中学校英語/3年では、3学年の英語について教授します。単語及び文法も必要に合わせて一緒にお読みください。

※ 下記の be able to などは高校の範囲だと思う。だが参考書や塾では教えている可能性があるので、残しておく。

助動詞

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たとえば「来月には~できるだろう」のような未来の可能性を言いたい場合、 will can (×)とは言えない。

なぜなら、1文中に助動詞は2つ以上用いてはならない、という規則がある。この様な場合 will be able to <動詞の原形> で表す。

例えば「彼は泳げるようになるだろう。」このようにして表す。

He will be able to swim. 


助動詞とは動詞を補って新たな意味を付け加える語である。助動詞は通常動詞の原形の前につく。よく用いられる助動詞として

can
できる、かもしれない
may
してもよい、かもしれない
must
しなければならない、にちがいない
should
すべきだ
ought to
すべきだ
will
するつもりだ、だろう
used to
むかしは−だった

などがあげられる。


他に連語として用いられ助動詞と同じような使われ方をするものもある。これらの多くは文法的には助動詞ではなく、形容詞や動詞などで書かれるものだが、ここでまとめておく。

一文中に助動詞を2つ以上は使えないので、既に助動詞を使っている文章で「できるかもしれない」とか「未来には~かもしれない」のような複合的な表現を用いる場合は、下記の連語をもちいて助動詞を2個以上つかわなくても済ませるように回避する必要がある。

be able to do
できる
be capable of doing
できる
have to do
しなければならない
had better do
したほうがよい
be going to do
するつもりだ


ある助動詞っぽい語句が、形式的には助動詞でないとみなされているか、それとも形式的にも助動詞であるかの判別法は、大まかには、否定形やその否定短縮形を見ることです。

たとえば、will や must や can のように形式的にも助動詞だとみなされている語句は、否定形が won't や mustn't やcan't のように、助動詞そのものに否定がつきます。

一方、be going to の否定形は、isn't have to や aren't have to などです。これは単に be 動詞の否定形です。

同様に、 have to の否定形は、don't have to あるいは doesn't have to などです。これは助動詞 do / does の否定形にすぎません。


助動詞には過去形も存在する。しかし、助動詞の過去形は通常それ自体が定まった意味を持つため必ずしも対応する助動詞の過去の意味になるとは限らない。よく使われる助動詞の過去形として

can
could
may
might
will
would
had better do
したほうがよい

などがある。mightやwouldやcouldは対応する助動詞と似た意味で使われより丁寧な含みを持たせた意味で使われることがよくある。これらの意味合いについては仮定法を参照。仮定法は高等学校英語英語Iの範囲である。


また、 今までは主語が動作をすることを表す文を扱ってきた。ここでは主語が動詞で指定された動作をされることを表す文を扱う。このような文を受動態と呼ぶ。これに対応して、主語が動詞で指定された動作をする文を能動態と呼ぶ。受動態を作るときには

S V O.

で書かれる能動態の文章に対して

O be動詞 Vの過去分詞 by S.

のようにして作られる。ここである動詞の過去分詞は規則動詞では動詞の過去形と同じ形である。一方、不規則動詞では固有の形を持っており、これらも不規則動詞の過去形と同様動詞ごとに覚えるしかない。

通常、能動態を受動態に変化させるときには能動態の主語は前置詞byを用いて表される。しかし、they、somethingなど、元々能動態の文の主語にそれほど強い意味がなく、単に文法的に主語が必要だからそこに置かれていたようなときには、文中で

by S

の部分を省略することができる。

一般に日本語の文を単に英語に直すと、受動態の文を多く使ってしまいがちになるといわれている。しかし、日本語にとって自然な文でも英語で同じ使い方をしたときにそれが自然な使い方にならない場合もあることには注意する必要がある。

受動態を助動詞と組み合わせて用いることもできる。このときには

O be動詞 Vの過去分詞 by S.

