「民法第502条」の版間の差分

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[[法学]]>[[民事法]]>[[コンメンタール民法]]>[[第3編 債権 (コンメンタール民法)]]
 
==条文==
(一部弁済による[[w:代位|代位]])
;第502条
# 債権の一部について代位弁済があったときは、代位者は、債権者の同意を得て、その弁済をした価額に応じて、債権者とともにその権利を行使することができる。
# 前項の場合であっても、債権者は、単独でその権利を行使することができる。
# 前二項の場合に債権者が行使する権利は、その債権の担保の目的となっている財産の売却代金その他の当該権利の行使によって得られる金銭について、代位者が行使する権利に優先する。
# 第1項の場合において、債務の不履行による契約の解除は、債権者のみがすることができる。この場合においては、代位者に対し、その弁済をした価額及びその利息を償還しなければならない。
===改正経緯===
2017年改正により、以下の条文から改正された。
 
<small>
# 債権の一部について代位弁済があったときは、代位者は、その弁済をした価額に応じて、債権者とともにその権利を行使する。
# 前項の場合において、[[w:解除|債務の不履行による契約の解除]]は、債権者のみがすることができる。この場合においては、代位者に対し、その弁済をした価額及びその利息を償還しなければならない
</small>
 
==解説==
[[w:代位弁済|代位弁済]]のうち、一部弁済がなされた場合の法律関係の変動に関する規定である。
 
債権者だけでなく代位弁済者も債務者(とほかの保証人・物上保証人等)に権利を行使することになるが、それでは債権者の債権回収がうまくいかなくなる可能性がある。そこで債権者の権利の優先が規定された。
;改正民法第502条
# 債権の一部について代位弁済があったときは、代位者は、債権者の同意を得て、その弁済をした価額に応じて、債権者とともにその権利を行使する
ことができる。
# 前項の場合であっても、債権者は、単独でその権利を行使することができる。
# 前二項の場合に債権者が行使する権利は、その債権の担保の目的となっている財産の売却代金その他の当該権利の行使によって得られる金銭について、代位者が行使する権利に優先する。
# 第一項の場合において、債務の不履行による契約の解除は、債権者のみがすることができる。この場合においては、代位者に対し、その弁済をした価額及びその利息を償還しなければならない。
 
債権者だけでなく代位弁済者も債務者(とほかの保証人・物上保証人等)に権利を行使することになるが、それでは債権者の債権回収がうまくいかなくなる可能性がある。そこで債権者の権利の優先が規定された。
==参照条文==
*[[民法第499条]](任意弁済による代位の要件
*[[民法第500条]](法定代位)
*[[民法第501条]](弁済による代位の効果)
*[[民法第503条]](債権者による債権証書の交付等)