「高等学校美術I」の版間の差分

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一般の携帯用の手持ちカメラなどで、家族旅行などで皆が気軽に使えるカメラは大抵、広角レンズです。
 
望遠レンズは、視野角や狭いだけでなく、焦点距離が長いという特徴もあります(そもそも焦点距離視野角いことによりで、、遠くのものを大きく撮影できる)。
 
ゲームで スーパーマリオ1 や スト2(ストリートファイター2)などの、真横から見たゲームがありますが、ああいうのが望遠パース的な構図です。
望遠レンズは、視野角や狭いだけでなく、焦点距離が長いという特徴もあります(そもそも焦点距離が長いことにより、遠くのものを撮影できる)。
 
さて、漫画やアニメーションではよく、やや遠くから眺めてズームした構図で描きます。つまり、漫画やアニメーションでは、望遠パースの掛かった絵柄で書くことが多いです。
ゲームで スーパーマリオ1 や スト2(ストリートファイター2)などの、真横から見たゲームがありますが、ああいうのが望遠パース的な構図です。
 
 
さて、漫画やアニメーションではよく、やや遠くから眺めてズームした構図で描きます。つまり、漫画やアニメーションでは、望遠パースの掛かった絵柄で書くことが多いです。
 
スーパーマリオ1は、望遠パースのすごく強い画面です。
 
 
漫画やアニメーションでも、視界内での被写体の左右の位置関係を分かりやすくしたい場合に(けっして、スーパーマリオ1ほどの強い望遠パースではないが)、さらにより望遠っぽいパースを使うこともよくあります。特にアニメーションでは、セル(レイヤー)の合成のしやすさから、望遠パースが好まれます。
 
なので、多くの漫画・アニメーションの愛好者は、望遠パースに見慣れています。
 
 
パースの教本などでは、三点透視法とか二点透視法とかでよく人物にパースをつけて説明していますが、あれはパースを強調するために、かなり近くから人物を眺めた構図だったりします(つまり、焦点距離が短い = かなり広角パースが強い)。
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広角パースのほうが遠近による大小差が大きいためパースの仕組みが分かりやすいので、広角で説明図を描く教本のほうが多いのです。また、実際には人物にパースを強くつける機会は、あまりありませんが(人物よりも建築物にパースをつけるほうが多い)、しかし建築物は描くのが大変なので、かわりにマンガ調にデフォルメされた人物にパースを強くつけることが、イラスト教本でよくあります。
 
肩幅ていど程度の横幅のポーズに人間ですら、人間にパースを30度くらい付けるイラスト教本は、よくあります。
 
[[File:Perspective and human in Komehakubutsukan-passagepassage_B.png|thumb|500px|実際の人間の胴体の厚みでいど程度では、写真のように、パースは、ほとんどつかない。]]
 
[[File:Perspective and human in Komehakubutsukan-passage.png|thumb|500px|実際の人間の胴体の厚みでいどでは、写真のように、パースは、ほとんどつかない。]]
現実の風景を観察すれば一目瞭然ですが、たとえば自宅のベランダを(一般的な民家の広さとする)、室内のベランダから50センチくらい前から斜め前方のベランダ床を見ても(真正面のベランダ床を見ても、傾斜は0になる)、いちおう斜め前方のベランダ床にパースはついているのですが、しかしパースの角度はベランダすら、せいぜい角度にして片側15度くらいです。ベランダでなくとも、お風呂の床のタイルでもいいです。床に、直線状または格子状に模様があると、パースが分かりやすいです。
 
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いっぽう、立っている人間の 肩幅 や 胴の厚さは、どう考えてもベランダなどの通路よりも狭いし、窓ガラスよりも直立人間の横幅・肩幅・胴厚は狭いので、現実の人間の観察のさいに50センチ以上遠くにいる人体にパースが目立つことは、(現実の人間の視界では)ないでしょう。(ただし、相手か自分のどちらかが寝そべっていたり、あるいは相手が両手を前後に広げていたりしたら(歌舞伎のポーズみたいに)、近くにいる相手にパースがやや目立つ場合はあるかもしれません。)
 
私たちが書籍などで普段みる人間の顔写真は、実はやや望遠ぎみです(撮影者が一般にレンズの焦点距離を公表しないので不明だが、広角で被写体の顔をつかづけて撮影すると顔がかなり歪んで(ゆがんで)撮影されて見苦しいので、普通はやや望遠だと思われる)。
 
私たちが書籍などで普段みる人間の顔写真は、実はやや望遠ぎみです(撮影者が一般にレンズの焦点距離を公表しないので不明だが、広角で被写体の顔をつかづけて撮影すると顔がかなり歪んで(ゆがんで)撮影されて見苦しいので、普通はやや望遠だと思われる)。
 
 
美術などで資料として使う写真には、そういうゆがみは避けたいので、人物の顔写真などは望遠で撮影されていると思われます。
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なので、正面顔の写真なら、手前にある鼻と、やや奥にある耳とでは、すでに望遠レンズによる奥行きの圧縮がついていて、ああいう構図の写真になっているわけです。
 
