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高等学校情報A編集

アナログとデジタル編集

コンピューターによって伝達される情報の中身は、「電圧が高い」=1、「電圧がひくい」=0として、ただ0と1のパターンだけで代表される情報である。

このように0と1の数値で表わされる情報をデジタル情報と呼ぶ。一方、離散的ではない量で表わされる量はデジタルに対してアナログ情報と呼ばれる。

文字を送るには、たとえばアルファベットの文字を送りたいなら、「A」ならデジタル信号 0100 0001 に対応するとして、あらかじめ決めておく。同様に、「B」ならデジタル信号 0100 0010 に対応するとして、あらかじめ決めておく。「C」ならデジタル信号 0100 0011 に対応するとして、あらかじめ決めておく。

このように、それぞれの文字ごとに、あらかじめ固有のデジタル信号を割り当てておけば、1と0だけのデジタル信号だけで、アルファベットを送受信できる。

このように、文字などの、もともとは数値でなかった情報を、コンピューターであつかいやすいように数字の列に置き換えることを、符号化(ふごうか)という。

ここで、コンピューター間で伝えられる情報が0と1だけであるなら、ものの名前などの数値でない情報をどのように伝えるかが、非常に重要な問題となる。しかし、これは高等学校情報Bの範囲である。ここでは何らかの手法で、コンピューター間で文字の情報が伝えられたとする。しかし、多くの場合、コンピューター間で伝えたい情報は、文字だけではない。例えば、文字の大きさやw:フォント、段落の取り方なども重要な文章の要素である。

情報を活用するための工夫と情報機器編集

問題解決の工夫編集

現在我々が生活するのに必要な情報は非常に量が多く、個人が簡単にそれらを集めることは困難になっている。情報を収集する手段としては、新聞、テレビ、ラジオ、書籍、インターネットなどがあげられる。しかし、これらは情報源としては、それぞれ異なった性質を持っているので、読者は目的に応じて、使いわけることが重要である。視聴者には、必要な情報が何であるかを選択する目が必要である。


書籍

書籍は、ある程度内容がよく知られたものについて、それらを紹介したり、まとめたりする働きがある出版物である。 書籍は有料であるのが、普通である。

書籍のなかでも、とくに小中高の教科書や、小中高の学生にあわせた学習参考書は、けっこう正確性が高いが、内容が古くて、現時点の社会で起きていることには触れられていないのが難点である。

そのため、そういった書籍を読めば、比較的に正確で客観的な情報を集めやすいが、やや古い情報である事が難点である。

もし新しい情報が欲しい場合は、新聞やテレビニュースや雑誌などの他のメディアに頼る必要があるが、それら新しい情報は正確性が劣るのが難点である。

さて、書籍では、教科書・学習参考書のように教材として提供されている書籍に含まれる内容は、他のメディアから来る情報を解釈するための基礎となるように作製されたものであるので、うまく活用すれば、情報収集の効率を上げられるだろう。

また、科学に関する書籍や、科学技術、産業技術など、いわゆる「理系」な分野の書籍は、比較的に正確かつ客観的な傾向が強いので、読書のさいには、うまく組み合わせると効果的だろう。学校教育でも、国語教科書の題材の文芸作品などにも、科学評論が取り入れられている。

また、語学の入門書や、パソコンの操作方法の解説書などは、書店では「技術」関連の書籍として扱われている。資格試験に関連する書籍も、書店では「技術」として扱われることが多い。


書籍には、娯楽を提供するものも発表されており、それらの例としては、小説や漫画などがあげられる。これら、娯楽目的の書籍は、正確性よりも楽しさを目的にしているため、正確性や客観性はそもそも目的にしておらず、よって正確性・客観性は低い。


新聞

新聞は、主に近日に近い時点で起こった内容について、テレビなどの他のメディアとくらべれば比較的に詳しめの情報を得るために役立つ。例えば、現在の各国の経済の動きや、政治的な変化などを知るには、新聞を読むことが比較的に適切であると考えられる。これは、特に新聞は他のメディアと比べて、情報量が多く、また、社説(しゃせつ)などでは各新聞社のニュースに対する見方を見ることが出来、それらによって、より深いニュースの理解が可能になるからである。反面、その性質上、ある程度対象に対する知識がないと読みこなせないことも確かである。なので順番としては、まず書籍で物事の大まかな部分を理解し、特に近日のことを調べたい場合に、新聞を用いることが望ましい。

