文の構造

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文の要素

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文の構造を知るためには、文がどのような要素で成り立っているのかを知らなければならない。

主語と述語動詞

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  1. The old man is a famous singer.
  2. My sister studied math.
    1. 訳例:その老人有名な歌手
    2. 訳例:私の姉数学を研究していた

1の文は「AはBだ」という文であり、2の文は「AはCする」という文である。どちらも

  1. 「…は」「…が」という主題の部分
  2. 「~である」「~する」という主題が何であるかについて述べる部分

の二つが共通している。

この場合、1を主部といい、2を述部という。

そして、主部の中心となる語を主語(Subject)といい、述部の中心となる部分を述語動詞(Predicate Verb略して動詞(Verb))という。

たとえば上記「私の姉」以下略の場合、 sister を主語、My sister を主部と分類する場合もある。

だが、主部のことを主語という場合もある(文英堂インスパイア)。

以下では、述語動詞は原則として単に動詞と呼ぶ。

- 主語 述語動詞 -
- 主部 述部
1. The old man is a famous singer.
2. My sister studied math.

主語は単にSで表し、動詞はVで表す。

目的語

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  1. He has a personal computer.
  2. We played soccer.
  3. Everone likes Sushi.
    1. 訳例:彼はパソコン持っている。
    2. 訳例:私たちはサッカーした。
    3. 訳例:みんなが寿司好む。

いずれの文の動詞も「~を」という、動作の対象が必要である。このような動作の対象を表す語を目的語(Object)といい、Oで表す。

主語 動詞 目的語
- 主部 述部
1. He has a personal computer.
2. We played soccer.
3. Everone likes Sushi.

このような、S+V+Oという形の文は英文の基本形の一つである。

補語

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  1. Mary is happy.
  2. John became a doctor.
    1. 訳例:メアリーは幸せだ。
    2. 訳例:ジョンは医者になった。

これらはいずれも主語の状態を説明した文であるが、isやbecomeで文を切ると意味をとれない。happyやa doctorという、主語の様子をおぎなう語があって初めて意味のある文となる。このように、主語の様子について説明する語を補語(Complement)という。補語はCで表される。

主語 動詞 補語
- 主部 述部
1. Mary is happy.
2. John became a doctor.

このようなS+V+Cの文も基本的な文の一つである。なお、後で学ぶように、補語は主語の様子だけでなく目的語の様子を説明する場合もある(例文:I call him Sensei.(私は彼を先生と呼ぶ))。


まとめ

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文の要素を表す記号をまとめると、

主語 S (Subject) / 動詞 V (Verb) / 目的語 O (Object) / 補語 C (Complement) / 修飾語 M (Modifier)

である。

subject や verb などの単語は、青チャート、文英堂インスパイア、いいずな出版エバーグリーン、などで紹介されている。一方、大修館書店ジーニアス、桐原ファクトブックには無い。

「主部」と「主語」は厳密には異なるが、しかしSVOO文型やSVC文型など文型について言う場合、主部のことも含めて「主語」と呼んでよい。参考書もそうなっている。

文法用語でいう修飾語(Modifier)には副詞と形容詞があるが、しかし文型の理論でいう記号 M は副詞だけに限定するのが一般的である(インスパイア)。

また、よく記号Mを「修飾語」というが、実際には1単語の「語」だけでなくとも、複数の語からなる副詞句や副詞節でも「修飾語」といって記号 M で表す(インスパイア)。

動詞の用法

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受動態

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どういうときに受動態を使うか。

動作主が不明な場合、

動作主をぼかしたい場合(ジーニアス)、

動作主に興味が無い場合(インスパイア)、

and接続詞のある文などで、形容詞をつかった「 be +形容詞」型の文章と並列させたい場合、受動態を使うことで「 It is 形容詞 and is 過去分詞(受動態)」のように主語を同じままで並列できて読みやすくなる(ジーニアス)。


