答えを導けることがあるので、問題文は丁寧に読むことが求められる。また、前問が誘導となるケースも多いため、とにかく最初の問題に手を付けていくことが大事である。

数値計算は、東大地学では、有効数字1桁になるケースが多く見られる。有効数字の桁数が小さいと計算の手間は圧倒的に小さくなる上、雑な近似を行っても、値を間違えることは少ないが、雑な近似そのものに対する減点があるかもしれないので、丁寧に数値を出していく方が無難である。

外国語・英語(文科・理科共通)

試験問題、試験時間、実施時間帯、配点など全てが文科・理科共通である。

試験時間は120分(うち聞き取り問題が30分)で、配点は120点。2月26日の14:00~16:00で前期日程では最後の筆記試験として実施される。第3問の聞き取り問題は、試験開始後約45分を経過した時点で開始される。

出題範囲は「コミュニケーション英語Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ」である。

試験問題は読解3問・英作文1問・聞き取り問題1問の5つの大問から構成されている。各大問とも説問は(A),(B),(C),…と分かれている[2]が、第5問を除きこれらは内容的にほぼ独立した出題である。要旨要約、文補充、英作文、聞き取り、文法・語法、英文和訳、長文読解問題とバラエティに富んだ出題がなされる。

以前は各設問の難易度は高くなかったが、ここ近年は質・量ともに上昇傾向にあり、注意が必要である。設問量の多さゆえ時間不足に陥りやすいため、高度な読解力が要求される。 時間も120分のうち、筆記は90分(聞き取り問題が30分)で4題を解答しなければならないので、決して余裕のある時間ではない(聞き取り問題への準備を考えれば、実質90分は無い)。時間が許す限りで難易度を見極めることが必要で他の大問に比べて得点が容易でないと判断したならばその大問は捨てると良い(客観問題は何かマークシートに塗っていることが好ましいが)。英作文・聞き取り・和訳は得点源とすべきだが、最近はいずれも難化してきている。特定の設問(3,4B等)で点数を獲ると言ったヤマを張った学習ではなく、どの設問もバランスよく対策して穴が無い学力を付けておくことが好ましい。合格点は難易度にもよるが、120点満点で70~80点ぐらいである。75点を超えれば合格者上位4割に、90点を超えれば合格者上位1割に入る。

試験科目名は「外国語」であり、英語の他にもドイツ語・フランス語・中国語が受験できるため、地理歴史・理科と同様に答案用紙の上辺にある半円形の科目選択部分をミシン目に沿って指で千切る必要がある(2015年度実施分より)。これは模試には無い点なので注意を要する。なお、英語を選択した場合は第4問・第5問を別言語に差し換えることができる。この場合は前述した3つの言語[3]に韓国朝鮮語を加えた4つの言語から選択できる。

2015年度実施分よりマークシートによる解答方式が導入され、客観問題([1]B一部,[3],[4]A,[5]A,B,C)の解答記入はこちらへ移行となった。そのため、鉛筆(H・F・HB)の持参が必要である。なお、マーク数は2015年度では33個、2016年度と2017年度では32個、2018年度では35個であったが、これをマークするのに必要な時間を考慮すると、時間の余裕の無さに拍車が掛かったといえよう。

東大英語は2013年および2015年を境に、質・量ともに急激に上昇し、それが次年度以降も維持されている。これは一時的な難化ではなく、これからの「標準レベル」となる可能性がある。

以下2021年度現在の出題順に解説し、現在出題されていない形式の問題はその後に記述する。

  • 要旨要約問題

(1988年を除き)長年、第1問(A)で出題されており、必出分野と言っても過言ではない。英文の長さは300語強で、毎年ほぼ一定であるが、解答の字数指定は年度ごとにまちまちであり、少ないときでは40字程度、多いときでは120字程度である。近年は70~80字程度が多い。配点は8~10点と予想される。ここ数年の問題は、本文を繋ぎ合わせるだけでは到底答案として成立しない抽象的そして高度な問題になっており、筆者のイイタイコトを掴むことすら難しいため、現代文と同じような能力が要求される。「要約せよ」ではなく「要旨をまとめよ」となっている場合は、必ずしも「筆者の主張を掴む」ことが主題ではないから、問題の指示をきちんと読む必要がある。対策としては、骨子となるポイントが2~3個あるので、まずはそれを見つける事である。こなした量に比例してスコアが伸びる問題とは言いにくく、量よりも質が大事になってくると言える。また、ただでさえ時間が非常に制約されていることに加えて前記のような抽象的そして高度な文章になったことを踏まえれば、満点を取るのは困難と言えるだろう。満点などと欲張らず、文の「キモ」となる部分はしっかり押さえるなどして部分点を狙うのも方法である。