新聞は通常有料であるが、日本の家庭ではこれらを定期購読していることが多い。逆に外国では、新聞は駅などでバラ売りされている方が普通である。これらはどれも重要な情報を含んでいるので、出来る限り読む習慣をつけることが望ましい。また、多くの教育機関や研究機関の図書室では、各社の新聞を集めて、自由に閲覧することが出来るようにしている。これらを読み比べることによって、各々の新聞社の見方を見比べることは、各々のニュースや他人の意見を批判的に評価する上で非常に有益であり、機会があるときには積極的に実行することが望ましい。

新聞は、文字や写真が主体であるという性質上、政治や経済などのテーマについては、比較的に正確な情報を提供しやすい。

テレビ

テレビは、電波を用いて映像を各所に届けることを目的としたメディアである。映像を用いるという性質上、ニュースから娯楽まで、あらゆる種類の情報伝達に用いることが出来、非常に人気の高いメディアである。テレビの時間枠は個々の番組という単位で計画されることが多く、それらの予定表は新聞や雑誌、ホームページなどを通して得ることが出来る。

テレビは他のメディアと比較しても、速報性が高いメディアであり、特にニュース番組では、新聞と比べて新しいニュースに対する対応が早いことが普通である。

新聞と比べて、テレビのニュース番組は、それぞれのニュースに対する掘り下げが浅いのが普通である。

娯楽としてのテレビは非常に人気のある分野であり、多くの愛好者がいる。これも映像を伝えるというメディアの性質によるものといえるだろう。

雑誌

雑誌は、ある一定の主題について深く掘り下げた情報を提供することを目的とした書籍であり、いくらかの時間間隔をおきながら発行される。間隔には各週、各月など様々なものがあり、それぞれ週刊誌、月刊誌などと呼ばれる。雑誌には非常に多くの種類があり、全てをあげることは出来ないが、例としては、ニュース解説、経済雑誌、 スポーツ雑誌、パソコン雑誌、漫画雑誌などがあり、それらの目的も、娯楽に分類されるものから学習に分類されるものまで、様々なものがある。


テレビ、新聞、雑誌は、マスメディアと言われる。

インターネット

インターネットとは、一言で言えば、世界中のコンピュータを繋げた巨大なネットワークである。接続されたコンピュータ間では事実上どんな情報でも伝達することが技術的には出来るので、既存のメディアにない速報性を持ち得るメディアとして注目されている。

また、印刷物の運送や配達の手間、撮影の手間などの、物理的な手間をほぼ無視できるため、インターネットをつかえば誰でも簡単に情報を発信できるという便利さがある。その反面、検証されなくても情報公開できてまうので、信憑性のひくい情報やデマなども公開されてしまう場合がある。


こういった性質上、インターネットをつかうには、うたがわしい情報を見抜いたりといった能力が必要である。 このため、コンピューターを使う人たちどうしの能力の差によって、個人の情報収集能力に大きな差が生まれてしまう危険が指摘され、デジタルデバイドと呼ばれている。

近年ではパソコン以外にも携帯電話などの端末(たんまつ)もインターネットに接続させる動きが出ている。

情報伝達の工夫編集

情報伝達の過程で、集めた情報を他人に見せることが必要になることがしばしばある。この時、何らかの方法を用いて他人に取って理解し易いように情報を成形することが、円滑な情報伝達を行なう上で望ましい。

例えば、ビジネス文書では、書きたい内容のそれぞれに対して定まった書式が決められていることが多い。また、所定の位置に 印鑑、はんこ か、サイン(署名)が存在しないと、それは情報が伝達されたと見なされないのである。同様に、特に公共機関や法律に関連する機関では、書類の形式が非常に重視される。それは、これらの機関は文書を通じて情報を伝達することで、出来る限りの情報を保存可能な形にしようとしていることによっている。

よりインフォーマルな場でも、円滑で、意味の取り違えの起こりにくい情報伝達を行なうには、いくつかの指針がある。例えば、

文章の主語と動詞のつながりを明確にする。
意味が複数になる文を作らない。
相手との物理的な距離などを考えて、発表の際に声の大きさや身ぶりなどを調整する。

などがあげられる。特に文書では、わかりやすく明確な文を書くことが円滑な情報伝達につながる。特に、自分が話したい内容を相手に口頭で伝えることをプレゼンテーションと呼ぶことがある。プレゼンテーションの形式は様々だが、 何らかの会場や会議室での発表といった形式をとることが多い。このとき、発表者が話したい内容はあらかじめ資料として簡潔にまとめておき、発表の際には観客にとって見やすく、また話の進行を助けるように、提示されることが望ましい。