能動態だと主語が長くなる場合、受動態を使うことがよくある。英語では長い主語を避けるのが普通(インスパ、ジーニアス)。


by以外の動作主の前置詞

受動態にて動詞主をあらわす前置詞は一般的には by であるが、

しかし be known to ~ (知られている)や be covered with (~で覆われている)など、意味や動詞によっては前置詞がすでに決まっている。ほか、

be caught in ((にわか雨などに)あう)、

be filled with (~で満たされている)、

などが、そういったby以外が決まっている動詞(青チャート、ジーニアス)。

余談だが、「be known by ~」は、動作主ではなく「判断の基準」を表すのに使われる(インスパイア)。

A man is known by the company he keeps. 「つきあっている友達を見れば、その人の人柄が分かる」(ことわざ)※ インスパイア

A tree is known by its fruit. 「木のよしあしはその果実によって決まる」→「人はことばではなく行いによって判断される」(ことわざ)※青チャート


なお、by で表せるような動詞の受動態の場合、動作主が一般の人である場合は、byおよび動作主を省略することもある(青チャート)。


感情と受動態

感情を表す be surprised at (驚く)などを、一説には、形容詞ではなく受動態であると見なす場合もある(ジーニアス、青チャート)。

be pleased with / be delight with 「~で喜ぶ」、

be satisfied with 「~に満足する」、

be disappointed at / in / with 「~に落胆する」

be interested in 「~に興味を持つ」、

be amused at/with 「~を楽しむ」、

be amazed at 「~に驚嘆している」、※ ジーニアス

be worried about 「~を心配している」、


被害や災害

感情だけでなく、被害や災害も、英語では普通は受動態であらわす(インスパイア、青チャート)。

be delayed (遅れる)

be delayed due to heavy snow 「大雪で遅れる」※インスパ 、 de delayed by heavy snow 「大雪で遅れる」※青チャ

be injured (けがをする)

be injured in the accident 「その事故でけがをする」※青チャ

be killed ((戦争や事故などで)死亡する)

be killed in traffic accident. 「交通事故で死亡する」※エバグリ


被害以外にも、受動態が使われる動詞がいくつかある。

be born in ~ 「~(場所、年)に生まれる」

I was born in U.S.A. 「私はアメリカ合衆国に生まれた」

be located in ~(場所)「~(場所)にある」※インスパ

be accustomed to 「~に慣れている」※インスパ


婚約や結婚も、受動態。

be engaged 「婚約している」

be married 「結婚している」

なお、married は、

He got married to her. 「彼は彼女と結婚した。」


のように get married でもいい、「get 過去分詞」では変化を表す(エバーグリーン)。


engaged には「従事している」の意味もあるが、こちらも受動態でしか使わないのが普通。つまり

be engaged 「従事している」

受動態にならない動詞

resemble ,meet のように相互関係を表す動詞(ロイヤル)は、受動態にならない。ただし、meetは「出迎える」の意味では受動態になりうる(ロイヤル)。

所有の状態をあらわす用法での have や 非所有の状態を表す lack などの動詞(ロイヤル、インスパ)は、受動態にならない。ただし、have でも「手に入れる」という別の意味では受動態にできる(ロイヤル)。


cost (金額がかかる)など数量を目的語にとる動詞(ロイヤル、インスパ)は、受動態にならない。

suit(~に似合う)、become(~に似合う)などの動詞(インスパ)は、受動態にならない。


be動詞ではなくgetやbecomeを使う動詞

get married 「結婚する」

He got married to her. 「彼は彼女と結婚した。」


become acquainted with 「知り合いになる」


助動詞と組み合わさった受動態

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He could be seen by her.

受動態の文を作るときには、その文の述語は必ずbe動詞の節になるが、be動詞に対して助動詞を用いたり、時制の変化をさせることも普通に行なわれる。

この時には、例えば

He is seen by her.

という文が

He could be seen by her.

