「高等学校国語総合/伊勢物語」の版間の差分
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昔、男がいた。女'''で'''、'''
これから行く先(の道のり)も遠く、夜も更けてしまったので、(蔵に)鬼がいるとも'''知らないで'''、'''雷''''''までも''' たいそう'''激しく'''鳴って、雨もひどく降ったので、荒れ果てた蔵(の中)に、女を奥に押し込んで、男は(見張りのため)弓と 胡簶(やなぐひ) を持って戸口におり、「早く夜も明けてほしい。」と思いながら座っていたところ、鬼がたちまち(女を)一口に食べてしまった。
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*語句(重要)
:・(女)'''の'''(え得まじかりける) 女で。「の」は助詞で、同格の助詞を表す。この文では「女で、手に入れることのできない女を」の意味。
:・'''え得(う)まじかりける''' - 「え・・・(打消し)」で、・・・することが出来ない。「え」は副詞。この場合は、「手に入れることが出来ない。」または、「妻にすることが出来ない。」
:・'''年を経て''' - 長年にわたって。
:・よばひわたり - 求婚しつづけて。「よばひ」は言い寄るの意味。複合動詞で「よばふ」「わたる」。複合動詞の「・・・わたる」の意味は「・・・しつづける」。
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