JavaScript/clearInterval
clearInterval()
は、JavaScriptにおいて、setInterval()
で設定された繰り返し実行されるインターバルを停止するためのメソッドです。不要になったインターバルを停止することで、パフォーマンスの改善や予期せぬ動作の防止に役立ちます。
概要
編集clearInterval()
はglobalThis
オブジェクトのメソッドで、グローバルスコープで直接使用できます。
- 構文
clearInterval(intervalId);
intervalId
: キャンセルするインターバルのID。setInterval()
が返す値です。
解説
編集setInterval()
はインターバルIDを返します。このIDは、インターバルを停止するためにclearInterval()
に渡されます。clearInterval()
が呼び出されると、指定されたインターバルは停止し、それ以降、関連付けられた関数やコードは実行されなくなります。
- 例1
- インターバルの停止
let count = 0; const intervalId = setInterval(() => { console.log("カウント: " + count); count++; if (count > 5) { clearInterval(intervalId); // カウントが5を超えたらインターバルを停止 console.log("インターバルが停止されました"); } }, 1000); // 1秒ごとに実行
- このコードでは、1秒ごとにカウントが表示され、カウントが5を超えると
clearInterval(intervalId)
が呼び出され、インターバルが停止します。 - 例2
- ボタンクリックでインターバルを停止
- HTMLと組み合わせて、ボタンクリックなどのイベントでインターバルを停止する例です。
<!DOCTYPE '''html'''> <html> <head> <title>clearIntervalの例</title> <script> document.addEventListener('DOMContentLoaded', function() { let intervalId = null; document.getElementById("startBtn").addEventListener("click", () => { if (!intervalId) { // インターバルがまだ開始されていない場合のみ開始 intervalId = setInterval(() => { console.log("インターバル実行中..."); }, 1000); } }); document.getElementById("stopBtn").addEventListener("click", () => { clearInterval(intervalId); // インターバルを停止 intervalId = null; // intervalIdをnullにリセット(オプション) console.log("インターバルが停止されました"); }); }); </script> </head> <body> <button id="startBtn">開始</button> <button id="stopBtn">停止</button> </body> </html>
- この例では、「開始」ボタンをクリックするとインターバルが開始され、「停止」ボタンをクリックするとインターバルが停止します。
intervalId = null;
は必須ではありませんが、インターバルが停止したことを明示的に示すために、intervalId
をnull
にリセットすることが推奨されます。 - 例3
- 存在しないintervalIdを指定した場合
- 存在しない
intervalId
をclearInterval()
に渡しても、エラーは発生しません。何も起こりません。これは、clearTimeout()
と同様の挙動です。 clearInterval(9999); // 存在しないインターバルIDを指定してもエラーにならない console.log("特に何も起こりません");
注意点
編集clearInterval()
は、インターバルがまだ実行されている場合にのみ有効です。インターバルが既に停止している場合、clearInterval()
を呼び出しても何も起こりません。setTimeout()
で設定されたタイマーをキャンセルするには、clearTimeout()
を使用します。
まとめ
編集clearInterval()
は、setInterval()
と組み合わせて使用することで、JavaScriptで柔軟な時間制御を実現するための重要なツールです。不要になったインターバルを適切に停止することで、メモリリークを防ぎ、パフォーマンスを維持することができます。
関連項目
編集setInterval()
: 指定した時間間隔で繰り返し関数を実行します。setTimeout()
: 指定した時間後に一度だけ関数を実行します。clearTimeout()
:setTimeout()
で設定したタイマーをキャンセルします。