の様にbe動詞は、助動詞+beの形で書き換えられる。これは、be動詞の原形が beで与えられることによる。同じ様に例えば、

might be
may be
must be
will be

なども用いることが出来る。また、過去形や現在完了と組み合わせるときにも通常の規則に従えばよい。例えば、上の文では

He was seen by her.
He has been seen by her.

などとなる。been は be の過去分詞である。ここで、be が過去分詞 been になったのは、現在完了を作るためであり、see が過去分詞 seen になったのは、受動態を作るためであることに注意。


さまざまな構文

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話法

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会話表現

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品詞

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形容詞・副詞

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副詞の位置

副詞の位置がどこに来るかについて、単語や文章によって様々である。

通常、英語では副詞の位置は、修飾対象に前置きである。

しかし very much や from time to time など複数語から構成される副詞表現になると、通常は文末または修飾対象の後ろに置かれるのが通常である(桐原ファクト)。

名詞構文・無生物主語

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名詞構文

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日本語では動詞や形容詞を使って説明することでも、英語では名詞を使って説明するのが一般的なことがあり、そのように名詞を中心として説明した言い回しのことを名詞構文という。名詞構文のことを名詞表現とも言う(ロイヤル英文法)。

たとえば、

He is a good tennis player.

は、単に「彼はテニスが上手だ」という意味である。

余談だが、日本では「テニス選手」というと何だかプロ選手や試合の出場者の事を言うが、しかし英語の player にはそういうニュアンスは無い。

上記の例文は

He plays a tennis well.

とも言い換えできる。


同様、

He is a good singer.

「彼は歌がうまい」の意味。必ずしも歌手とは限らない。

意味は

He sings well.

と同じ。

そのほか、 He is a good cook. = He cooks well. 「彼は料理が上手だ。」。


上述の

He is a good tennis player.

のような例文が、名詞構文の一例としてはよく参考書にある。


なにもスポーツや音楽など芸能になりそうなことだけでなくとも名詞構文は可能であり、たとえば

He is an early riser. 「彼は早起きだ」

というのも名詞構文(青チャート、エバグリ)。なお、 He rises early. (青チャ)または He get up early. (エバグリ)で言い換えできる。


多くの参考書は「名詞構文」という用語を使っているが、文英堂インスパイアとロイヤル英文法が「名詞表現」で説明している。


because of his late arrival 「彼が遅れたという理由」も名詞構文である(ジーニアス)。

なお、同じ前置詞の because of her illness 「彼女が病気なので」は、和訳では「病気」は名詞だが、便宜的に名詞構文にこのような場合でも含める(青チャート)。

the news of his success 「彼が成功したという知らせ」も名詞構文である(エバーグリーン)。「彼の成功の知らせ」というふうに動詞を使わない和訳もできるが、そこは深くは考えなくていい。


take a look at「ちらりと見る」

も名詞構文である(ジーニアス)。なお、単に動詞lookを用いて「look at」で言い換えることもできる。


ほか、

have a talk 「話をする」

のように、英語にも動詞は残っているものの、意味内容との関連性の弱い基本動詞の場合も、便宜的に名詞構文として分類されている(インスパイア、ブレイクスルー)。このような構文の基本動詞の例としては have, make, take,give などが、よく使われる(ジーニアス、)。

どの動詞とどの名詞が結びつくかは、慣用的に決まっている(ジーニアス)。

このような名詞構文の例としては

have a talk 「話をする」(= talk)

have a rest 「休憩する」、または take a rest 「休憩する」

give a try 「試してみる」(= try)

make a choice 「選択する」(= choose)

make a decision 「決定する」(= decide)

pay a visit 「訪問する」(=visit) ※青チャ、インスパ

などがある。

また、make a decision → decide のように、一つ(または2語)の動詞で言い換えることが出来る場合が普通である(青チャ)。なお、1語に言い換えた場合の動詞の種類は、たいていは自動詞である(インスパイア)。


