「高等学校生物/生物I/環境と動物の反応」の版間の差分

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塩味など、水などに溶けた化学物質が受容体に結合すると、チャネルが開き、電位が変化してシナプスから神経伝達物質を放出し、味神経を興奮させ、興奮が脳へ伝えられていき、脳で味覚を認識する。
 
私たちが甘みやうまみを「おいしい」と感じるのは、その感覚を起こす物質が生きるのに必要な場合が多いからである。たとえば甘みなら、砂糖などの分が含まれており、エネルギーの摂取に役立つ。うま味の物質はタンパク質やアミノ酸などの場合が多く、肉体を構成するのに必要な物質である。逆に、苦味を「まずい」味だと感じるのは、それが危険な物質である場合が多いからである。酸味は、腐敗物にふくまれる場合があり、そのため、注意が必要な味として感じているだろう、などと思われている。
 
トウガラシにふくまれる化学物質のカプサイシンの辛み(からみ)は、痛覚を刺激しており、触角に近い「痛み」の感覚であり、純粋な味覚ではない。ところが、このような辛みを、脳は「味」として認識することから、どうやら味覚と触覚の感覚は、似たような受容の仕組みを持っているらしい、とも言われてる。まだ学者たちが辛みについては研究中なので、高校は深入りする必要は無い。