日本ではプレゼンテーションのことを「プレゼン」と略すことも多い。

特に、コンピューターを用いた手法によって、プレゼンテーションを支援することが出来る。このような手法として用いることが出来るソフトウェアをプレゼンテーションソフトと呼ぶことがある。ソフトウェアという言葉の意味は後に情報Aの中で説明される。

プレゼンテーションソフトとは編集

プレゼンテーションソフトとは、用いる人間の書いた文字や絵などを、画面に表示することを目的としたソフトである。プレゼンテーションソフトには複数あるが、それぞれが文字の入力や絵の作画などの手法を提供していることが多い。ここでは、特に文字だけを情報として扱う。図形などを統合的に扱うことは次章のテーマである。プレゼンテーションのソフトにはいくつかあり、どれが用いられるかは学習者の環境によって異なる。しかし、ここでは特にLibreOffice Impressを用いる。これは、このソフトが多くの環境で動作し、また安価(普通に使う場合ならソフト代金は原則的に無料)であることによる。

プレゼンテーションの課題は、'自由にテーマを選んでそれについて簡単にまとめよ。ただし、プレゼンテーションの手法としては、基本的に文字だけを用いることにする。しかし、余裕があれば図形や映像を用いて、より強い印象をあたえるようなプレゼンテーションを作成してもよい。'とする。

一般にプレゼンテーションは、文字を多用するよりも、図やアニメーションなどを用いて、ポイントだけをまとめた方が、相手に話者の意図が伝わりやすいとされる。

口頭で発表するため、時間的な制約があるので、仮に多くの文章を書いたとしても、発言しきれない。なので、プレゼンテーションでは細かく情報を伝える事は困難であるので、細かい情報を伝えたい場合は、レポートを配布(はいふ)するなど、プレゼンテーションとは別の機会に伝達する必要がある。

しかし、ここではプレゼンテーションソフトの使用法を詳しく学ぶことが目的というわけではないので、基本的に文字だけを用いてもよい。既に使用経験がある人は、より高度な機能を用いてもよいだろう。ここからは実際のプレゼンテーションソフトの使い方について簡単にまとめるが、プレゼンテーションソフトが既に起動されているものとして話を進める。(基本的なコンピューターの扱いについては、巻末の付録を参照。)

プレゼンテーションソフトの編集画面は通常どれも似通っており、実際にプレゼンテーション中に画面に表示される絵が、表示されている。各々の絵は、スライドと呼ばれることがある。設定によるが、これらのスライド内にはタイトルを書き入れるボックスと、箇条書きを書き入れるボックスが並んでいるはずである。これらのボックスをクリックすることで、ボックス内に日本語を入力することが可能になる。日本語の入力法については付録を参照。また、上のメニューで、

挿入 - スライド

を選ぶことで新たなスライドを作成することが出来る。まとまりのよいプレゼンテーションをするには、適切な枚数のスライドを作ることが重要である。ある程度内容ができたら、

ファイル - 保存

を選び、内容を保存する。保存場所は環境によって異なるので、注意が必要である。実際にスライドを表示するには、

スライドショー - スライドショー

を用いる。スライドショーの画面からはエスケープキーを押すことで抜けることが出来る。

情報の収集・発信と情報機器の活用編集

情報の検索と収集編集

ここからは、インターネットに代表される情報通信ネットワークでの、情報収集について具体的に述べる。コンピュータを用いた情報通信ネットワークは、コンピューター同士を様々な機具を用いて接続し、お互いが持っている情報を通信しあう事で、成り立っている。しかし、単純に情報を受け渡すだけでは、不都合な事態が生じる。

例えば、銀行の暗証番号や性別、収入、家族構成などを含む、個人のプライバシーに関わる情報は、例え、ネットワークに接続されているあるコンピューター上にあったとしても、他のコンピュータに伝達されないことが望ましい。このため、情報通信ネットワークに加わるコンピュータは、特に機械が持っている情報を他に渡さないようにすることも出来ることが求められるのである。

