Lojban For Beginners 日本語訳/内部の体言( sumti )

内部の体言( sumti )


bridi において selbri は sumti と sumti がどのような関係にあるのかを示します。なのであなたが dunda 「与える」と言ったなら、与える人がいて、与える物があって、それをもらう人がいる、その関係を表しています。klama 「行く」なら、移動する人がいて、その目的地があって、出発地点があって、その経路があって、移動手段がある、その関係を表します。mensi 「姉妹である」なら、姉妹である人がいて、誰にとっての姉妹なのか、その関係を表します。

そして selbri に lo などの冠詞を付けると sumti になりましたね。 sumti になっても、元の selbri は関係を表していることに変わりありません。le dunda 「与える人」は、与える物や与えられる人…があってこその「与える人」です。lo xe klama 「乗り物」は、移動する人と、その目的地と出発地と経路がある「移動の手段」です。le mensi 「姉妹」は誰かの姉妹です。

また、ある sumti にある sumti を関連させて説明するのに pe でつなぐことができます。le mensi pe mi 「私の姉妹」と言えば、「私」と関係がある「姉妹」であることを説明します。しかし、 pe の後に来る sumti がpe の前の sumti とどういう関係にある体言なのかは、明らかにすることができません。これについて例を挙げると、

le mensi pe mi 
「私の姉妹」

と言えば、

zo'e  mensi mi 
「誰かが私の姉妹である」

ということを(たまたま)意味しますが、

le jdini pe mi 
「私のお金」

は、

zo'e jdini mi 
「何かがお金であり、私はそれを発行する造幣局」

という意味ではないでしょう。


pe は何らかの関係を表しますが、 sumti の元になった selbri がつなげる物事を付け加えるとは限りません。元の selbri に関係ある sumti を付け加えるには、 be を使います。さて、冠詞の付いた selbri 自体は、その元の selbri が結びつける x1 にあたるものです。


la renas. mensi
「 レナは(x1)姉妹だ。」

le mensi
「姉妹であるその人(x1)」

be は、 be の後の sumti がその x2 であることを示します。


la renas. mensi mi
「 レナは(x1)姉妹だ、私にとって( x2 )。」
「レナは私の姉妹だ。」

le mensi be mi
「姉妹である人 (x1 )、私にとって( x2 )」
「私にとっての姉妹」


la renas. te dunda le cukta
「レナ( x1 )は与えられる、与えられるのは本( x2 )。」
「レナは本をもらった。」

le te dunda be le cukta
「与えられる人( x1 )、与えられる物は本( x2 )」
「本の受け取り人」


la renas. klama la sidnis.
「レナは( x1 )行く、行き先はシドニー( x2 )。」
「レナはシドニーに行く。」

le klama be la sidnis.
「移動する人( x1 )、行き先はシドニー( x2 )。」
「シドニーに行く人」


be は「~の」という意味ですが、どのような関係かが決まっていてロジバンの売りである明確さを出せる、ということです。