  • 文補充問題

例年、第1問(B)(2011年度は(C))で出題されている。2013年度にそれまで第1問(B)で出されていた段落整序問題が削除され、2013年度~2015年度と続いて出題され、以降も出題されている。形式としては800〜1000語程度の長文に5つ空所があり、8つの選択肢(3つの選択肢は、ダミーセンテンス)から適切な記号を選んで埋めるというものである。消去法を容易に使うことができないだけでなく、本文で約2ページ、選択肢だけでも1ページほどの分量であるので、受験生の負担は段落整序に比べて軽減していない。2018年度には、本文を英文で端的に要約する問題が出題された。本文全体を理解した中で、文補充の設問を解きつつも(A)と同様に「結局この文章で筆者は何が言いたいのか」を簡潔に頭の中でまとめておく能力が要求されている。2019年度以降も、単語の補充、整序英作文等の書き問題が含まれている。配点は12点程度と予想される。

  • 英作文問題

例年、第2問で出題されている。2018年度以降は(A)で条件(自由)英作文、(B)で和文英訳が出題される。和文英訳は1997年を最後に削除されたが、2018年度に久しぶりに復活し、以後も出題されている。条件英作文は、傾向として、絵や図に対する説明、対話内容の要約、文章(あるいは対話)中の空所補充、テーマ作文の4つに分類できる。一見すると自由英作文のように見えるが、問題の指示により書くべき内容はほとんど決まってしまうような問題が多いので、無理に難しい構文を用いる必要はない。むしろ、2017年度の2(A)のように「書いてよいテーマは一つだけ」の問題が出ていることを鑑みると、60~80語程度の英文に膨らませられるだけの、書きやすいテーマを瞬時に発想するという能力が必須となっている。過去問・予想問題を駆使し、極力多くの問題に触れておくことが望ましい。和文英訳は5行程度の和文が出題され、その一部を英訳する形式だが、2020年度は抽象度の高い文が出題された。配点は2題合わせて24~30点と予想される。ただ、一文を羅列して語数を稼げば良いというものでもなく、文全体を通して「文章」とすることも心掛ける必要がある。同じ内容を二回書いたりすることは、語数の無駄になるため避けるべきである(「語数稼ぎ」をしていては高得点は望めない)。

  • 聞き取り問題

例年、第3問で出題されている。約30分という試験時間からも分かるとおり分量が多い。受験者はみな対策を十分にしてきているため、差をつけられやすい大問である。時間が惜しくとも開始5分前くらいに一度問題文を読むなどして、問題文の内容を把握し、確実に得点すべきであろう。最近は早口になってきているので、これに対応するために、速い読み上げに慣れておくとよい。配点はちょうど30点と予想される。ディクテーション(書き取り)は最近で2012年に出題されたが、この年を最後に消えており、マークシート記入形式となった関係で今後の出題はほぼないと考えてよい。ただし、正確に聞き取ることは重要であることに変わりはないので、東大の過去問等に登場したらきちんとやっておくことが好ましい。たとえ本番に出題されないとしても、英語の包括的な能力を鍛えることができるからだ。2018年度 からは選択肢が全て5択になり2022年度入試までの5年間ずっと続いていることで、今後は5択形式として出題されることと考えられる。

  • 文法・語法問題

例年、第4問(A)で出題されている。主に誤文訂正及び整序英作文問題である。誤文訂正問題は5段落構成の長文が出題され、各段落に1箇所ずつ含まれる語法・文法・文脈的な誤りを指摘する形式であり、読解問題としての側面が強い。早稲田大学のようなマニアックな出題はないため、基本的な文法知識・文法運用能力および、誤った箇所を即座に察知する能力が正否を分ける。整序英作文は2013、2015、2018と出ているので以前より出題頻度が上がっているといえ、また誤文訂正と同様長文化が進んでいる。配点は10点と予想される。