また、掲示板やコミュニティーサイトなどで用いられるパスワードは、多くの場合には他人に知られてはいけない文字列を用いるが、しかし、そのパスワードを用いて、パスワードを入力した人が対応する人であることを調べる人は、もちろん、そのパスワードが何であるかを知っていなくてはならない。そのため、パスワードの管理者は、通常はパスワードが外部にもれないよう注意しながら、必要なときには自由にパスワードを取りだせるように工夫する必要がある。

次に、ネットワーク内の情報が非常に多くなり得る事によって引き起こされる問題について述べる。情報通信ネットワークに参加できるコンピューターの数は、非常に多くなり得る。仮に接続されているコンピューターが増えても、自分に必要な情報がどこにあるか分かっているときには問題にはならない。例えば、自分の友人が持っている情報が必要で、それを手に入れたいときには、単に自分の友人のコンピューターと通信を行なえばよいのである。

しかし、自分に取って必要な情報がどこにあるかが分からないときには、それを探しだす事が非常に困難になる。既存のメディアと比較するために例をあげて考えてみる。例えばある自然現象について、それに関する情報を書籍を用いて調べたいとするとき、それらを見つけることはそれほど困難ではない。というのは、通常図書館などの施設では、本の内容ごとに本の置き場所が決まっており、ただ情報の種類を指定するだけで、 必要な書籍のおおまかな位置が分かるからである。一方、情報通信を用いたときには、多くの場合に情報は人間が内容を把握するのには適切でない方法で蓄積されるため、それらのおおまかな内容を把握するのがそれほど簡単ではないことがある。このため、ネットワーク上の情報の内容を把握し、ある情報がどの位置にあるかを調べる方法が必要となった。

これの対策として、いくつかの方法が実際に用いられている。ここではそれらの工夫の題材として、WWW(ワールド ワイド ウェブ)と呼ばれる通信の種類を用いるが、それらの詳しい動作原理は高等学校情報Cの範囲である。

現在のインターネットの重要な用途の1つとして、webページの閲覧があげられる。ここでいうwebページとはいくつかの要素が組み合わさったものであり、その内容は割合複雑だが、

プロトコルはhttpを用いて、情報の受け渡しを行ない、 受け取った情報を解釈するのは、クライアント側のブラウザの仕事 である。


大雑把には、

あるコンピューターを指定し、そのコンピューターに連絡を行なう。
連絡を受けたコンピューターはその連絡内容に記述された場所にある情報を送り返す。

という手続きをくり返すことで、2つのコンピューター間の、情報の伝達を行なう。 ただし、このような手続きで送り返された情報には、多くの場合、それに関連する情報の場所が記されており、情報を探している側は、それを用いて、更に検索を続けることができる。ここで、webページは送られた情報自体の事を指す。これらの手続きそのものは、w:www、ワールドワイドウェブと呼ばれることを注意しておく。

伝達された情報の例

さて、wwwで受け渡される情報の中には、人間が読んで理解できるものも多い。更に、その中に人間が探している情報があるかどうかは、その中に含まれる単語を調べることで、多くの場合知ることが出来る。例えば、先ほどの自然現象の例では、その現象の名前が書かれている情報を得ることで、その現象に関する情報が得られる可能性が高いことが予想される。そのため、あるwebページ上に含まれている文字列をあらかじめ調べておくことで、ある人が欲しい情報がどこにあるかを知ることが出来る。このような技術をw:検索と呼び、特にwwwの情報に関する場合には、'web検索'と呼ばれることがある。

このような技術は、いくつかの会社がwwwの中で提供している。有名なものとしてw:googlew:yahoow:msnなどがある。

google
http://www.google.co.jp
yahoo
http://www.yahoo.co.jp
msn
http://www.msn.co.jp

などがあり、無料で用いることが出来る。各々の会社の検索手法は会社ごとに異なっており、いくつかの検索を試してみることで、より良い結果が得られる事がある。

情報の発信と共有に適した情報の表し方編集

wwwでは、文書の構成を伝えるものとしてHTMLと呼ばれる手法を用いている。HTMLとは、文章に適切な修飾をつけ、それらの修飾そのものに、文章の構成を伝えるための情報を持たせるという手法である。具体的には、文章の要素を'タグ'と呼ばれる要素ではさみ、その中の内容について特殊な処理をほどこすことを目的としている。もちろん、このような手法は、情報の送り手と受け手が共通のものを用いていないと、送り手が意図したような配置にはならないことが予想されるが、HTMLは、現在では世界中で用いられているので、多くの場合両側で意図したとおりの配置がなされる。