名詞の前に形容詞がつく場合もあり、

have a pleasant talk 「楽しく話す」※青チャート

make a stupid mistake 「おろかな間違いをする」※ジーニアス

have a good sleep 「よく眠る」※インスパイア

などがある。

pay ~ a visit や give ~ a call のようにSVOO文型の形で補足的な情報を加えて言い表す場合もある。

I paid her a visit 「私は彼女を訪問した」※青チャート、インスパイア (= I visited her.)

her がO1, a visit がO2

She gave me two calls yesterday. 「彼女は昨日、私に電話を2回かけてきた」※インスパイア、エバグリ (= She called me twice yesterday.)

me がO1, two calls がO2

無生物主語

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The road takes you to the station. 「その道を歩いていくと駅につきます。」

The bus takes you to the station. 「そのバスに乗れば駅に行きます。」

take は「連れて行く」の意味だが、交通機関などを主語にして使うことも出来る。その場合は、たとえば道なら「その道を行けば、~につきます」のような意味になる。

takes の代わりに will take としても良い(ロイヤル英文法)。


「remind 人 of」 で「人に~を思い出させる」の意味である。

This picture reminds me of vacation in Greece. 「その写真を見ると、ギリシャでの休日を思い出す。」

This picture reminds me of holidays in London. 「その写真を見ると、ロンドンでの休日を思い出す。」

なお、大修館ジーニアスだとロンドン、桐原フォレストだとギリシャの例文。


「deprived 人 of ~」 「(機会などが)うばわれる」

The knee injury deprived him of the chance to play in the final game. 「ひざのけがのため、彼は決勝戦に出場する機会を失った。」

または

The knee injury deprived the player of the chance to play in the game. 「ひざにけがをしたため、その選手は試合に出場する機会を失った。」

のように例文が参考書によくある。


enable ~ は、「~をできるようにする」「~を可能にする」の意味。「~のおかげで、・・・できるようになった」と訳すことができる。

The scholarship enabled him to go on to university. 「その奨学金のおかげで彼は大学へ進学できた。」

ジーニアス、ロイヤルに scholarship の似た例文。

疑問詞

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疑問詞は、疑問代名詞疑問副詞に分けられる。

下記に疑問代名詞の一覧の表を示す。

疑問代名詞の種類
  主格 所有格 目的格
 who (だれが)  whose (だれの(もの)) who / whom (だれを、だれに)
人、事物  what (何が)  ない   what (何を、何に)
人、事物  which ない which (どれを、どちらに)


what, which には所有格が無い(青チャ、ロイヤル)。

what, which, whose は疑問形容詞としても用いられる(青チャ、ブレイクスルー)。※ ブレイクスルーでは、一覧表の直後で章が変わり、疑問形容詞の章になる。

上記の一覧表は、あくまで疑問代名詞のみである。

疑問副詞については、まったく言及していない。


インスパイア、青チャート、ブレイクスルー、ロイヤルには上記のような疑問詞の一覧表がある。

ジーニアス、エバーグリーン、桐原ファクトには無い。

前置詞と疑問詞

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Where are you from? 出身はどちらですか?

文法上、ここでの Where は副詞であり、「疑問副詞」というのに分類される(ロイヤル)。

中学校では主語を you にした例を中心にWhereの疑問文を教わったかもしれないが(中学の1年くらいだと、まだ3人称をあまり習ってないなどの教育的理由があるので)、もちろん he や she などを主語にしても where を使った質問は使用可能である(青チャ)。

Where does he live in? 「彼はどこに住んでいますか」

- Los Angels. 「ロサンゼルスです」


のようにyou以外にも he やsheなどでも言うことも可能。


さて、「Where are you from?」 について前置詞 from に注目しよう。

もしかしたら中学高校などで「前置詞は名詞や代名詞の前に移動するのが原則」とか習うかもしれないが、しかし前置詞をけっしてfromの前に移動しない。

なので、Where は副詞であると考えたほうが理解しやすいだろう。(これとは別の解釈で、そもそも「副詞には前置詞がいらない」という考えから副詞ではなく代名詞としての機能だと考える立場もあり、ジーニアスやロイヤルやフォレストがそういう立場。だが、机上の空論だろう。)

