新潟県中越地震で通行不能になった国道117号の山辺橋

地震(じしん)による災害は、日本でも過去多くの被害を出しており、津波などの被害は後世にも語り継がれています。ここでは、大きな地震が発生したときから避難、その後の対処法や情報源などを紹介します。

ここでいう大きな地震とは、震度5弱以上くらいの地震を指しますが、もっと弱い地震でもエレベーターが止まったり、食器棚が開いて皿が落ちるなどの被害が出ることもあります。初めの揺れが小さくても、揺れを感じたらすぐ身の安全を確保するようにしましょう。

地震発生時の対処法

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新潟県中越地震後の液状化の様子(資料)
 
初期微動(P波)と主要動(S波)

屋内で地震の揺れを感じたら、いすやテーブルなどの下に隠れてまず身の安全を確保しましょう。置物や重いものが飛んだり棚が倒れたりすることがあるので、それらの近くからなるべく離れたほうが安全です。いすやテーブルに隠れた場合、その足を持って動かないように支えるとより安全です。また、隠れるところがない場合はクッションなどを頭の上に押さえて頭を守りましょう。揺れ始めのとき、もし近くに火があれば、可能な範囲内で消せるとより安全ですが、火傷をするおそれがあるので無理して消すより、まず自分の安全を確保しましょう[1]

耐震構造・免震構造の建物の場合、建物自体は安全と考えられるので、あわてて外に飛び出そうとするとかえって危険です。特に人の多い場所では通路や階段に人が殺到して二次被害の恐れがあります。そのような建物で揺れを感じたら、落下物や飛散物の少ない場所に身を寄せて頭を保護しつつ周囲の様子を見て、危険なようであればさらに移動するのがよいでしょう。耐震性の弱い建物の場合は、なるべく早く周囲の開けた安全な場所に出るようにしましょう。素早い避難ができるよう、日ごろから安全な場所を認識しておくと良いでしょう。

屋外で揺れを感じたら、ブロック塀や電柱などの倒れそうなものから離れて、動ける場合は安全な広い場所に逃げましょう。動けない場合は車の陰などに身を隠してなるべく安全な体勢になるようにしてください。液状化現象で水が吹き出して地面が沈むことがあるので、砂地など地盤が緩いところや水路の近くからは離れましょう。がけや急斜面の近くは危険なので、がけの高さの2~3倍以上はがけから離れましょう。また、市街地ではビルの窓ガラスや看板などが落ちてくることがあります。近くの建物の軒下など、落下物が落ちてこないような所に避難するか、建物から遠く離れるようにし、どちらも不可能なときは持っているもので頭を守りましょう。

地震が発生するとき、初めにガタガタという小さい揺れや地鳴りのような衝撃(初期微動)から始まります。強い地震で震源が近くても、この初期微動が始まってから激しい揺れに変わるまでに、身を守れるほどの数秒間の余裕が生まれることがあります。この時間差を、うまく身を守る行動に生かすことが大切です。ただ、安静にしていない場合など、初期微動に気づかない場合も多いので、かすかな揺れを感じたらすばやく身を守るように心がけるとよいでしょう。

最近は「緊急地震速報」がテレビやラジオでも流れるようになり、携帯電話でも速報を受信しアラーム音や振動を発する機種が発売されています。「緊急地震速報」が出たら、上記のように、まず自分の身を守りましょう。

地震がおさまったら・1 避難

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地震の揺れがおさまったら、屋内では火の元を確認して消し、ドアや窓を開けて出口を確保しましょう。戸が開かなくても、余震の揺れで開けられるようになることもあります。またマンションなどでは、ベランダに隣部屋との境になる板があり、これを割ってほかの部屋の人に助けを求めることもできます。

大きな地震の後、建物の安全が確保されていない段階では、まず屋外の開けた安全な場所に避難することが先決です。

まず、自宅など靴を履いていない場合は、落下物やガラスを踏むことがないよう、スリッパや靴を履いて移動しましょう。防災頭巾やヘルメット等があれば着用しましょう。軍手や手袋などがあれば、より安全です。気温が低い時期であれば、避難が長引くことも考えられますので、上着や毛布などを用意していくとよいでしょう。夜であれば懐中電灯も必要です。可能なら常備している非常袋を持ち出し、避難の準備をしましょう。普段から、避難に必要な道具を非常袋にまとめたり、特定の場所に固めて置いておくと、避難時に有効です。非常袋に非常袋がなくても、保存食や水などが持ち出せれば必要最小限の量を持ち出しましょう。何も持ち出せなくても、避難所にたどり着ければ物資があるかもしれません。

