中学校保健体育/保健・医療機関の利用
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健康を守り、健康を改善していき、疾病・怪我から回復していくためには、保健機関や医療機関をどのように利用しなければなりませんか?
キーワード
編集保健機関・医療機関・かかりつけ医・保健センター・保健所
医療機関の機能
編集※どのような違いが近所のクリニックと大学病院の役割にありますか?
★地域医療システムの仕組み
健康を守り、健康を改善していき、疾病・怪我から回復していくためにも、保健機関・医療機関を利用しましょう。
医療機関は、病気の診断・治療・予防検査を行います。医療機関は、設備・規模などによって役割を分け合っています。医療機関は病床数20床以上の病院と病床数19床以下の診療所(○○診療所・○○クリニックなど)に大きく分けられます。かかりつけ医は、患者の居住地域に近い診療所(クリニック)・医院などになります。自分・家族が病気になったら、最初にかかりつけの医療機関に行きましょう。かかりつけ医は、患者の健康管理について相談に乗り、日常的な診療と初期治療を行います。次に、専門的な治療・手術・入院が必要な患者は、総合病院・大学病院などの大きな病院で担当します。もし、それぞれの役割をしっかり知らずに利用したら、余計に費用がかかったり、診療の待ち時間も長くなったりします。
心や体の状態が悪くなったら、出来るだけ早く医療機関を受診して、早期に治療を始めて、回復に努めましょう。
救急車、本当に必要ですか |
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もし、急病患者・負傷者がいたら、すぐに救急車を呼びましょう。この緊急車両は119番に電話すると誰でも利用出来ます。しかし、軽症者がタクシーなどの交通機関を選ばずに救急車を利用すると、重症者の治療を遅らせてしまいます。 |
ほとんどの医療機関は夜間・休日に閉まっています。しかし、急に病気になったり、怪我をしたりしても、応急的な診療を受けやすくするために、当番医制度があります。休日当番医は、地域の広報誌か医師会のホームページで調べましょう。
病気や怪我の状態をどのように伝えますか? |
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病気でも怪我でも、痛みなどを上手に伝えなければ、適切な治療を受けられません。待ち合いの時間などを利用して、以下の内容をメモしましょう。
■痛みの伝え方
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もし何科を受診したらよいか分からなかったら、まずはかかりつけの医師に相談しましょう。厚生労働省の医療機能情報提供制度(医療情報ネット)でも、各都道府県の情報が詳しく紹介されています。
保健機関の機能
編集※保健機関の役割について見ていきましょう。
私達の健康を守ったり、健康状態を改善したり、疾病を予防するため、保健機関(地域の保健センター・保健所など)・医療機関がその役割を担っています。
都道府県と政令指定都市などは、保健所を設けています。保健所は、地域保健計画の立案に加えて、食中毒対策・感染症対策など、専門的で幅広い地域の保健サービスに力を入れています。
保健センター(保健福祉センター・健康センター・健康増進センター)は、市町村などが運営しています。保健センターは、健康相談・健康教室・健康診断・予防接種などを行っており、地域住民向けの身近な保健サービスを中心に活動しています。各機関のサービスを上手に利用しましょう。
★保健センターと保健所の役割
保健センター | 保健所 | |
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運営 | 市町村など | 都道府県・政令市・特別区など |
仕事の内容 |
など |
など |
インフルエンザの予防接種は、保健所・地域の診療所・病院で受けられます。また、動物病院などに行くと、狂犬病(動物由来感染症)の予防接種なども受けられます。
資料出所
編集- 東京書籍『新しい保健体育』戸田芳雄ほか編著 2021年
- 学研教育みらい『中学保健体育』森昭三ほか編著 2021年