  • 英文和訳問題

長年第4問で出題されており、現在では(B)として出題される。長文中の2~3箇所の下線部を訳させる方式である。下線部のみを読んで訳すと意味を取り違えてしまうような箇所に下線が引かれている傾向があるため、前後関係や主語を明確にすることが必要である。中には傍線部において代名詞が何であるかを明確にして訳すように指示をされる場合も有るので、普段から代名詞が有った場合は何であるかを把握して訳す訓練をすることが好ましい。難易度は比較的それほど高くないが、いざ訳すとなると訳しづらい英文も一部ある。配点は12〜15点と予想される。

  • 長文総合読解問題

例年、第5問で出題されている。小説や随筆など、文学的な文章が多く出題される。基本的に受験生のバックグラウンドに基づくものではない(例:科学史がテーマの文章では、理科受験者は理科の知識でおおよそ何を書いているのか理解すること)、純粋な英語力を問う問題となっている。論説調の文章が出題されることが多い大学入試の中で、このような形式の文章を読みなれていない場合は、過去問を解くなりし、各自練習しておくべきである。全体的な流れを掴むために英文の脇に日本語で簡単なメモを記しておくとよい。文章の難易度は以前まで普通程度であったが、近年は晦渋な文章も多い。2015年度~2017年度は傾向が変化していたが、2018年度からは2014年度以前のような形式に戻った。また、小説であるために端折って読むと英文解釈に支障が出るため(一文一文を丁寧過ぎるほど深読みすると時間が無くなるが)最後まできちんと読むことが好ましく、時間の制約を受ける東大英語と言えど時間は確保しておくことが好ましい。対策としてはやはり過去問を研究するのが最も効果的だが、難易度が高いと感じるならば、小説がよく出題される他大、例えば明治大理工(レベルは標準)の過去問を解いてみるのもよいだろう。

問題形式としては(A),(B),(C)が整序英作文・下線部和訳・内容説明等の記述問題、(D)が単語補充や内容一致などの客観問題である。配点は20~25点と予想される。

  • 段落整序問題

かつて第1問(B)で出題されており、晩年は長文化が著しかった。専用の参考書はほぼ無いため、主に過去問題集や予想問題集で対策を立てるとよいだろう。ちなみに、この設問形式が導入された当時は『捨て問』と言われていたが、2007年度にそれまで長らく続いてきた形式が一変し、易化した。その後、2012年を最後に出題されていないが、東大入試は昔の傾向が突然復活したりすることが(英語に限らずどの科目においても)ままあるため、今後の動向に注意が必要である。配点は8~12点と予想される。

  • 段落補充問題

2016年度と2017年度に第1問(B)で出題された。段落整序と文補充の中間の能力が問われる。2016年度は選択肢の数が空所の数と同じであったが、2017年度はダミーセンテンス(本文の内容とは全く関係ない選択肢)が含まれる形式になっており、基本はこのダミーセンテンスが1つ含まれる形式の問題に慣れておいた方が好ましい。また、2016年度、2017年度には、文に合う単語を一語補充を求める問題が出題され、後者では「~で始まる英単語」というヒントが付いた。配点は8~12点と予想される。

面接(理科三類受験者対象)

2018年度入試より、理科三類受験者(二段階選抜の第一段階合格者)全員に対して筆記試験全日程終了の翌日(2月27日)に課されることとなった。会場は、理科の筆記試験の受験会場と同じ本郷キャンパス内である。1999年以来、面接試験が復活することとなった。

学校推薦型選抜

2015年度入試をもって後期日程が廃止されたことに伴い、この日程で募集される100名は2016年度入試より全て推薦入試での募集に移行された。合格者は入学時点で学部学科が決定するため、進振りを経ずに各学部学科に進むことができる。受験生には出願した学科に該当する内容のみについて卓越した能力が求められ、留学経験があると望ましいとされる。学力検査はセンター試験(2021年度以降は共通テスト)のみが使用され、8割程度が合格ラインとなる予定である。なお、推薦入試で不合格であっても前期日程入試を受けることができる(逆はない)。