ここでは実際に簡単なHTMLを書いてみる。非常に簡単なHTMLは、

<html>
<title>
テスト
</title>
<body>
ただいまマイクのテスト中。
</body>
</html>

などのようになる。ここで、<html>のように、'<'、'>'で囲まれた部分をタグと呼ぶ。タグにはそれぞれ定められた配置があり、配置によって、それぞれの意味を発揮するのである。具体的に何がなされているかは、計算機科学などの範囲であるので、ここでは詳しくは述べない。

上の例で、それぞれのタグは、

<html> </html>

中に書きこまれた内容がHTMLの要素であることを宣言するタグであり、文書がHTMLである時には通常このタグで全体を囲むことが求められる。

<title> </title>

文章のタイトルを定めるタグであり、多くの場合ページ内の文章の内容を、まとめるようなものが付けられる。タイトルの表示方法は、各々のコンピューターによっているが、この中味がタイトルであることは共通である。

<body> </body>

実際の文章を書く部分を指定するタグである。書かれた文章は、このタグで囲む必要がある。

HTMLは多くの内容を含んだ規格であり、それに対するコンピューター側の対応も様々であるので、この時点でHTMLについて非常に詳しく学習することは求められない。しかし、更に詳しく知りたいときは、HTMLなどを参照するとよい。

情報の収集・発信における問題点編集

コンピューターの情報通信ネットワークを用いた情報収集は、既存のメディアと比べて優れている点がいくつかある。ネットワークを用いた情報伝達は、速報性という点ではテレビに近く、外国や遠方で起こったニュースについても即座に知ることが出来る可能性がある。この点で、ネットワークは新聞と比べて、情報の早さの面で上まわっているといえる。

また、情報通信では多くの情報を文字の形で伝達することができるので、既存の本というメディアと比べても記録できる情報量において遜色があるわけではない。この点でも情報通信ネットワークは優れている。

また、前章で述べた検索を用いると非常に高速に対応する情報を得ることが出来る。これは、既存のメディアにはない優れた点である。

加えて、情報通信ネットワークは、適切に用いることでそれぞれのコンピューターにある情報を他のコンピューターから取り寄せることが出来る。 既存のメディアと異なって、これらの手段による情報公開は放送機具や、印刷機具などの設備が必要でない。そのため、企業などの大きな規模の金額を動かすものでなくとも、非常に広い範囲への情報伝達が可能になった。例えば、wwwのサービスでは、個人が作ったホームページを公開することは普通に行なわれている。ただし、コンピューター内に置かれた情報は通常の状態では他のコンピューターから閲覧できないようになっているため、ホームページを公開するには、別の手段を用いなくてはならない。その手段は高等学校情報Cの範囲である。 また、電子メールを用いたメーリングリストも、個人で出来る情報発信の例である。更に、近年ではw:ブログw:SNSなどの新たな手法を用いた情報発信がよく行なわれるようになって来た。

多くの良い点がある一方、情報通信ネットワークには欠点も存在する。 主要な欠点として、

機具をそろえないと利用できない上、機具の設定や操作が難しい。
必要な手段を取らないと情報が消失することがある。
情報の信憑性に問題がある場合がある。
情報の公開が簡単になった分、w:プライバシーw:著作権の問題が発生しやすくなっている。

などがある。

情報通信ネットワークを用いるには、デジタル化した情報を扱うことができる機具が必要である。これらの機具は、新聞や書籍などと比べて高価であり、情報ネットワークを用いるための障壁となっている。また、特にソフトウェアに関しては、最新版のものを用いないと情報漏洩などの危険が出る可能性があるため、廉価版などを用意することも難しい。このことによって、情報通信に必要な機具をそろえることは、やや困難になっている。また、情報通信に必要な機具を手に入れたとしても、一般にこれらの機具は操作に必要な手順が多く、また、それらの手順が直観的でない場合もあるため、操作の修得に時間がかかる場合が多い。そのため、コンピューターを使うことが必要と感じるなら、早めに操作手順に慣れておくことが望ましい。