非常に大きな地震の場合、また交通量の多い場所で地震が起きた場合は、避難渋滞の発生が予想されます。そのようなとき自家用車に乗っていた場合は、道路の端に駐車し、避難に車を使わないようにするのが最も良いとされます。駐車しておく場合、近くの駐車場を利用するか、道路に駐める場合は救急車など緊急車両の通行の障害とならないよう、できるだけキーをつけたままにしましょう。また、都市部ではバスや電車等の公共交通機関が停止したり、運転本数が少なくなることがあります。情報を収集したうえで、場合によっては徒歩で避難・帰宅するという判断も必要です。

ビルや大きな建物の場合、エレベーターを使ってはいけません。動いていたとしても余震により停止する可能性があります。階段を使って避難しましょう。商業施設などで係員から避難誘導があった場合は、その指示に従いましょう。指示がない場合でも、地上の広い場所に避難する必要があります。避難経路が分からない場合、停電しても数十分は誘導灯が点灯しており、その指示に従えば避難場所へ通じる通路・階段の場所が分かりますので、冷静に避難するようにしましょう。広い建物の場合は避難口が複数あるので、あわてて1つの避難口に殺到せず空いたところを利用すると、避難が速くなります。

避難の際は、近所や近くにいるお年寄りや子供、妊婦、障害のある方などを優先して避難させてあげるように心がけましょう。けが人がいた場合も同様で、必要な手当を行い、支えが必要なら複数の人で協力しあって補助することが必要です。

また、避難生活が長引きそうな場合は、ガスが漏れていないことを確認して、電気のブレーカーを落として避難するようにしてください。電気製品に電源が入った状態だと、停電からの復旧時に通電火災と呼ばれる火災が発生することがあるからです。なお、ガスが漏れているときは、電気のブレーカーを落としたときの火花で引火するおそれがあるので、ブレーカーを落としてはいけません。

火災が発生した場合の避難については火災で詳しく解説しています(まだなし)。

地震がおさまったら・2 津波

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2004年スマトラ島沖地震の際発生した津波

屋外では、海の近くや河口付近、また海から離れていても海抜が低い低地や川の近くには津波が来る恐れがあります。ただちに、高台や5階建てを超える高い建物に避難しましょう。海岸に近いところが震源域の場合、揺れ終わって数分、場合によっては揺れがおさまらないうちに津波の第一波が到達する恐れがあります。なるべく速く避難することが必要です。津波の場合は避難するスピードが肝心ですので、持ち物はなるべく持たないようにしましょう。車での避難は渋滞により結果的に避難が遅れる例が多く、津波の接近が分かりにくい点もあり、避けた方がよいとされます。近所にお年寄りなどがいる場合は、できる限り避難の呼びかけや補助を行うようにしましょう。

津波の第一波が到達して落ち着いた場合、また第一波がそれほど高くなかった場合でも、第二波・第三波・それ以降の波がより高い波である可能性は十分にあります。津波警報等が解除されるまで避難を続けるようにしましょう。また、波が見えなくても海岸に近づかないようにしましょう。津波は沖にあるときは普通の波と区別がつかず、海底が浅い海岸に近づくほど高くなり急に押し寄せるからです。そのほか、津波は必ず引き波の後に押し寄せるとは限りません。引き波がなくても避難するようにしましょう。

日本では津波に関する注意報・警報が3種類ありますが、その警戒度や津波の高さに関わらず避難するようにしてください。リアス式海岸など海岸の地形によっては予想よりも高い津波が押し寄せることもあるからです。また、規模(マグニチュード)が大きい地震の場合は、過去明治三陸地震のように、震度3程度で揺れが小さくても30mを超える大きな津波が来ることがあるので、情報を確認して避難しましょう。

地震がおさまったら・3 安否確認

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大地震のときは、通信量が急増するうえ防災関係の通信が優先されるため、家族や友人の安否を確認する電話がつながりにくくなります。家の電話や公衆電話などの固定電話は「災害用伝言ダイヤル」(171)を利用するようにしましょう(「いない」と覚えるとよいでしょう)。災害用伝言ダイヤルは、震度6弱以上の地震など大災害が発生したとき設置される、固定電話用の伝言蓄積システムです。30秒の録音時間で、災害用伝言ダイヤル171の運用期間終了まで聞くことができます。また、携帯電話はほぼ全てのキャリアで災害用伝言板サービスを受けることができます。ほとんどの場合メッセージは1つの電話番号につき10件で、それ以上登録した場合は古いものから消去されます。地震直後はまず被災地からの録音が最優先され、次に被災地外からの録音や再生ができるようになります。(なお、提供の開始、伝言録音時間や伝言保存期間など運用方法・提供条件については、状況に応じてNTT東・西日本が設定し、テレビ・ラジオ・NTT東・西日本公式ホームページ等を通じて確認できるようになっています。NTT東日本 災害用伝言ダイヤル・災害用伝言板 提供速報NTT西日本 災害用伝言ダイヤル・災害用伝言板 提供状況)