2021年度より、名称が「学校推薦型選抜」に変更された。

模試

東大入試のための模試には、前述のように駿台・Z会による『東大入試実戦模試』、河合塾による『東大入試オープン』、SAPIX YOZEMI GROUPによる『東大入試プレ』、東進ハイスクールによる『東大本番レベル模試(高3卒生対象)』と『高2東大本番レベル模試(高2生対象)』があり、このうち前三社は夏・冬の年2回実施され、『東大本番レベル模試』は初夏・夏・秋・共通テスト後の年4回実施される。いずれも一般選抜(前期日程のみ)対応で、判定も一般選抜のみである。外国語はいずれも英語のみ実施である。試験日程は、一般選抜と同じ2日間である(但し、河合塾は1日で実施。東進の『東大本番レベル模試』については、最終回のみ2日間)。所謂3大予備校の行う模試は、現役・浪人受験生の比率、地方別の受験生の分布、男女の割合などが、東大入試とほぼ重なる結果となっている。また、第1回は直近の東大入試の形式にできるだけ近づけるという方針をとっているようだが、出題範囲については現役生の進度が考慮されている(たとえば、理系数学ならば数学Ⅲの積分は出ない、化学ならば高分子化合物は出ないといった具合)。一方で第2回は各予備校がある程度自由な出題をしているようで、「東大らしくない」試験になっていることもあるが、当の東大がいきなり傾向をガラッと変えることがあることを考慮すると、むしろ対策に効果的だといえる。 以下に、各模試の特徴を記す。

  • 東大入試実戦模試
    • 東大入試実戦模試受験者限定として、東大実戦ブラッシュアップ講座(発展問題添削指導 + WEB発展講義)が開講される。
    • 駿台文庫から過去の旧・東大入試実戦模試を集めた問題集(「東京大学への~」)が市販されているため、何度でも練習することが出来る。
    • 8月に実施される第1回のみ、試験日程だけでなく、開始時間帯も本番に準拠している。
    • 2015年度実施分より英語は本番に準拠するためにマークシート答案があるが、模試で使用したマークシートは答案返却の際には返却されない。
    • 東大模試の中で問題の難易度が最も高いとされているが、近年はおだやかになってきている。しかしながら、かつてが非常に難易度が高かっただけに現在もそれなりの難易度ではある。また、採点基準は非常に厳しめに設定されている。
    • 解答用紙の形式はかなり本番に近い。
    • 答案は2021年実施分よりWeb返却のみ(駿台のマイページにPDF形式で掲載。掲載期間は、第1回・第2回共にWeb公開開始日から3ヶ月間。)となった(紙の答案での返却は廃止)。
    • 現役生向けイベント「東大本番実戦テスト講座(文類型・理類型)」(テスト/添削付+解説講義)が2月初頭にある。俗に第3回東大実戦と言われている。文科・理科それぞれの1日目と2日目の本番に準じたスケジュールで受験できる(但し、公開模試ではなくあくまで講習の扱いなので志望科類の判定は行わない。また、理科で地学を選択できない。)。駿台模試受験者は、特別価格で受験することが出来る(専用申込書による提出が必要)。また、東大入試実戦模試と違い、英語の試験で使用するマークシートは返却される。
  • 東大入試オープン
    • 河合出版から過去2年分の東大入試オープン(旧・東大即応オープンを含む)問題集(「入試攻略問題集 東京大学」)が市販されているため、何度でも練習することが出来る。
    • 東大模試の中で、合否判定が最も易しい(A~Dの4段階判定である)。
    • 東大模試の中で、最も受験者数が多い。
    • 2023年度(2024年度入試対策)は、1回・2回ともに1日完結での実施となった。
    • 2015年度実施分より英語は本番に準拠するためにマークシート答案があるが、模試で使用したマークシートは答案返却の際には返却されない。
    • 東大模試の中では最も本番の難易度に近いとされているが、理科の難易度は例年高めのようである。
    • 数学の答案用紙に関して本学二次個別学力検査では横長で裏表1枚で答案作成そして氏名と受験番号は左下に書く形式だが、本模試では縦長で表のみで4枚(文科類)あるいは6枚(理科類)で答案作成そして氏名と受験番号は真下に書く形式形式となり、本番の書式と全く異なる。
    • 理科の解答用紙に関しても、書式は同じであるが、本学二次個別学力検査では裏表一枚(一面に第1問と第2問、多面に第3問の解答欄)であるのに対し、本模試では片面刷りの答案用紙三枚(第1問から第3問分)ととなっている。但し、第1問と第2問は答案用紙紙半分だけが解答欄のスペースであるのに対し、第3問は答案用紙全部のスペースであることは変わらない。