望遠レンズで正面顔が撮影された場合、望遠だからこそ遠く離れた人物を撮影している時、小さくっていますが、しかしても,写真のプリントアウト時に拡大してみて顔の大きさが標準レンズ撮影時に同じになるようにプリントアウトすると、写真上での顔の形はほとんど同じに見えます。
 
:よく、テレビ業界などで、まるでバズーカ砲みたいに大きさが人間の顔みたいに大きい大型カメラがあるが、あれは何かと言うと、大型の望遠レンズです。大きいカメラほど焦点距離が長く、視野角も小さいでしょう
 
つまり、望遠的なレンズで撮影するぶんには顔の形は歪まないようです
(なお、望遠レンズで被写体に近づいて撮影すると、よほど大型のカメラでないかぎり、そもそも被写体が写真内に収まらない。なので一般的に、販売されている望遠レンズカメラは、基本的にやや大型です。いっぽう、漫画・アニメーション業界では慣習的に「望遠で「ズーム」する」というが、不正確な用語である。まず近づく場合は、ズームでなく「ズームイン」である。もし「ズームアウト」だと離れることになる。また、望遠でズームインすると被写体の大部分が写真の外に出るので、実際にはズームインするのではなく、ズームは変更せずに離れた場所にいる状態で撮影したまま、脳内プリントアウト時に拡大しているワケである。)
 
:よく、テレビ業界などで、まるでバズーカ砲みたいに大きさが人間の顔みたいに大きい大型カメラがあるが、あれは何かと言うと、大型の望遠レンズです。
 
 
つまり、望遠的なレンズで撮影するぶんには顔の形は歪まないのです。
 
 
なので、その望遠の状態からやや前後に被写体が動いたくらいでは、望遠では奥行きによるパースによる左右位置の変化の影響は小さいので無視できます。同様に、あるいは顔を斜めにしたくらいでは、ほとんどパースの左右位置の変化の影響は表れないでしょう。
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:なので、計算の手間をへらすために反比例として近似を考えると、割と、実物の構図と近い構図になる。
:しかし、それだと絵を描くさいに作図が大変なので、さらに「近距離の場合だけ、被写体が離れると、マイナスの一次関数のように遠くほど被写体が小さくなる」、として近似している。
 
 
とにかく、あまり、通常の顔写真以上にパースの強調された写真というのは、発生しづらいのです。(遠くにあるものは、遠くにあるので縮小こそされているが、しかし拡大してみれば、形状はほとんど標準の距離の状態と(形が)変わらないのである。)
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なので、被写体の顔がよほどカメラの近くにないかぎり(たとえば顔の どアップを至近距離(10~15センチくらい)で撮影してるのでもないかぎり)、けっして、よくみる顔写真以上のパースがつくことは通常、ありえないのです。
 
しかし一方絵の勉強として、あえて人物にパースを広角で強めにつけたイラストを練習することが必要な場合もあります。
 
また、漫画やアニメーションでも、あえてパースを実際にはありえないほどに強調する手法もあり、たとえば格闘マンガとかなどでカメラ方向(観察者のいる方向)に向かって出されたパンチをやたらと大きくたりして(この場合はパンチマンの)手のスピード感や迫力などを強調したりするような手法で、このような手法の呼び名はよく「嘘パース」(うそパース)と言われます。
 
また、アオリ、俯瞰という構図もありますね。
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例として、親子が立って、いたとしましょう。
 
 
親が、おさない我が子を見るとき、フカンの構図でしょう。
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たとえば、漫画文化で、第二次世界大戦後の終戦直後や復興期のマンガ家として手塚治虫がよくとりあげられたり、彼・手塚の代表作『鉄腕アトム』がよく紹介されますが、このような例がメルクマールです。
 
 
さて、美術史やコンテンツ産業の歴史において、メルクマールは一つの目印(めじるし)であり、起源ではありません
 
 
たとえば、明治時代以降に日本でマンガを始めたのは、けっして手塚が最初ではありません。『のらくろ』の田河水泡(たがわ すいほう)とか、手塚以前の時代の漫画家は、多くいます。
 
 
ゲーム機でも、1980年代のファミコンの発売と普及がよく紹介されるので(この例ではメルクマールはファミコンである)、ファミコンが家庭用ゲーム機の元祖だと考える人が多くいますが、しかし世界初の家庭用ゲーム機は欧米産のオデッセイですし、日本初の家庭用ゲーム機はエポック社のテレビテニスです。
 
 
美術史でも同様で、室町時代に水墨画を広めた雪舟(せっしゅう)は、べつに水墨画の日本での最初の人ではないですよね。
 
 
異分野だと、数学の古代ギリシアのユークリッド幾何学も、ユークリッドは別にあの分野の定理ぜんぶの発見者ではなく、その時代に知られていた過去の定理を文献として分かりやすく整理した、数学者です。なので、『タレスの定理』とか『ピタゴラスの定理』(日本でいう『三平方の定理』のこと)とかはよく言われても、『ユークリッドの定理』というのは幾何学では少ないわけです。(整数論で、『ユークリッドの互除法』(ごじょほう)というのはありますね)。