なお、法学など幾つかの学問では、『原則』というのは例外のありうる規則、という意味である。おそらくジーニアスが「原則」という言葉を使っているのは、Where ~?などの疑問詞を文頭にもちいた疑問文の場合は例外的な事例という含みがあるのだろう。

Where に限らず、たとえば When などで疑問文を作るときも原則、それらの疑問詞の前には前置詞(When の場合は since や till や until など)を置かない。そのため、それら When の文でも前置詞は文末にくる場合が多くなる。

つまり、「いつから~?」なら When do you ~ since ? のような文章になる事が多い。


ただし、疑問代名詞の場合は例外的である。

たとえば前置詞 With を使う場合、Who が目的格 Whom に変化する場合もあり、

With whom do you ~? 「誰と一緒に~しますか?」

のようにWith が文頭にくる場合もあるが(桐原)、文語調である(青チャート)。with以外の前置詞の場合でも文頭に持ってくる場合には同様にwhoではなく whom に変化する(ジーニアス)。なお、前置詞を文頭に持ってくる場合、whomを使わずにwho のままで文頭の前置詞の次に置くのは禁止である。

なお、Whomを使わずとも who のままで下記のように言うこともでき

Who do you ~ with?

となり、こちらは口語調である。

青チャートからの引用になるが、

About Which Yamada were you talking? (文語)「どちらが山田さんのことを話していたのですか.」

Which Yamada were you talking about? (口語)「どちらが山田さんのことを話していたのですか.」

となる。


しかし、

What are you looking for? 「何をさがしているのですか。」

については、 look for でひとつの句動詞(群動詞)なので、forは動詞の直後の文末でなければならない(青チャート)。なお、句動詞のことを群動詞ともいう。青チャートでは「句動詞」、インスパイアでは「群動詞」である。

同様にlook for (=を探す), look after (~を世話する),laugh at(を笑う), listen to, depend on , などが句動詞(群動詞)である(青チャ、インスパ、ロイヤル)。なので、これら句動詞(群動詞)では、動詞と前置詞は分離できないので、語順は「疑問詞 ~ 動詞 前置詞?」になる。


さて、疑問副詞の話題に戻る。

Where are you from? の場合、もし前置詞 from がないと、「あなたはどこ?」となり、それが出身をたずねているのか、それとも現在地をたずねているのか、意味が分からなくなることもあってか、ともかく 「Where are you from?」の文章は from を省略できない。

ジーニアスは、話し言葉ではWhereでは from を省略しないという言い方をしているが、しかし書き言葉であっても from を省略しないのが一般的であろう(省略したら上述のように意味が通らなり読み手に誤解を与えるので。)。


しかし、用いる動詞などによっては前置詞を省略できる場合があり、たとえば

Where do you go to? 「どこに行きますか?」

なら、もし前置詞 to を省略しても、動詞 go から意味を推測できるので、この場合は to を省略されるのが許され、つまり

Where do you go?

でも許される(ジーニアス)。


このように文法の理論というのは、あまり論理的ではない。最終的には、英文法の学習では典型的な構文を覚えて、それを真似して使っていく必要がある。

慣用的な疑問文

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How about a cup of tea? 「お茶を一杯いかがですか?」

How about ~? は勧誘を表す。

What do you say to ~ing 名詞/動名詞 ? 「~はいかがですか?」「~しませんか」

What do you say to ~ing でも勧誘を表せる。

ここでのsayの直後にある to は前置詞であると考えられている(桐原フォレスト)。どういうわけか、ジーニアスもロイヤルも、to が前置詞かどうかは言及していない。


ほか、Why don't you 動詞 ~ ? は、「~してはどうしょうか」のような相手に行為を促す(うながす)言い方であり、やや押し付けがましい言い方である(ジーニアス)。 Why don't we の形で、一緒になにかをする時に「~しましょうよ」の意味で使う場合もある(フォレスト)。

また、これを省略的に Why not ~? の形で「~はどうですか」「~してはいかがでしょうか」「~しましょうよ」の意味にもある。


How come S + V ~?