    • 河合塾直前講習の「東大本番プレテスト(文類型・理類型)」(テスト/添削付+解説講義)が2月初頭にある。俗に第3回東大入試オープンと呼ばれている。文類・理類それぞれの1日目と2日目の本番に準じたスケジュールで受験できる(但し、公開模試ではなくあくまで直前講習なので志望科類の判定は行わない。また、理科で地学を選択できない。)。先述した駿台の「東大本番実戦テスト講座」と共に本番に準じたスケジュールで受験できる最後の東大模試、そして本番の時間帯に準拠している数少ない東大模試と言っても過言ではない。また駿台とは違い、現役浪人問わず受験ができる。第2回東大入試オープン受験者は、特別価格で受験することが出来る(専用申込書による提出が必要)。また、東大入試オープンと違い、英語の試験で使用するマークシートは返却される。
  • 東大入試プレ
    • 代々木ライブラリーから過去の東大入試プレを集めた問題集(「東大入試プレ問題集~」)が市販されているため、何度でも練習することが出来る。
    • 東大模試の中で、合否判定が最も厳密である(A~E判定の他に、具体的なパーセンテージも示される)。
    • 東大模試の中で試験問題の難易度が比較的易しいが、本番の難易度により近いとも取れる。
    • 実戦模試・オープンと同様、過去の入試プレ模試を集めた問題集が市販されているため、何度でも練習することが出来る。
    • 実戦模試・オープンと比べると、若干受験者数が少ない。但し、第2回については受験者はそれなりにいる。
    • 試験日程は2日間だが、1日目は午後からの開催である。
    • 2015年度実施分より英語は本番に準拠するためにマークシート答案があるが、模試で使用したマークシートは答案返却の際に返却される。
    • 記述解答用紙は極めて本番に近い。
    • 代ゼミ本校舎(本部校代ゼミタワーを除く5校舎)では2日間実施、外部特設会場では1日完結実施と言う形となっている。本部校代ゼミタワーは2日連続開催であるが、1日完結実施である(いずれかの日程を選択して1日で受験する必要あり,2日間がけでの受験は不可)。
  • 東大本番レベル模試(高3卒生対象)
    • 計4回(年内3回・年明け1回=最終回)実施される。
    • 第1~3回は1日完結、最終回(年明け)は2日間での実施となる。
    • 2015年度実施分より英語は本番に準拠するためにマークシート答案があるが、模試で使用したマークシートは答案返却の際には返却されない。
    • 上記の3大模試に比べると知名度は下がる。
    • 答案返却までの期間は4社の中で最も早い。採点の質も比較的悪いと言われている。
    • 昔、成績表に偏差値、順位、合否判定は記載されなかったが、2015年6月のものから記載されるようになった。
    • 日本史は、講師と東大の大学院生(日本史学科)が協力して作問している。
    • 数学と理科は、難易度が高めに設定されている(場合によっては駿台よりも高い)。
    • 浪人生は1浪のみ受験できる。
  • 高2東大本番レベル模試(高2生対象)
    • 東大本番レベル模試が高3卒を対象としているのに対し、高2を対象としている。
    • 東大本番レベル模試と同様に計4回(年内3回・年明け1回=最終回)実施され、年内3回は1日完結、最終回は2日間開催となっている。

合否判定が良い人間ほど、東大合格をより多く勝ち取っていることは事実である。しかし、C・D判定しか取れなくても、合格することは努力次第で十分に可能である。逆に、A・B判定を取れていても、その後努力を怠り不合格となっている者も少なからずいるため、判定に一喜一憂することなく、復習をしっかり行い、見つかった弱点を補強し、こつこつと受験勉強に励むべきである。

その他

財団法人東京大学新聞社から東京大学新聞というものが発行され、『受験生特集号』など東大にまつわる色々な情報が提供されている。また、東京大学新聞は定期購読もできる。

関連リンク

出典

  1. ^ なお、求値問題は数値があっていなければ基本的に0点になるというのが通説である。
  2. ^ 第1•2•4問は(A)(B)、第3問は(A)(B)(C)、第5問は2019年度を除き(A)(B)(C)(D)にそれぞれ分かれている。なお2011年度第1問では例年の(B)相当部分がさらに(B)(C)に分けられていた。
  3. ^ これらの3言語では、差し替えて解答する問題は出願時にその言語を選択した受験者に出題される問題の一部(Ⅳ•Ⅴ)と全く同じである。