高校化学 水銀とカドミウム

高等学校の学習 > 高等学校理科 > 高等学校 化学 > 高校化学 水銀とカドミウム

カドミウム

編集

カドミウム(Cd)はニッケルとともにニッケル-カドミウム電池として用いられる。

カドミウムイオンは硫化物イオンと結合して黄色の沈殿である硫化カドミウムを生じる。

 

硫化カドミウムは黄色絵の具の顔料として用いられる。

 

水銀

編集
 
水銀

水銀(Hg)は常温常圧で液体として存在する唯一の単体金属[1]である。水銀は他の金属と合金をつくりやすく、水銀の合金をアマルガムという。


水銀イオンは硫化物イオンと結合して黒色の沈殿を生じる。

 

水銀の原料は、天然には辰砂(しんしゃ、主成分:HgS)などとして産出する。

水銀は、蛍光灯にも用いられる(いわゆる「水銀灯」)。

また、水銀は密度が、他の液体と比べて高く、そのため水銀は圧力計にも用いられた。


カドミウムや水銀などの重金属類は、工業でよく用いられるが、しばしば公害を引き起こした。たとえば水銀の化合物は水俣病の原因物質であり、カドミウムはイタイイタイ病の原因物質である。

  1. ^ 単体金属では、ガリウムの融点が 29.76 ℃ であり、室温でも液体になり得る。常温や室温という語には明確な定義がないものの、一般的には29℃は常温と呼ぶにはやや高いだろう。なお、合金ではガリンスタン(ガリウム、インジウム、錫の合金)が常温で液体となる。