炎上とデジタルタトゥー
編集職場の悪ふざけ写真の投稿
編集- ※ 第一学習社の公式サイトの教科書パンフレットで記載を発見。
- ※ 2023年現在、東京書籍および数研出版、第一学習社『情報I』の検定教科書(P.29)でこの話題があります。このように、資料集の内容は数年後に検定教科書に移行することもあります。
インターネットでの情報公開には、責任が ともないます。
近年、企業の労働現場で、仕事中の光景を、その会社のその現場の労働者じしんが、会社の許可なくネットに投稿する事例がいくつか発生しており、問題視されています。
単に仕事中の様子をうつすだけとはかぎらず、投稿者によっては、さらに、ネットの話題になろうとして自社商品などでイタズラなどを行う投稿もあり、大変に問題視されています。商品だけでなく設備のイタズラも駄目です。
また、このような行為は、会社の信用を落とす事にもつながり、場合によっては営業妨害や名誉毀損などとして、多額の賠償金を会社から請求されかねません。
なので、高校生はくれぐれも、このような事はしないようにしましょう。
- ※ また、迷惑行為かどうかにかかわらず、勤務先のことをSNSに投稿してはいけません。文科省の動画でも、職場のSNS投稿をやめるように忠告してます 文部科学省/mextchannel『教材(10) 軽はずみなSNSへの投稿(全編)』 。
東京書籍『情報I』の章末の用語集で、「炎上」の語と解説もある。なお、英訳は検定教科書には書いてないが、「炎上」は英語の flaming の和訳。(日本の俗語ではない。)
また、こういった不祥事は、子どものしたことだとしても、ネット上で拡散されて保存されてしまい、簡単には消せなくなることから、デジタルタトゥまたはデジタルタトゥーとも言います(※第一学習社、数研出版)。タトゥーとは「入れ墨」のことです(数研)。
世界的に「忘れられる権利」との関係でデジタルタトゥーが議論になっていますが(※数研出版)、しかし今のところは(2023年に記述)、まだデジタルタトゥーを完全に消せるようにはなっていないので気を付ける必要があります。
日本での人工音声の普及の経緯
編集中学校で人工音声の存在について習ったと思う。
実は、日本での普及は2007年あたりに、音声というよりも音楽の一種として、すなわち歌声合成ソフトとして、人工音声が一般の消費者にも普及した。
音楽用の歌声の人工合成ソフトに『初音ミク』(はつねみく)という有料ソフトウェアがあり、これが2007年ぐらいにヒットしたためだ。(検定教科書ではジャンル名を「歌声合成ソフト」としている。)
- (※ 最近では『情報』教科などの検定教科書でも、初音ミクがキャラクターイラストつきで良く紹介される。検定教科書では商品名は出せないので、かわりにキャラクターイラストが紹介されている。)
重要な点として、
- ・ 『初音ミク』はあくまで楽器であるので(発売元の企業が、『初音ミク』など一連の商品をそういう楽器としての立ち位置で販売している)、通常の会話のような自然な発音をしゃべれるようには、作られていない。
- ・ 通常の会話のような自然な会話の発音の人工音声を目指す人工音声ソフトは、知名度は低いが、『初音ミク以外』のまったく別会社または別シリーズのソフトウェアである。
- ・ 2007年ごろの初音ミクの発売以前からも、人工音声のソフトウェア商品は存在している。
一部の検定教科書では、初音ミク以外の人工音声ソフトウェアの紹介として『CeVIO』(チェビオ)(※ リンク先はウィキペディア日本語版)などが紹介されている。
なお、歌声合成ソフトウェアはあくまで楽器なので、使用するにはメロディと歌詞をコンピュータに入力する必要がある。(※ こういう入力内容まで、検定教科書で説明されている。)入力者は、メロディと歌詞、必要なアクセントなどを入力する。
ただし、声以外の通常の楽器(たとえばピアノや笛やギターなど一般の楽器)であれば、1990年代にはソフトウェア化されていた。そういった、楽器をソフトウェア化したものを使って楽曲を合成する分野のことをDTM(ディーティーエム)といい、デスクトップミュージックの略である。(※ 1990年当時は「シンセサイザー」などと言われた。シンセサイズ(synthesize)とは英語で「合成する」という意味の動詞)
- ※ 初音ミクを開発・販売した企業は「クリプトン」(企業名)という日本のベンチャーIT企業(当時)だが、クリプトンに技術提供をした別企業はDTMソフトなども開発している大手の楽器製作メーカー(ヤマハ)。初音ミクを紹介した音楽の教科書や日本史Aの教科書で、DTMっぽい話題の解説が書かれているのは、こういう背景がある。
動画コンテンツとの関係
編集- (※ ここら辺の話題まで、いくつかの検定教科書に記述があるらしい。)
2007年頃、日本では動画サイトなどが流行したこともあり、動画編集ソフトや3D-CGのソフトウェアなども格安なソフトが開発されて普及し、(企業や団体などでない)一個人でもCGアニメなどの動画コンテンツが作れるようになった(ただし、ソフトウェアを使いこなすための高度な技術力が必要)。
また、一人で作るのとは逆に、インターネットなどを介して、動画やミュージックなどコンテンツ製作に必要な各分野の得意な人を集め(たとえば音楽はあまり詳しくないが絵の得意な人、その人とは別に絵はヘタだが歌の得意な人、楽器の得意な人、・・・などを集めて)、ミュージックビデオの動画コンテンツなどを作って成功する人も多く現れた。
さきほど紹介した初音ミクも、インターネットを中心にして人気が高まり、ファンなどにより非公式(販売元ではない、一般消費者の手による)の動画が多く作られた。(※ 著作権の問題があるので、ここらへんは教科書では説明はボカされてるかも?)
なお、「電脳空間のバーチャル世界(仮想世界のこと)のアイドル(バーチャルアイドル)を作ろう」という企業が2007年以前からあったが、2007年ごろの初音ミクの商業的な成功により、初音ミク以降に発表されるバーチャルアイドルのデザインが2007年以降ほとんどアニメ調のデザインになった。(バーチャルアイドルという概念まで、最近は教科書で紹介されているらしい。)
2010年前後の当時、日本や海外の実在する会場の音楽コンサートなどでも初音ミクの出演が行われ、それなりの人気を博した。(※ 英語などの他科目で、こんな感じの時事が紹介されてるらしい。下記のグーグルのCMのハナシも同様。)
また、ネットを通じて初音ミクの人気が高まったこともあり、大手の外資系の検索エンジン企業(グーグル)のテレビコマーシャルなどに初音ミクのキャラクターが起用されることもあった。
最新教科書
編集2022年の教科書検定で、高校の東京書籍の情報教科書で、初音ミクのMMD(Miku Miku Dance)が取り入れられた[1]。人型モデル用の3Dソフトウェアの仕組みを教えるらしい。「ボーン」「キーフレーム」などの用語が撮影された教科書の報道写真から見える。
教科書の発売後、実物を確認したら、MMD用のフリー素材の話もしている。