「高等学校物理/物理I/波」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
波の"重ね合わせ"について解説を追加しました。見出しを少し変更しました。
w:ホイヘンスの原理、反射、屈折などを追加しました。
93 行
</math>
となる。
 
===== 反射 =====
 
===== 屈折 =====
 
===== 回折 =====
 
===== 干渉 =====
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例えば、同じ振動数を持つ正弦波で振幅が<math>A _1</math>,<math>A _2</math>である場合、2つの波の和によって得られる波の振幅は<math>|A _1-A _2|</math>から<math>A _1+A _2</math>となる。このとき、2つの波の位相が<math>0, 2\pi, 4\pi ... </math>だけずれているときにはこの波の振幅は<math>A _1+A _2</math>となる。一方位相が<math>\pi, 3\pi, 5\pi ... </math>だけずれているときには、波の振幅は<math>|A _1-A _2|</math>となる。
 
===== ホイヘンスの原理 =====
 
波の位相が等しい点をつないだ面を、'''波面'''と呼ぶ。波面についての実験を紹介する。
 
*実験
ある1点から伝わる波(例えば水面に何かを落とした場合)を作り、その様子を観察する。
 
この場合、生じる波は波が生じた1点(波源)を中心として、円になるはずである。これは、波源からの距離が等しい点は、同じ時刻に等しい位相を持つからである。
 
上の例は波がある1点から始まる場合である。波が複数の点から始まる場合には生じる波は既に述べた重ね合わせの原理から、これらの重ね合わせになるはずである。このことは例えば、波面が直線になる場合('''平面波''')のように、波源が連続的に存在する場合にも同様である。
 
しかし、波源が連続的に存在する場合には、得られる波面が簡単な形になることがある。波面の各点が波源と考えると、その波源からの距離が等しい点は[[w:包絡線]]を持つことがある。この場合には、この線が新たな波面と考えることができる。'''包絡線'''については[[w:包絡線]]などを参照。また、このことを[[w:ホイヘンスの原理]]と呼ぶ。
 
ホイヘンスの原理を用いると波面の進行についていくつかの事柄を述べることができる。これらは個別に実験的に確認できる。
 
======平面波の直進======
平面波の各点を波源とした場合、平面波の波面上の各点から等距離にある包絡線は、波面に平行な直線となる。このことから、平面波は直進することがわかる。
:作図
 
====== 反射 ======
平面波が壁などにぶつかったとき、壁の各点を波源とした包絡線は、壁と平面波の波面の角度を保って、方向を反対にした平面となる。これは、[[w:反射]]の法則を表す結果である。
:作図
 
====== 屈折 ======
平面波が[[w:屈折率]]の異なる2つの物質の間を通過したとき、その波面は物質の屈折率の比に応じて[[w:屈折]]する。このことも反射の場合と同様の理由で示される。ただし、屈折率の違いに応じて、物質中の波の速度が異なることを用いる。
:作図
また、屈折率に応じてある反射角に対する屈折角は変化するが、その大きさを表す式を[[w:スネルの法則]]と呼ぶ。
:<math>
n _i \sin \theta _i = n _r \sin \theta _ r
</math>
ここで、
<math>\theta _i,\theta _r,n _i,n _r</math>はそれぞれ入射角、屈折角、入射する側の物質の屈折率、入射される側の物質の屈折率に対応する。
 
<!--
また、屈折が起こるときには同時に反射も起こっている。反射される波と屈折する波の割合は各々の物質の屈折率によって決まる。
-->
*全反射
 
====== 回折 ======
平面波が細いスリットを通過したとき、通過した後の波は円状になる。これは、波源が1点に収縮されたためである。
 
==== ドップラー効果 ====