「小学校社会/6学年/歴史編/歴史の始まり」の版間の差分

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== 大昔の暮らし ==
[[File:Paleolithic Stone Tools from Hokkaido - Joy of Museums - National Museum of Nature and Science, Tokyo.jpg|thumb|250px|北海道で出土したナイフ状の石器]]
;<span id="石器時代"/>石器時代と狩猟生活
:日本に人類が住み始めたのは、いろいろな説がありますが、ほりだされたもので確かめられるところでは、だいたい3万8000年前と言われています。
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:2400年ぐらい前のころから、現代中国の{{ruby|揚子江|ようすこう}}(または、{{ruby|長江|ちょうこう}})周辺から、日本に'''水田'''(田んぼ)を用いて米を栽培する技術('''稲作''')が伝わりました。
:稲作は、まず西日本につたわり、西日本から東日本へと、米作りが広がっていき、東北地方南部にまで広がりました<ref>弥生時代の遺跡は、新潟県北部と千葉県・茨城県を結んだ線より西側で発見されており、弥生時代には東北まで稲作ができる品種がなかったと考えられています。</ref>。
:この時代の農具は、まだ、木製や石器です<ref>北部九州の一部では鉄を用いた農具も見つかっています。</ref>。{{ruby|穂|ほ}}から米をとるときに、 {{ruby|石包丁|いしぼうちょう}} が、使われました。
;<span id="むら"/>「むら」の誕生
:米は乾燥させると、長期間保管ができます。米を大量に保管することで、冬など食料となるものが少なくなる時期でも、人々は安定した生活をおくることができます<ref>同じような穀物に、小麦やトウモロコシがあります。小麦は、乾燥した土地を好むので日本の気候にあまり合いませんし、トウモロコシは、まだ日本に伝わっていませんでした。</ref>。米は縄文時代から採集または水田を使わずに栽培されていたことがわかっていますが、水田を作って栽培することで、収穫量が大きく上がります。一方で、土地をならして水田をつくったり、ため池などの水源を確保し水を引く水路を作ったりする作業は少人数でやるのはむずかしいことです。そして、一度作った水田は何年も使い続けないと、また、荒れ地をきりひらいて水田を作ることから始めないといけなくなります。稲作を続けていくために、人々は水田を中心に定住を始めます。米などの農作物が安定して取れることで人口が増えていき、やがて、多くの人々が住む「'''むら'''」ができます<ref>「むら」ということばは、「むらがる・むれる(集まる)」や「むれ(集まったもの)」と関係があると言われています。</ref>。
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:およそ2300年前、青銅器や鉄器などの金属器とその製造法が伝わります。
:青銅とは、銅 と すず(金属の1つ)を、とかしてまぜあわせた金属でつくられた合金です。比較的低い温度で溶けて加工することができるという特徴があります。鉄は、今でも身近にある非常に硬い金属ですが、製造するためには、青銅より強い火力を必要とします。世界の歴史では、まず、金属器としては青銅が普及し、続いて実用的な鉄が普及したのですが、日本には、ほぼ同時期に伝来したと考えられ、青銅器は、おもに祭りの道具を作るのに使われ、鉄器が、農具や武器などの実用品につかわれるようになりました。
:石器の原料である石に比べると、鉄は加工が簡単で強くするどいものを作ることができるため、鉄の農具は農地を深くたがやすことができるようになり、鉄器で耕した農地は石器で耕した農地より豊かになり、石器を使う人たちを圧倒するようになります。こうして、鉄器など金属器を使い始めると、石器が使われなくなるため、それ以降を[[#石器時代|石器時代]]とはいわなくなります<ref>世界の歴史では、使われる金属器によって「青銅器時代」「鉄器時代」ということもあり、現代も含めて「鉄器時代」ですが、皆さんは覚える必要はありません。「石器時代」が終わったことだけ理解しておいてください。</ref>。
:青銅器は表面がさびても形を残す性質があるため、銅{{ruby|剣|けん}}や、銅{{ruby|矛|ほこ}}、銅{{ruby|鐸|たく}}、銅{{ruby|鏡|きょう}}などが残っています。一方、鉄は、うめられると、さびてボロボロになってしまいますし、鉄自体、貴重なものだった<ref name="鉄">鉄は、材料となる砂鉄や鉄鉱石が日本では希少で、製造に大量の炭を使い、{{ruby|鍛治|かじ}}という特殊な技術が必要であったため、当時の生活から見るとかなり高価なものでした。</ref>ので、再利用して、あらたな道具として作り直されることが多く、当時のものはほとんど残っていません。
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