How come ~? は「どうして~」の意味でありwhy に近いが、How come のほうが感情的な表現であるので、目上の人に使うのは避けるのが良い(ジーニアス)。How come の疑問文は「驚き」や「納得でない気持ち」を表す場合もよくある(ブレイクスルー)。なお、How come は語順がSVと肯定形の語順になる。

How come you didn't call me ? 「どうして電話をくれなかったの?」

※ 「電話してほしかったのに」のような含みがあり、相手を責めているようにも受け取られかねない。だから返事も、Sorry, 「ごめん」とかになる(ジーニアス)。

上記のような、不安の含みのありそうな用法の他にも、「えっ? なんで?」みたいな意味合いでも使われる事もある(学研 熟語集)。どちらにせよ、目上の人に使うのは失礼なので、気を付けるのが良い。


※ 文法語的には how come はそれほど重要ではないが、熟語の問題として入試では問われる場合もあるので、覚えざるを得ない。

許可を求める表現である Do you mind if~? で、「~してもいいですか」という許可を求める表現ができる。なお Would you mind if ~? については仮定法になり、つまり「~」中の動詞が過去形になる。Would you mind if ~? については 『高校英語の文法/仮定法』で説明済み。

Do you mind if のほうは、if ~ の動詞は現在形で構わない。


What becomes of ~? 「~はどうですか」※ 青チャ、インスパ

What has become of he? 「彼はどうなりましたか」 ※ 青チャに同じ例文

青チャートとインスパイアでしか、what becomes of は紹介してない。ジーニアス、エバグリ、ロイヤル、ブレイクスルー、桐原ファクトの巻末索引には無い事を確認。

しばらく見かけてない人や物の消息をたずねるのに what becomes of を使う(ジーニアス)。参考書では明記してないが、現在完了形や未来表現(will)などで使う例文が多い。

日本語の「どう」につられて how とするミスがあるので注意(青チャ)。

間接疑問文

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「何が起きたかを話して」Tell me what happened. (ジーニアス、ブレイクスルー)

のように、文中に疑問的な言い回し(上記の例では「何が起きたか」what happened の部分)が含まれているが、しかし文全体としては平叙文のような英文があり、こういう構造の文のことを間接疑問文という。


「間接疑問」とはいうものの、文中の「関節疑問」の部分は名詞節として働く。


間接疑問文が疑問文なのか平叙文なのかの分類は入試では問われないので、安心していい。文法参考書でも、間接疑問文については、紹介を書籍の後半部に後回しに後回しにしている参考書もある。

このため、高校英語では、疑問文とは、文末が「?」で終わる文章のことだと思っておけば、特に問題が無い。

Would you tell me what happened? 「何が起きたかを話してくれませんか.」

のように間接疑問文をさらに文全体でも疑問文にすることもできるが、本ページでは深入りしない。


I know what he wants. 「私は彼が欲しいものを知っている.」

のような表現も、間接疑問文に分類する場合もある。なお、間接疑問の節中の動詞の人称格変化の有無や、時制の一致などに注意。

I don't know what he wants. 「私は彼が欲しいものを知らない.」

のように文全体が否定文になることもある。

I know where he lives. 「私は彼が住んでいる場所を知っている.」


なお、

Do you know where he lives? 「彼がどこに住んでいるかを知っていますか.」

と質問された場合、文法的には返事は

Yes, I do. 「はい知ってますよ」

No, I don't. 「いいえ、知りません」

となる。(ただし、現実では、質問された側が気を利かして、住んでいる場所まで答えてくれるような場合もありうるが、しかし本単元では考慮しないとする。)

文法的に、どこに住んでいるかを聞き出したい場合は、間接疑問ではなく、疑問副詞を用いた一般的な疑問文で

Where does he live?