のような文は

O 助動詞 be Vの過去分詞 by S.

というようになる。これはbeがbe動詞の原形であることを用いているといえる。

あるものがどこかに存在することを、特にThere is -.などによって書かれる文で表すことができる。一般にはこの文は

There Sに対応するbe動詞 S 場所を表す前置詞 名詞.

のように書かれる。このような文の主語はthereだと思われがちだが、文法的にはこの文の主語はbe動詞の後に現れる名詞が主語である。そのため、この名詞が複数である場合にはbe動詞としてareが用いられる。この文は過去形と組み合わせて使うこともでき、また助動詞とともに用いることもできる。

There is ... .の文は単にある地点に物体が存在していることを述べる文であるため、「~はそこだ(です)」といった「そこ」という場所を強調したい文を作るときには使えない。その場合

There is the book.(本があります。)

ではなく、

The book is there.(本はそこにあります。)

などとして「(探していた)本がそこにある。」などの意味を表せばよい。


和製英語

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日本語でよく用いられる語彙でも英語圏では意味が異なる、もしくは通じないもののことを和製英語と言う。

例えば「私は昨日ペーパーテストを受けた。」と表す場合は

(正)I had a written test.
(誤)I had a paper test.

となる。(誤)は「昨日紙質検査を行った。」と解釈される。このように全く意味は異なる。

参考までに身近にある和製英語を少し挙げておこう。

コンセント:outlet ※consentは「同意」
カンニング:cheating ※cunningは「ずる賢いこと」
マンション:apartment ※mansionは「大邸宅」
フライドポテト:French fries ※fried potatoは「ジャガイモを丸ごと揚げたもの」
セミダブル:small double ※semi doubleは「2つの半分」

以上のように(特にコミュニケーション時は)知らずに使うと誤解を招くことがあるので注意を要する。

読解練習

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英語版Wikibooksから、太陽系の歴史などを説明する文章、“en:Wikijunior Solar System/Solar System”を抄訳してみる。この文書は英語圏の子供向けに書かれた文書であるので比較的簡単な英文で書かれている。興味があれば全訳にも挑戦してみるとよいかもしれない。とはいえこの範囲だけでも関係代名詞などの進んだ文法が出てくるため、簡単に読み下すことはできないかもしれない。

Our solar system / 我々の太陽系

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solarは形容詞でありsystemを修飾している。やや難しい単語であるが、語の性質上割合よく出て来る。

Do you ever wonder about the things in the sky – the Sun, the Moon, the stars? People have been watching the sky for a long time, trying to figure out what is out there. We keep coming up with new ways to learn more about outer space.
あなたはこれまでに空にあるもの、例えば太陽、月、星について考えたことがあるだろうか? 人々は長いこと空を見上げて、そこに何があるか知ろうとしてきた。我々は(地球の外の)宇宙についてより知るための、新しい方法を探し続けてきたのである。

wonderはthinkと似た意味の言葉だが、より不思議に思うようなイメージが強い言葉である。記号-はダッシュと呼ばれ、ここではコロンと近い意味で用いられる。次の文でhave been watching ...は現在完了の文であり、ここでは継続の意味で用いられており、「(ずっと)見て来た」という意味である。次のtrying to ...は分詞構文であり、この動詞tryの主語は前の文の主語と同じでpeopleである。詳しくは高等学校英語を参照。特にこの場合は補う接続詞の例として〈一方……である〉という意味のwhileがあげられる。figure outは2つの単語を組み合わせて特に理解するという意味を表わす。このような語は句動詞と呼ばれる。組み合わさった後の語の意味は動詞と副詞の意味を考えればわかるものも多く、句動詞によく用いられる基本的な副詞それぞれのイメージを掴んでおけば役に立つ。それでも意味から推察できない場合は多く、それらの場合は個別に記憶するしか無い。

keep -ingは〈〜をし続ける〉という意味の表現である。ここで、keepに対する目的語として不定詞の名詞的用法を用いることは出来ず必ず動名詞を用いなくてはいけない。

