中学校保健体育/異性の尊重と性情報への対処

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思春期になると、自分の心や性への関心も変わってきます。私達はどのように向き合っていけばよいのでしょうか?

重要な節となります。

キーワード 編集

性意識・性的欲求・性衝動・異性の尊重・性情報

性的関心の高まりと異性の尊重 編集

※中学生は性に関してどのような内容を知りたいと考えているのでしょうか。

思春期になると、性ホルモンが脳を刺激するので、生殖機能も高まります。性に関心(性的欲求)が高まり、性衝動「相手の体に触りたい。」も起こるかもしれません。また、異性への関心や特定の人と親しくなりたいなど、友情以外の感情を抱くようになります。しかし、思春期になっても、誰にも性的関心を持たない人や自分と同じ性別の人に惹きつけられる人もいます。

このような性意識は個人差があります。性意識の個人差を知らずに、相手も自分と同じように感じていると思ったり、自分の気持ちを一方的に押し付けたりすると、相手を傷つけてしまいます。ドメスティック・バイオレンスでは、恋人が身体的暴力・精神的暴力・束縛で何度も傷つけられてしまいます。ドメスティック・バイオレンスには、大声で怒鳴ったり、激しい怒りから相手の容姿や性格をからかうような行動を見たり、性的関係を持たせたりする行為なども含まれます。また、性意識の個人差に気付かずに性衝動に任せると、望まない妊娠を招きます。さらに、相手から嫌われたくないために、我慢して相手に従うと自分が傷ついてしまいます。自分の気持ちや行動を抑え、一時的な感情に流されないようにしなければなりません。

中学生の体は大人のようになりつつあります。しかし、心や人付き合いは大人になっていません。それぞれの心や体がどのように違うのか、考え方や感じ方がどれだけ違うのかを知らなければなりません。そうすれば、異性の尊重も出来るようになり、人間関係もよりよくなるでしょう。

性情報への対処と行動 編集

※私達は性情報をどこで入手するでしょうか。また、誤った性情報を入手したらどのように対応したらいいでしょうか?

性に関する情報(性情報)は身近にあふれています。友達・先輩のように身近な人から情報を聞いたり、インターネット・テレビ・書籍などで目にしたり耳にしたりします。最近はスマートフォンやパソコンが広く利用されているため、簡単に性に関する情報(性情報)を入手出来ます。

しかし、これらの中には、正しくない情報もよく含まれています。また、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)などを通して、こっそりと中学生に伝える目的で知らない人から情報が届く場合もあります。このような性情報から、間違った行動を取ったり、犯罪に巻き込まれたり、心身ともに傷ついたりするかもしれません。例えば、子供が騙されたり、強制的に体の撮影をさせられたりしてSNSなどで送信されると、自画撮り被害が発生します。

私達は、このような情報が本当に必要なのか、信頼出来る情報なのかを判断しなければなりません。そして、その行動が相手にどのような影響を与えるのかをよく考え、責任感を持って行動していきましょう。さらに、保護者のように信頼出来る大人へ相談しても構いません。

嘘の性情報に惑わされない方法 編集

  • 性情報について、何が正しくて何が正しくないかを判断しましょう。
  • 友人からの誘いでも、その危険性を予想して、飛びつかないようにしましょう。
  • 愛情表現は相手に触るだけで伝わりません。
  • 人の性的欲求を利用してお金を稼ぐ人もいます。

インターネット上の被害に遭わないために 編集

  • 危険なウェブサイトへの接続を防ぐため、フィルタリングなどをしましょう。危険なアプリは利用しないようにしましょう。
  • 知らない人や他の人に自分の情報を伝えてはいけません。
  • 知らない人に会わないようにしましょう。
  • 不安な時は、保護者など信頼出来る大人に相談しましょう。

資料出所 編集

  • 東京書籍『新しい保健体育』戸田芳雄ほか編著  2021年
  • 学研教育みらい『中学保健体育』森昭三ほか編著 2021年