テレビやラジオでも安否情報が放送されることがあります。また、臨時に災害情報を提供するラジオ局が開設されることもあります。

使用法(録音時)
  1. 171にダイヤルし、「1」を押します。連絡を取りたい被災地の方の電話番号を、市外局番を含めてダイヤルします。
  2. 30秒以内で録音内容を話します。「ピッ」という音が録音開始の合図です。終われば「9」を押します(訂正時は8)。
使用法(録音時)
  1. 171にダイヤルし、「2」を押します。再生したい被災地の方の電話番号を、市外局番を含めてダイヤルします。
  2. プッシュ式電話を使用している場合は「1」を押し、ダイヤル式電話を使用している場合はそのまま待ちます。
  3. プッシュ式電話の場合もダイヤル式電話の場合も伝言が新しい順に再生されます。プッシュ式電話の場合、「8」を押すことで伝言を繰り返すことができ、「9」で次の伝言に移ることができ、「3」で新しい伝言を吹き込むことができます。

注意事項

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全般

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大地震の後に気をつけなければならないのが情報です。テレビやラジオなどで正確な情報を常に得て避難生活に役立てることが大切です。また、うその情報やデマに惑わされず、正しい情報を見極めることも大切です。特に、余震に関するデマの情報は、最近の地震でも広まった例があり、注意が必要です。ほかには、お互いに励ましあうことや、不安やストレスを解消するよう心がけることなどが大切です。

地震で電車やバスなどの交通機関が麻痺することにより、遠くの自宅へ帰ることが難しい帰宅困難者が発生することも予想されています。特に大都市では多くの帰宅困難者の発生が予想されています。この帰宅困難への備えは#普段の防災を見てください。

避難時

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避難の時には必ず靴を履き、道路や通路の危険物を避けて通りましょう。靴はできれば運動靴が望ましいですが、路上には建物の細かい破片などが散乱していることがありますので、少々歩きにくい靴であっても素足よりはよいです。余裕があれば、近所の人の安全などを確認して声を掛け合いましょう。特にお年寄りや体に障害がある人などは、避難が難しいことがあるので、優先して助けるようにしましょう。

会社やデパートなど、人が大勢集まる場所では、避難口に人が押し寄せて事故につながることがあります。特に階段などでは落ち着いて冷静になるよう心がけてください。

エレベーターに閉じ込められた場合は、操作パネルに設置されている非常電話をかけましょう。電話がつながらなくても、根気よくかけ続けるよう心がけてください。大規模な地震の場合、大都市では救助が遅れて何十時間も閉じ込められたままになることもありますが、辛抱強く待つしかありません。無理に出ようとすると危険です。

電車や乗り物に閉じ込められた場合は、パニックになることもあるので冷静になり、非常口や外に出られるところを探しましょう。停電などで暗くなっていることも多いので、声を掛け合ったりすると安心感が増し、自分の位置を確認する手助けにもなります。

あらゆる場所での火災の際の避難方法については、火災で詳しく解説しています(まだなし)。

避難生活時

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新潟県中越地震でも起こったように、車の中で避難生活を過ごしてエコノミークラス症候群を発症することがあります。長時間車の中にいることを極力避けて、軽く運動したり体をもみほぐすなどの処置をしましょう。

避難生活時に困るといわれているのがトイレをはじめとした水に関することです。断水となった場合は水洗トイレが使えなくなります。水があっても飲料や調理用が優先されます。



普段の防災

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世界の地震発生状況、1963年~1998年

地震はいつ起こるか予測できません。また、日本は世界の地震の1割(特に1990年代後半~2000年代前半は世界のマグニチュード6以上の地震の2割が発生→内閣府 防災情報)が発生している地震多発地帯で、地震が起こらないといえるところはありません。非常袋を用意して半年に1度ほど点検したり、家具の転倒防止をしたりといったことから地震への備えははじめられます。

