Lojban For Beginners 日本語訳/用言( selbri )の転換
用言( selbri )の転換
ここで言いたいことは、 bridi の sumti の位置の順番を変えることです。転換は既に少し触れましたね。se が selbri の前に付くと、x1とx2の位置が逆転します。
la djiotis. cinba la ranjit. 「ジョティスは( x1 )接吻をする、されるのはランジット( x2 )。」 「ジョティスはランジットにキスをする。」 la ranjit. se cinba la djiotis. 「ランジットは( x1 )接吻される、するのはジョティス( x2 )」 「ランジットはジョティスにキスをされる。」
この二つの文は同じ意味です。se は文法用語で言えば cmavo 「機能語」の一つになります。これには仲間がありまして、順に並べると se 、 te 、 ve 、 xe です。アルファベット順ですが、その順に使われる頻度は低くなります。te は、三番目と一番目の順番を逆にします。ve は、四番目と一番目の順番を逆にします。(二番目と三番目は変わらない。)xe は、五番目と一番目の順番を逆にします。(二番目と三番目と四番目は変わらない。)例を挙げましょう。
ti bakfu loi tirse grana loi skori 「これは( x1 )束だ、束ねられているのは鉄の棒( x2 )で、束ねているものはロープ( x3 )。」 「これは、ロープで縛った鉄の棒の束だ。」 loi skori cu te bakfu loi tirse grana ti 「ロープは( x1 )束ねている、束ねられるのは鉄の棒( x2 )で、束はこれ( x3 )だ。」 「ロープが鉄の棒を束ねている、それがこれだ。」
さてこうすると、 ti 「これ」は目立たない場所に移るので ti は無くても構いません。位置を逆転させるのは、多くの場合このように最初の方の体言( sumti )を言わなくて済むようにするためです。
mi'a tugni do zo'e le dinske 「私たちは( x1 )合意する、あなたと( x2 )、何かが真実であることを( x3 )、経済の事柄について( x4 )。」
fa などのフダを使って、 zo'e 「何がしか」を抜かすことはできます。
mi'a tugni do fo le dinske 「私たちは( x1 )合意する、あなたと( x2 )、経済の事柄について( x4 )。」
しかし、位置を転換させることもできるのです。
le dinske cu ve tugni 「経済について( x1 )同意する。」
このように簡潔に言い表せます。
le prenu cu klama zo'e zo'e zo'e lo trene 「その人は( x1 )行く、どこかへ( x2 )、どこかから( x3 )、どこかを通って( x4 )、電車を手段として( x5 )。」 le prenu cu klama fu lo trene 「その人は( x1 )行く、電車を手段として( x5)。」 lo trene cu xe klama 「電車は( x1 )乗り物だ。」
先ほど述べたように、ve や xe はそんなに使われません。四番目、五番目の位置を持つ gismu 自体が少ないからですし、四番目、五番目を持つにしても、後ろの方に位置するのはあまり使われる頻度のない意味だからです。