また、情報機器は、多くの場合磁気的もしくは光学的に情報を記録するのだが、これらの機具は一般に衝撃に弱く、高いところから落下させたりすると機具が破損し、中に貯えられていた情報が消失することがある。また、これらの機具は水にも弱く、飲み物などをこぼしてしまうとそれによって機具がこわれることもある。このように、情報機具に貯えられた情報は、紙などの既存のメディアと比べるとややこわれ易い。ただし、情報機器の記録は、メディアの性質上簡単に内容を複製することが出来る。そのため、重要な情報は、こまめに複製し、保存用の機器に記録しておくことが、情報を守る上で重要になる。情報の破損にそなえて情報を複製しておくことを、情報のw:バックアップと呼ぶ。

更に、情報の伝達が容易になり、個人のレベルで発信される情報が容易に手に入るようになり、情報の信憑性に関する問題が注目されるようになって来た。以前は新聞やテレビなどのメディアが中心となって情報発信がなされており、それらの情報は記事を作成する期間で誤った情報が取り除かれるため、これらの記事は非常に信憑性が高かった。一方、個人によって書かれた内容はそのような手順をふんでいないため、一般に既存の伝達手段によるものよりも内容の信憑性が低い傾向がある。そのため、情報をうのみにせず、必要な場合にはそれを見た人自身が、それらが真実かどうかを確かめる必要がある。

最後に、上の内容とも関連するが、個人的な情報などを過失でも故意にでも公開されることがあり、それらが相手のプライバシーを侵害する危険性がある。また、w:掲示板w:ブログのコメント欄などの簡単に情報発信が出来る手段がある場合にも、そのことは問題になる。加えて、簡単に複製できるというメディアの性質上、著作権がある著作物がwww上に公開されてしまった場合、それらは非常に多くの人の手に渡ってしまう可能性があることとなり、重大な著作権の侵害となる。これらの行為は、'公開を行なった方'にとっても、'それを用いた方'にとっても違法行為であり、違反者は通常の刑事裁判によって裁かれることになる。このように、ネットワークを通じて情報を公開するときには、個人のプライバシーや著作権について十分な配慮を行なうことが求められる。

情報の統合的な処理とコンピュータの活用編集

ここでは、コンピュータを用いて、情報を処理する方法を学ぶ。コンピュータは様々な情報を扱うことが出来、それらを統合的な表現にすることが出来ることに注意する必要がある。

コンピュータによる情報の統合編集

コンピューターは情報をデジタル化して扱う。デジタルデータは、加工や複製が容易であり、様々な情報を組み合わせて扱うのに適している。実際、現在のコンピューターは、映像、動画、音楽などの様々な情報を扱うことが出来、それらを組み合わせて用いることがなされている。しかし、これらの情報を扱うことはそれほど簡単ではなく、ハードウェアとソフトウェアの両面で多くの努力がなされて来た。

ここで、ハードウェアとは、実際に触れることが出来るコンピューターのパーツなどのことであり、キーボード、マウス、ディスプレイなどがその例である。これに加えて、場合によってはコンピューターの箱に入っていて見えないことがあるが、[CPU、ビデオカード、サウンドボード、ハードディスクなどによって、コンピューターは構成されており、これらも総称してハードウェアと呼ばれる。

一方、ソフトウェアはハードウェアを動かすための命令群のことであり、通常様々なw:記憶装置に記録されており、必要に応じて読みだす形式を取っている。ここでいう記憶装置とは、ハードウェアのうちで特に情報の記録を目的として用いられる装置の総称であり、ハードディスク、CD、DVDなどがある。ソフトウェアは、ハードウェアと違い、一度作成すれば簡単に複製できるため、ハードウェアよりも扱いが簡単であるといわれる。しかし、実際には高度なソフトウェアは、1つの間違いが重大な結果を引き起こすことも多く、ソフトウェアもハードウェアと同様、設計や作成に細心の注意をはらう必要がある。

情報の統合的な処理編集

ここでは実際にコンピュータを用いて複数の情報を扱う実習を行なってみる。用いるソフトウェアは、文書処理,表計算,図形・画像処理などを扱うソフトウェアである。

実習の課題としては、'少なくとも1つの表計算ソフトによって作られた表と、1つ以上の画像を含んだ文書を作成せよ。文書のテーマは自由とする。ただし、作成された表の中では、少なくとも3つ以上の数値データを含んだセルと、少なくとも1つの関数を含んだセルを用いるものとする。作られた表は'埋め込み'形式で、文書内に書きこむものとする。また、用いる画像の保存形式は指定しない。'を用いる。ここで、'埋め込み'とは、用いたデータを後に編集したとき、その変更が文書内の表に反映されないことを表わす。一方、変更が反映されることを'リンク'と呼ぶ。