帰宅困難になったときの備えとして、職場やよく出かける場所から自宅への帰り方がわかる地図(帰宅地図)を持ち実際に帰宅する訓練をすること、職場に食料(チョコレートや飴など糖分のあるもの)やスニーカー(落下物から足を守る)、携帯カイロなどを置いておくこと、家族で安否のとり方や集合場所などを話し合っておくことなどがあります。

防災訓練や地域の防災組織への参加で、防災の知識や体験談を知り、備えることもできます。

家庭では、さまざまな地震対策を行うことができます。

事前に集合場所や連絡方法を話し合っておき、安否確認がしやすい体制を整えておきましょう。

非常袋・消火器具・火気類の点検をしたり、家具の転倒・落下防止や屋根やベランダ、庭、ブロック塀の安全対策、家の耐震診断や補強などをしておくと役立ちます。

避難にあたっての経路を確認しておくことも重要です。ドアなどの近辺に倒れたり散乱して開閉が困難となるようなものがないか、ドアが歪み開閉できなくなった場合どうするか、自動ドアなど手動で開閉できるかなどあらかじめ準備しておくとよいでしょう。

瓦葺きの家では、瓦が落ちてこないよう固定したり、落ちてくる瓦に当たらないように逃げるルートを確保しておくと安全です。

避難の妨げにならないように、逃げ道に荷物を多く置かず、非常袋はすぐに取り出せる場所に置いておきましょう。

また、市町村などが地震による被害が起こる範囲や安全な避難経路を予測した資料を作成していることがあります。これを家族などでの避難場所の話し合いの参考にすると役に立つかもしれません。これはホームページや役場などで手に入れることができます。

場所と防災

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場所によって、特に地震災害に対して備えておかなければならないことがあります。

まず、海岸に近いところでは、地震が来たらすぐに逃げられるような準備をしておかなければなりません。サンダルなどすばやく履くことができる履き物を常に出口に置き、持ち出さなければならない重要品はすぐに持ち出せるようにしておきましょう。また、避難場所となる高台や高い建物の場所とそこへの道を確認し、いざとなったときに迷わず避難出来るようにしておきましょう。

がけや斜面に近いところでは、海岸に近いところと同じくすぐに逃げられる準備をしておきましょう。

非常袋を用意しよう

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非常袋の用意は、普段からできる防災のなかでも、最も分かりやすく実行しやすい方法の1つです。また、非常袋を用意し身近なところに置いておくということは、防災意識の向上にもなります。

非常袋の総重量(袋も含む)は、成人男性で15kg、成人女性で10kgほどがいいとされていますが、個人差があるので、実際に中身を詰めて背負ってみたものを参考にしましょう。また、小さな子供がいる場合はその体重も考慮に入れるようにしてください。

非常袋に入っていると役立つもの(参考)
  • 飲料水(ミネラルウォーター)5~10リットル - 1人1日2リットルくらいで、人数によります。
  • 非常食 - 日持ちが効くものを入れ、定期的に点検し賞味期限が近づいたら入れ替えるようにしてください。
    • 乾パン
    • 缶詰
  • 懐中電灯 - 充電式だと電池要らずです。ただし、充電池が空の状態だと地震発生時に即座に使えません。
  • ラジオ - 充電式だと電池要らずです。ただし、充電池が空の状態だと地震発生時に即座に使えません。
  • 衣料品 - 季節ごとに入れ替え。
  • ラップ - 食器などの使い回しが可能になります。
  • トイレットペーパー、ポケットティッシュ
  • ウエットティッシュ - 水が貴重なので、初めからぬれているものは役に立つようです。
  • 電池
  • 軍手
  • タオル
  • 使い捨てカイロ - 冬に限らず、夜急激に冷え込んだ場合などに有効です。
  • 救急セット、医薬品
    • 絆創膏、消毒薬、ピンセット、包帯など
  • 簡易トイレ - 断水でトイレが使えないときなどに役に立つようです。
  • ホイッスル、防犯ブザー - 閉じ込められたときに、体力を消耗せずに救出者に気付いてもらえることがあります。
  • 携帯用浄水器 - 断水時どうしても水が必要な場合に役に立つようです。
  • アルミ保温シート - 冬場に役に立つようです。
  • ビニール袋、ポリ袋