で質問することになる。

このように、文頭の単語を見れば、文法上の返事の仕方や、文法的には質問されているものは何かを決定できる。

強調・倒置・省略・挿入・同格

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強調構文

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Tom met Susan here Yesterday. 「きのう、ここでトムがスーザンと出会いました」


これのうち、どれかの語を強調する構文として、

It was Tom that(またはwho) met Susan here yesterday. 「スーザンとここで昨日あったのはトムです」※トムを強調

It was Susan that(またはwhom) Tom met here yesterday. 「トムとここで昨日あったのはスーザンです」※スーザンと強調

It was here that Tom met Susan yesterday. 「トムがスーザンと昨日あったのはここです」※hereを強調

It was yesterday that Tom met Susan here. 「トムとスーザンがここであったのは昨日です」※yesterdayを強調

のように、Tom, Susan, here, yesterday,それぞれを強調できる。

このIt is ~ that ・・・方の構文のことを「強調構文」という。この構文では、主語、目的語、副詞句を強調することができる(青チャート、インスパイア)。動詞や形容詞を強調することはできない(青チャ、インスパ)。

もとの動詞が過去形なら(たとえば上記の例文ではmetなので過去形)、強調構文のbe動詞も was と過去形にするのが普通(青チャート、インスパ)。※インスパでは単元末の別ページに時制について、この指摘あり。

強調されるものが人の場合にはthatのほかにもwho やwhomが使われることもある(青チャ、インスパ、ロイヤル)。人以外のものを強調する場合はwhichを使う場合もあるが少ない(インスパ、ロイヤル)。


なお、形式主語のIt is ~thatと強調構文のIt is ~thatとは別物とされている。

その根拠として、強調構文では「It is」と「that」を省いても、残りの単語が文章を構成し、語順が倒置されている場合もあるがとりあえずは文章として成り立つ。

しかし形式主語の場合、「It is」と「that」を省くと、文章として成り立たない。なので別物とされる(青チャート、ブレイク、インスパ)。たとえば

It was certain that Tom met Susan here yesterday. 「トムがスーザンと昨日ここで会ったのは確かだ」

これを

Certain Tom met Susan here yesterday. (×)としたものは文章として成り立っていない、とされる。


なお、強調構文の疑問文は

Is it ~ that ・・・?

または過去形なら

Was it ~ that ・・・?

である。

強調構文の否定文は同様、

It isn't ~ that ・・・

または

It wasn't ~ that ・・・

である。

ほか、

Who was it that met Susan here yesterday? 「昨日ここでスーザンとあったのは誰ですか」

のように疑問詞と組み合わせることもできる(青チャ)。

強調

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抽象名詞+itself で、その名詞で表される内容を強調したことになる。また、all +抽象名詞 でも、その名詞の内容を強調したことになる。


She is happiness itself. 「彼女はとてもしあわせそうだ」

= She is all happiness. ※ インスパ


She was kindness itself. 「彼女はとても親切だった.」

= She was very kind.  ※ 青チャ、ロイヤル


ほかの参考書では、あまり重視されておらず、ジーニアス、エバーグリーン、桐原ファクト、ブレイクスルーなどでは見当たらなかった。

省略

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形式主語 it is が省略されることがある。

あいさつの Nice to meet you. も

(It is ) nice to meet you.