実際に用いるソフトは学習者の環境によって変わってくる。ここではLibreOfficeを扱う。LibreOfficeを起動する方法は環境によるので、ここでは述べない。ここからはLibreOfficeが起動できたものとして、話を進める。

設定にもよるが、起動した画面では

ファイル 編集 挿入 ...

などのボタンがある。これらはプルダウンメニューと呼ばれることが ある。ここでは、文書処理が行ないたいので、ファイル - 新規作成 - 文書を選択する。これによって、新規の文書が選択される。文書中をクリックすると、文書内にカーソルが表示されるので、これを用いて日本語入力を行なう。

表計算ソフトを用いて表を挿入したいときには、プルダウンメニューから、

挿入 - OLEオブジェクト - 新規作成 - LibreOffice 表計算

を選択する。これによって、表計算ソフトが起動する。

表計算ソフトは、縦と横の座標で指定されるマスの中に、数値などを書きこみ、それらを用いて様々な計算を行ない、データを加工などを行なうソフトウェアである。それらのマスは'セル'と呼ばれる。通常、これらのソフトは文書処理とは別のソフトウェアであり、これらの表を、文書処理ソフト中で扱えるかは与えられた環境による。

ここでは、そのような手法が可能であるとして、話を進める。表計算ソフトで作成した表を、文書処理ソフトで作成した文書とは別のデータとして保存し、その内容を文書中から呼び出すことも可能である。そちらの方法でも同じ結果が得られるので、余裕があればそれも試してみてもよいだろう。

表計算ソフトでは、カーソルはそれぞれのセルを扱うように用いられる。それぞれのセルに日本語や数値を書きこむことが出来るので、自由に書きこむとよい。ただし、数値だけが書かれたセルは3つ以上なくてはならない。

表計算ソフト中では、それぞれのセルの内容を用いて、別のデータを作成することができる。これは、自由に選んだセルの中に特別な意味を持った命令を書きこむことで、なされる。このような命令を、'関数'と呼ぶことがある。この名称は、数学的な関数とは異なった意味を持つことがあるので、注意が必要である。例えば、現在の時刻を得る関数が存在するが、これは、数学的な意味の関数ということは出来ない。簡単な関数の例として、ここでは

sum()

などを用いる。sum()は、対応するセル中に書かれた数字の合計を求める関数である。対応するセル中には半角で書かれた数字を書かなくてはいけない。

うまく指定が出来れば、与えられたセル中の数字の、合計が得られるはずである。一応、それらの数値が正しいかどうかを確認しておくとよい。これらのデータを保存すれば、表計算の埋め込みは完了である。

次に、同じ要領で、

LibreOffice draw 図形

を元々の文書内に埋めこむ。図形処理ソフトの使い方は通常直観的なので、それほど苦労することはないだろう。図形が完成して保存が終われば、課題は完了である。時間があれば、更に進んだ機能に挑戦してみてもよいだろう。ただし、マクロ、LibreOffice_Basicは、高等学校情報Bの範囲なので、ここでは扱わない。

情報機器の発達と生活の変化編集

情報機器の発達とその仕組み編集

ここでいう情報機器とは、情報を伝えるために用いられるあらゆる装置のことを表わしている。古くは、郵便、電話などが遠方の情報を伝えるために用いられていた。このうちで、特に電話は、アナログの情報伝達を行なっている。w:電話は、音の波形を電気的な波形に変換してそれを伝達し、受け手側の装置で再びそれを音として扱うことで情報を届けている。ここで、電気的な波形は相手側で現われた情報の全てを持っていることが重要である。

一方、現在実際に用いられている情報通信ネットワークでは、情報は基本的にデジタルデータとして表わされる。デジタルデータは情報を全て数値として扱う。例えば、表計算ソフトで扱ったような数値は、数値のデータの例である。一方、音声や映像などのより複雑な情報も、数値として扱うことが出来る。ただし、実際に生じる音声や映像を、数値化する過程で、情報を多少なりとも変質させることが避けられない。これは、これらのデータを数値として扱えるような処理をするために必然的に生じる欠点である。