非常袋の中身は半年に一度程度点検し、非常食などを取り替えるようにしましょう。

地震の知識

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地震のメカニズム

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地球表面のプレート
日本周辺には4つのプレートがある。

地震の根本的な原因は、地球上に十数枚あるプレートが移動し、岩盤が動くことです。プレートの移動によって、プレートの上に乗っかっている岩盤が、あるところではぶつかり合い、あるところでは引っ張り合い、あるところではすれ違っています。この岩盤の動きは絶えず起こっていますが、多くの場合ではこのエネルギーが「ひずみ」として断層周辺に蓄積され、限界に達し一度に大量のエネルギーが放出されると大地震が発生するのです。

日本周辺は4つのプレートがぶつかり合う場所で、世界の地震の1割が発生する場所です。広範囲に被害を及ぼすプレート境界型地震(東海地震・東南海地震・南海地震・関東地震・十勝沖地震など)は解放されるエネルギーの量が大きく、地震の規模=マグニチュードが大きくなります。局地的に大きな被害をもたらす断層型地震(濃尾地震・兵庫県南部地震・新潟県中越地震など)は、陸地の特に大都市で発生した場合に大きな被害が発生します。断層型地震を起こす活断層は日本中に点在していて、いつどこで地震が発生してもおかしくありません。

前震・本震・余震

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地震には、前震が起こる場合と起こらない場合があります。どれが前震でどれが本震かということは、比較的後になってから調査で判明することが多く、「前震が起こったから本震に備えろ」というのは難しいと考えられています。

大きな地震の場合、必ずと言ってよいほど余震が発生します。余震は前震と違って前もって備えることができるので、大地震の後は余震に注意するようにしましょう。余震の発生パターンは、新潟県中越地震のように余震が多発するものや、兵庫県南部地震のように余震の規模が小さいものなどいくつかありますが、規模が大きな地震ほど余震に警戒しなければならない期間が長い傾向にあります。ただし、群発地震のような例外もあります。

揺れは地盤・建物で違う

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内閣府・表層地盤のゆれやすさ全国マップ
2005年10月19日発表

例えばテレビの地震速報であなたが住む町の震度が震度4と発表されていても、その町のほかのところでは震度3や震度2だったりというように、近い場所どうしでも震度が違うことがあります。これは地下の地盤の性質によって地震の揺れの伝わり方が違うからです。水分を多く含んだ地面は地震の揺れを大きくし、水分が少ない地面は地震の揺れが伝わりにくいのです。この地面の揺れやすさは、右の図をはじめとした調査結果によって知ることができます。

ただ、地盤の性質とは少し違った、「異常震域」と呼ばれる震度の違いもあります。異常震域とは、主に地中深くで起こる地震にみられる現象で、震央(震源の真上)から離れたところで震度が大きくなる現象です。これはプレートの重なり具合などから揺れが伝わりやすくなったときに起こるもので、詳しい仕組みはまだよくわかっていません。

また一般的に、建物が高ければ高いほど(大きいほど)、周期が長い揺れ(地震波)で揺れやすいと言われています。これは、物には最も揺れやすい振動周期というものがあるからで、地震のときには高層ビルはゆっくりと大きく揺れることが多いのです。

日本の地震観測で使われている10段階の震度とそれぞれの震度の被害については、震度を見てください。

東海地震

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将来発生が予測されている東海地震については、発生の兆候を常時観測していて、異常が見られた場合には3段階の情報が発令されます。最高レベルの警戒宣言が出された場合は、地震防災対策強化地域にあるように公共交通機関の規制や避難誘導などの措置が講じられます。各段階の情報が発令された場合は、テレビやラジオでテロップが流されるほか、報道発表などにより情報を手に入れることができます。

しかし、東海地震を確実に予知できる確証はなく、突然起こることも考えられています。

緊急地震速報システム

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緊急地震速報の仕組み

緊急地震速報は、大地震の初期微動を感知してデータを処理し、大きな揺れ(主要動)が到達する前に揺れが予想される地域などを知らせるシステムです。2008年から一般向けにも発表されており、家庭や企業でも導入しているところがあります。テレビやラジオでは震源と地域名が発表されます。これはいわゆる「一般向け」で、最大震度5弱以上と推定される場合に、震度4以上と推定される地域名が発表される仕組みです。専用受信端末・ソフトに配信される「高度利用者向け」であれば、地域ごと(設置場所)の震度、ゆれ始めるまでの時間も分かる仕組みになっています。

脚注

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  1. ^ 都市ガスの場合、メーター内蔵の感震器がおよそ震度5弱以上の揺れを検知すると遮断する安全装置が付いている場合がほとんどです。

地震に関する情報源

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ウィキペディア

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外部リンク

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参考文献・ウェブ

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関連情報

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防災の教科書

地震台風大雨・洪水大雪火災火山
家庭での備え