高等学校数学II 加法定理の幾何的導出
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左図のように、∠ABC及び∠ACDが直角でありACを共有する直角三角形ΔABC及びΔACDを想定し、∠BAC=α、∠CAD=βとする。なお、α+β<π/2としておく(拡張は可能であるが、視覚的理解のため条件を限定しておく)。さらに、AD=1としておいても、一般性を失わない。
Dから直線BCに垂直におろした線との交点をE、直線ABに垂直におろした線との交点をFとする。
このとき、α + β の三角関数を評価するのは、直角三角形ΔAFDにおいて、
sin(α+β) = DF / AD 及び cos(α+β) = AF / AD を評価すればよい。
さらに、AD=1としているので、DF と AF を求めることに帰結される。
【解法】
- AC = cosβ
- AB = AC・cosα = cosα・cosβ
- BC = AC・sinα = sinα・cosβ
- CD = sinβ
- ここで、∠DCE=α であるため、
- CE = CD・cosα = cosα・sinβ
- BE = BC + CE = sinα・cosβ + cosα・sinβ = DF
- DE = CD・sinα = sinα・sinβ
- AF = AB - FB(=DE) = cosα・cosβ - sinα・sinβ
以上より
- DF = sin(α+β) = sinα・cosβ + cosα・sinβ
- AF = cos(α+β) = cosα・cosβ - sinα・sinβ