中学校保健/保健・医療機関や医薬品の有効利用
保健・医療機関 編集
私たちの健康に関わる機関は、病院や診療所(しんりょうじょ)などの医療機関(いりょうきかん)だけではありません。保健所(ほけんじょ)や保健センターなどの保健機関(ほけんきかん)が、私たちの健康に関わる仕事をしています。
- 保健所(ほけんじょ)
保健所では、コレラやチフスや赤痢と言った伝染病(でんせんびょう)が広まらないように、感染症の対策をする仕事をしています。 もしも伝染病が発生した場合は、保健所は、付近の病院や県や市と連絡をとりながら、対策を行います。たとえば市内や町内を消毒したり、薬をくばったりします。
重い伝染病にかかった患者(かんじゃ)は、伝染病の専門(せんもん)の病院に入院させます。
伝染病の流行してない普段は、保健所の仕事は、なにをしているのでしょうか。
病院などの監視(かんし)や監督(かんとく)をしています。また、食品会社や飲食店に、食中毒(しょくちゅうどく)が無いかなどの監視をしています。
- 保健センター
保健センターでは、乳幼児に対する健康診断、健康に関する相談への対応などを行っています。
医薬品について 編集
主作用と副作用 編集
- 主作用
薬の、治療目的にあった作用など、利用目的の作用のことを主作用(しゅさよう)という。
- 副作用
治療目的以外の作用を副作用(ふくさよう)という。(実は、医学的に正確な定義では、服用者に有利か不利かは問わない)。
しかし、中学校の教科書では、「副作用とは、主作用以外の作用で、利用目的とは異なる 好ましくない 作用の事である。」などというふうな説明をしている。
検定教科書では、副作用の事を「悪い作用」であるとは言わず、「好ましくない作用」というふうに言っている。
参考 編集
- (※ 覚えなくて良い。中学・高校の範囲外なので。)
- 有害作用
ある薬の投与によって起こる、生体に有害な作用を有害作用(ゆうがいさよう)という。
- 主作用は利用目的によって変わる。
医学的に、より正確に言うと、薬物において、ある作用が主作用か副作用かは、薬の利用目的によって変わる。たとえばモルヒネを鎮痛薬(ちんつうやく)として用いる場合、服用者に生じる便秘は副作用である。いっぽう、下痢症状に対する下痢止めとして、モルヒネを用いる場合は便秘は主作用である。
このように、医学的に厳密に言うと、副作用と有害作用とは異なる概念である。
用法や用量を守る 編集
- ・薬には副作用があり、薬の一度に摂取する用量は、副作用による害が許容できる程度に設定されている。このため、薬を使うときは、説明書などを読んで、正しい用法や用量や使用回数などを守る必要がある。
- ・服用を何回か忘れてしまっても、けっして忘れたぶんを合わせて多めに薬を服用したりしてはいけないのが、多くの場合の規則である。
- ・症状が軽くても、服用する薬の量は減らさないのが原則である。
- ・薬には期限があるので、期限の切れた薬は使用せずに、廃棄する。
- ・薬の中には、ほかの薬とあわせて服用するときには、特別な注意が必要な薬も多い。なので、複数の医療機関から薬を受け取っているときには、それぞれの医師または薬剤師に、自分の受け取っている薬を全部、報告・相談する必要がある。
現代では、「お薬手帳」というのがあり、服用した薬の名前や量や時期などを記録するようになっているので、自分の薬歴を管理する際に活用し、保管をして、もし医師や薬剤師などに薬歴の情報を求められたら「お薬手帳」を見せるのがよい。
飲み薬の服用方法 編集
薬の服用方法は、薬の種類ごとによって違うが、飲み薬の場合、たいていは次のような服用方法である。
飲み薬は、コップいっぱいの水または ぬるま湯 で飲む。
- けっして、牛乳やジュースや茶などでは飲んではいけない。ジュースでは、酸により薬の成分が変質してしまう危険があるので。茶やコーヒーでは、薬といっしょに飲むと、茶やコーヒーにふくまれているカフェインが強く作用してしまう危険がある。
- 水なしで飲んではいけない。気道などにひっついてしまうと、そこで薬が働いてしまい、炎症などを起こす危険があるので。
飲み薬は、たいていは、胃で溶けることを前提にしている。