「ニホンイシガメの飼育法」の版間の差分

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====ろ過====
ろ過には様々な種類があり、金魚や熱帯魚等の観賞魚飼育でもっとも一般的なものは水槽の上にろ過槽を設置する上部式ろ過と言われるものです。
 
上部式ろ過はメンテナンス性がよく安価で能力もそれなりにあり優れたろ過方式ですが、上部式ろ過を設置するためには適切な水位が必要になり、水位の低いアクアテラリウムのような状態で飼育するカメ類の飼育には向いていません。一般的なニホンイシガメの飼育でろ過を行う場合次の4つのろ過方法があります。ニホンイシガメの長期飼育では外部式ろ過がもっとも優れていると考えられますが、ここではそれぞれのろ過装置の特長について説明します。
 
[[画像:Aquarium-Au_enfilter.png‎ |thumb|right|250px|外部式ろ過装置]]
ろ過には様々な種類があります。一般的なニホンイシガメの飼育でろ過を行う場合は観賞魚用に販売されている、底面式、外部式、外掛け式、投げ込み式という4つのろ過方法が検討対象になります。ニホンイシガメの長期飼育では外部式ろ過がもっとも優れていると考えられますが、飼育スタイルによってその他のろ過方式を採用したり併用することもできます。ここではそれぞれのろ過装置の特長について説明します。
1.底面式
 
2.外部式
 
3.外掛け式
 
4.投げ込み式
 
ろ過槽、水槽の大きさにもよりますが、上記のろ過方式のおおよそのろ過能力とメンテナンス性は以下のようになります。
 
*ろ過能力
 
:底面式>外部式>外掛け式>投げ込み式
 
*メンテナンス性
 
:投げ込み式>外掛け式>外部式>底面式
 
 
'''・底面式ろ過'''
一番ろ過能力の高い底面式は水槽に敷き詰めた砂利などの床材をそのままろ過材にすることで、抜群のろ過能力を誇りますが、ろ過の全てが生物ろ過(砂利に住み着くバクテリアによる水の浄化)であるためろ過材である砂利にゴミや糞などの沈殿物が蓄積していきます。特にカメなどのように大量の糞をする生き物を飼う場合、定期的に砂利を含む大掃除が必要になります(数ヶ月に一度砂利をかきまぜて、汚れを浮かせポンプなどでそれを取り除く作業が生じます)。そのため、複雑なレイアウトや水草を栽培しながらのニホンイシガメの飼育には向きですません
 
一番ろ過能力の高い底面式は水槽に敷き詰めた砂利などの床材をそのままろ過材にすることで、抜群のろ過能力を誇りますが、ろ過の全てが生物ろ過(砂利に住み着くバクテリアによる水の浄化)であるためろ過材である砂利にゴミや糞などの沈殿物が蓄積していきます。特にカメなどのように大量の糞をする生き物を飼う場合、定期的に砂利を含む大掃除が必要になるため不向きです。
 
'''・外掛け式ろ過'''
外掛け式ろかは水槽の横に引っ掛けるろ過器で観賞魚用に用いられる上部式ろ過装置の小型版のような感じになります。メンテナンス性はとてもよく安価ですが、ろ過材の量が少ないのでろ過能力は落ちます。そのため、頻繁にろ過材を清掃(飼育水ですすぐ程度)することが必要です。
 
外掛け式ろかは水槽の横に引っ掛けるろ過器で上部式の小型版のような感じになります。メンテナンス性はとてもよく安価ですが、ろ過材の量が少ないのでろ過能力は落ちます。
 
'''・投げ込み式ろ過'''
 
投げ込み式のろ過は水槽内に放り込みエアーポンプを接続するだけの手軽で安価なろ過方式ですが、ろ過材の量が少なくカメ飼育においては強力なろ過能力は期待できません。その分、頻繁な水換えで対応する必要がありますが、ニホンイシガメを一時的に容器に入れて飼育したい場合や隔離したい場合に便利です。
 
'''・外部式ろ過'''
外部式ろ過は水槽の外に密閉されたろ過槽を置きそこに飼育水を通すことで、物理ろ過(物理的に水中のゴミをこし取る)と生物ろ過を行います。外部ろ過は水槽とは別の場所に設置できるため、ろ過槽の大きさが水槽の大きさに左右されないうえ、水槽の水位を低くすることも自由にできます。比較的強力なろ過能力を期待でき、ニホンイシガメの長期飼育に適したろ過方式だと言えます。ただし、外部式ろ過は他のろ過に比べ値段が高く(小規模なもので3000円程度から大型のもので数万円程度)やや扱いが複雑になります。また、ろ過槽へ飼育水を送るのにサイフォンの原理を使用してるので、濾過装置を水槽内の水面より下に配置する必要があります。そのため、直接床に水槽を置いたり低い位置に水槽をおいて飼育する場合は外部式ろ過を使用することができないので注意が必要です。
 
外部式ろ過は水槽の外に密閉されたろ過槽を置きそこに飼育水を通すことで、物理ろ過(物理的に水中のゴミをこし取る)と生物ろ過を行います。外部ろ過は水槽とは別の場所に設置できるため、ろ過槽の大きさが水槽の大きさに左右されないうえ、水槽の水位を低くすることも自由にできます。
 
ろ過能力もそれなりに期待できニホンイシガメの長期飼育に適したろ過方式だと言えます。
 
ただし、外部式ろ過は他のろ過に比べ値段が高く(小規模なもので3000円程度から数万円程度)やや扱いが複雑になります。
 
また、ろ過槽へ飼育水を送るのにサイフォンの原理を使用してるので、濾過装置を水槽内の水面より下に配置する必要があります。そのため、直接床に水槽を置いたり低い位置に水槽をおいて飼育する場合は外部式ろ過を使用することができないので注意が必要です。
 
上記のようにニホンイシガメの長期飼育では外部式ろ過がもっとも優れていると言えます、ただし設置場所等の問題で外部式が使用できない場合は、外掛け式などを使用したり、補助として投げ込み式を併用することで対応します。
 
通常外部式ろ過を使用する場合、ろ材は物理ろ過のためのマットと生物ろ過のためのろ材(リング式やボール状)を2層にして使用しますが、ニホンイシガメなどのカメ類の場合糞が多いため物理ろ過用のマットを使用するとすぐに目詰まりを起こしてしまいます。
 
そのためニホンイシガメを飼育する場合はろ材は全てリング式のろ材にし、物理ろ過は給水パイプの先端にスポンジフィルターを設置することで目詰まりを防止します。それでもやはり目詰まりはおきますのでろ材の定期的な洗浄は必要です。
 
上記のようにニホンイシガメの長期飼育では外部式ろ過がもっとも優れています、ただし設置場所等の問題で外部式が使用できない場合は、外掛け式などを使用したり、補助として投げ込み式を併用することはよい考え方です。通常外部式ろ過を使用する場合、ろ材は物理ろ過のためのマットと生物ろ過のためのろ材(リング式やボール状)を2層にして使用しますが、ニホンイシガメなどのカメ類の場合糞が多いため物理ろ過用のマットを使用するとすぐに目詰まりを起こしてしまいます。そのためニホンイシガメを飼育する場合はろ材は全てリング式のろ材にし、物理ろ過は給水パイプの先端にスポンジフィルターを設置することで目詰まりを防止します。それでもやはり目詰まりはおきますのでろ材の定期的な洗浄は必要です。また、ろ過器を購入する場合は目安となる水槽サイズのものより一回り大きいものを購入すると良いでしょう。
また、ろ過器を購入する場合は目安となる水槽サイズのものより一回り大きいものを購入すると良いでしょう。
 
====照明====