一方、デジタルデータにはアナログデータにない良い点もある。デジタルデータは、基本的に数値で表わされる情報なので、情報の劣化をおこすことがない。一方、例えば、レコードやビデオテープなどのアナログの記録装置では、何度も再生をくり返しているうちに、データが消えたり、質が落ちたりすることが避けられない。加えて、デジタルデータはこれらの複製を作ることが非常に簡単である。一方、上であげたようなアナログの記録機器は、これらの複製をするときにも、これらの情報を移しかえる過程で、多少なりとも、質が劣化することが避けられないのである。

このようにデジタルデータには、既存のデータ保存の方式と比べて良い点がいくつかあるため、この方式の利用はこれからも増えていくものと考えられる。

情報化の進展が生活に及ぼす影響編集

情報通信ネットワークの発達は、我々がこれまでに無いほどの量の情報を手に入れることを可能にした。結果として、我々の生活の多くは、変革を迫られることになった。

例えば、現在では我々のうちのいくらかの割合ががw:携帯電話を持っており、どのような時にでも連絡が取れるようになっている。 また、コンピュータを用いて情報通信を行ない、様々なサービスが受けられるようになった。特にインターネットサービスの発展は、これまでに無かったサービスを可能にした。例えば、インターネットバンキング、オンラインショッピング、オンライン予約などがその例である。

加えて、職場では、ITを用いて業務を効率的に行なうことが、経営を行なう上で非常に重要になっている。例えば、遠方との連絡を電子メールなどで行なったり、オフィス文書を統合ソフトウェアを用いて効率的に作成することなどが例としてあげられる。更に、w:サーバを用いて、作成した文書などを何人かで共有し素早く閲覧、変更などを行なうことも行なわれている。'サーバ'について詳しくは、高等学校情報Cを参照。

一方、これらは我々の生活を便利にすると同時に、様々な問題を引き起こすようになった。例えば、インターネットを用いて、子供でも簡単に不適切な情報を手に入れられることが問題としてあげられる。また、それぞれのコンピューターに対してw:コンピュータウイルスなどを送り込み、それらの中にある情報を奪い取ろうとする新しい犯罪が生じるようになってきた。情報技術は様々な問題を生み出しながら、現在でも発展を続けている。このような情報技術を適切に用いるには、それに関する学習を怠らず、新しい技術とそれに関する知見に接し続けることが重要となるだろう。

  • 課題

情報社会がもたらす問題と、それに対する対応策についてまとめ、それを用いて討議を行なう。

情報社会への参加と情報技術の活用編集

情報技術は、現在広範な個所で用いられており、我々の生活の重要な一部を占めているといえる。しかし、情報技術は同時に多くの問題をかかえたものでもあり、これらを適切に活用することが情報技術を役立てるにあたって、非常に重要である。また、情報技術は現在でも発展を続けており、以前常識と思われていたことがそうでなくなるまでの時間が、非常に短い時期が続いている。そのため、将来に渡って、情報技術に興味を持ち、これについての学習を続けることが重要である。

付録編集

コンピュータの基本的な操作法編集

コンピュータを起動するときには、まず電源をいれる。電源はコンピュータの正面についていることが多い。

環境によってはパスワードの入力を求められることがある。ここでは自分のユーザー名とパスワードを入力する。通常、これらはシステムの管理者から支給されるはずである。無事に認証が済むと、再びグラフィカルな画面が表示される。この時、マウスを動かすとカーソルが動くはずである。この画面から、マウスを用いた操作で様々なソフトウェアを起動することができる。 ここでは、オフィスソフトしか用いないが、そのソフトの起動の仕方は環境に よる。

続いて、日本語入力について述べる。日本語入力は専用のソフトウェアを用いてなされるが、そのソフトの起動の仕方も、環境によってまちまちである。ここでは日本語入力が可能になったものとする。日本語の入力方式としてはw:ローマ字入力とかな入力が代表的である。ローマ字入力はローマ字のつづりの通りにキーを打つことで、日本語を入力する方式である。一方、かな入力とは、キーボードに書いてある日本語の文字に対応するキーを打つことで、日本語を入力する方式である。どちらの方式を用いてもよいが、英文を打つときのことを考えると、ローマ字入力で慣れておいた方がよいかもしれない。