の省略だと考えられる(ロイヤル、インスパイア)。


また、慣用表現で、it is または there are の省略された下記の慣用表現がある。

if not, 「(前の文を受けて)そうでなければ」(if it is not) ※ インスパイア

if necessary, 「必要ならば」 (if it is necessary)

if any, 「もしあれば、」「もし、あるとしても」(= if there are any )

挿入

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文中に、語句が挿入されることがある。挿入される語句の前後にカンマをともなう。

挿入される語句は色々とあるが、慣用的には、たとえば下記のようなものがある。

,however, 「しかしながら」

,therefore, 「したがって」

※ 以下、カンマを省略(面倒なので)。実際に挿入される場合はカンマが前後に必要。

after all 結局

for example 例えば

on the other hand 他方では

indeed (確かに、実際)

to be sure 確かに

on the whole 概して

in a sense ある意味では ※ジーニアス、ロイヤル

as a rule 一般には  ※ジーニアス、ロイヤル

in other words 言い換えれば  ※青チャ、ロイヤル

in the end 最後は、結局は ※ ジーニアス、エバーグリーン

ほか、上記以外にも色々な表現がある。

語句だけでなく節も挿入できる。主節も副詞節も挿入できる。

挿入できる主節の例としては、

it seems (どうやら~なようである)

I think や I believe やI say など

I'm afraid (残念ながら)など ※意味はジーニアス。インスパ

などがある。

挿入できる副詞節としては

as it were (いわば)※青チャ、ジーニ

as far as I know (私の知る限り)※エバグリ、インスパ

as you know (ご存知のように) ※青チャ、ジーニ

that is to say (つまり) ※ エバグリ、青チャ

if any (「あるとしても」)や if ever などのifを含む省略節、 ※インスパ、ロイヤル

what is more (「おまけに」)や what is worse (「さらに悪いことに」)などのwhat を含む節. なお、「what is 比較級」の形 ※ジーニアス、ロイヤル

などがある。挿入されるのは as ~以外にも多々あるので注意。

なお、what is more や what is worse などにおいては、挿入句の後ろにつづく節のほうが程度が強い(ジーニアス)。つまり、what is worse の場合、「悪い事, what is worse, さらに悪い事」である。

同格

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Mr.Brown, our ALT teacher, likes music. 「ブラウン先生は、私たちのALTの先生ですが、音楽が好きです」

のように、補足説明を並列的に挿入できる。

※ インスパイアとジーニアスがともに女のミス・ブラウン先生。

My older Edward Bob lives in Tokyo. 「私の兄エドワードは、東京に住んでいる」

のように、カンマ無しでも並列できる。

※ ジーニアスの例文はポートランドにすんでいる兄エドワード。青チャートの例文は東京に住んでいるイトコのメグ。

同格のthat

ほか、名詞の後ろに続くthat 節で、同格を表す表現がある。下記のような例がある。

The idea that time is money 「時は金なりという考え」※インスパイア


同格のthat は省略しないのが普通(ジーニアス)。なお、同格のthat節は名詞節である(青チャート、ジーニアス)。同格のthatは文法的には接続詞として分類される(青チャート、ジーニアス)。

関係詞のthatとは異なる(エバグリ)。


同格thatを導く語の例としては、思考や認識を表す語にこういう例があり、

the fact that 「という事実」

the chance that 「という見込み」

the rumor that 「という うわさ」

the opinion that 「という意見」※ジーニアス、インスパイア

the possibility that 「という可能性」※ジーニアス、エバグリ、青チャート

など色々ある。

伝達や決定などにもこういう例があり、

the news that 「という知らせ」

※以下、the that を省略。

decision 「決心」「決定」※ ジーニ、エバグリ


ほか、要求や願望を表す語にもこういう例があり


the hope that 「~の希望」※ インスパイアの和訳が「の希望」。エバグリが紹介

※以下、the that を省略。

demand「要求」

desire「願望」

expectation 「期待」

proposal 「提案」


ほか、挿入の単元でも紹介されるが、


「つまり」,that is to say,

などは内容的に考えれば分かるように同格の表現でもある(エバグリ、ロイヤル)。

ほか、namelyやor など、同格を表す表現もある(エバグリ、ロイヤル)。