Planets are big balls of rock or gas that move around stars. We live on one we call the Earth, which moves around a star we call the Sun. There are at least seven other planets moving around the Sun and a lot of other smaller things as well. All these things together are called a system. The Latin word for the Sun is Sol, so we call this system the Solar System.
A long time ago, people didn't realize that all these things in the Solar System move around the Sun. They thought everything moved around the Earth, including the Sun. This seems sensible, because the Earth doesn't feel as if it's moving, does it?
惑星は恒星を周回する、岩やガスでできた大きな球である。我々は我々が地球と呼ぶ惑星の1つに住んでおり、地球は我々が太陽と呼ぶ星の周りを運動している。少なくとも他に7つの惑星が太陽を回っており他多くのより小さな天体も回っている。太陽の意味を表すラテン語は Sol であるので、我々はこれらの系を太陽系 (Solar system) と呼ぶ。
大昔には、人々は太陽系内の天体が太陽を回っていることを知らなかった。彼らは太陽を含めすべてのものが地球の周りを回転していると考えていた。(我々は)地球が動いているように感じないので、これは自然なことではないだろうか。

rock or gas that move ...のthatは関係代名詞のthatである。この部分の意味は「動いている石やガス」となり、that以下の表現はrockとgasの両方を修飾している。次の文ではon one we call the Earthという表現があるが、ここにはoneの後に関係代名詞が省略されている。実際には関係代名詞のthatとwhichは省略される場合が多いのである。そのため、上の表現は、「我々が地球と呼んでいるあるもの(惑星)」の様になる。関係代名詞が省略できる条件については高等学校英語を参照。また、Earthは地球という意味の単語だが、この名詞は通常冠詞としてtheを伴う。これは地球が1つしかないことが知られているため、会話にでて来るEarthが常に特定されているものと考えられるからである。更に、この文ではthe Earth, which movesという様に文が続いている。ここで現われたwhichも関係代名詞であるが、特にEarthのような固有名詞を修飾するときには前の名詞と関係代名詞の間にコンマが必要となる。この用法は〈関係代名詞の非制限用法〉と呼ばれるが詳しくは高等学校英語の範囲である。

同じ文中でa star we call ...では再び関係代名詞thatが省略されている事に注意。次の文はThere ...の文であり、主語はplanetsである。ここで、planets moving around ...のmovingは現在分詞の形容詞的用法であり、planetsを修飾している。この用法は中学校英語の範囲である。同じ文の最後でas wellは連語として用いられ同じ様にという意味になる。後にas well asなどの表現が高等学校英語で紹介されるが、こちらの用いられ方は異なっている。

次の文でallはthingsを修飾する形容詞であるが、allは〈全ての〉という意味で修飾を受けた語は複数形となる。似た意味の語でeveryがあるが、この語に修飾された名詞は単数形を用いなくてはならないので注意が必要である。togetherは〈全て合わせて、一緒に〉というような意味の副詞である。are calledはcallの受動態である。callは目的語を2つ取ることが出来る動詞であるので、2つの目的語のどちらかを主語にして受動態を作ることになるが、ここでは間接目的語を主語にしている。次の文では等位接続詞soが用いられている。soは接続詞として使われたときは〈だから〉という意味を表わす。話をつなげるのに便利であるため英語で話したり書いたりするときに多用されがちだが、soは原因と理由でつながれる関係でしか用いられないので、単に日本語でいう〈……て〉のように意味の並列に近い文の接続に用いることは出来ないことに、注意が必要である。次の文でrealizeはthinkと近い意味だが、〈発見する〉といった意味に用いられる。realizeはrealize that ...の形でthat節を目的語として取る。この時には、〈(that節以下のことを)知った〉という様な意味になる。

次の文で、They thought everything movedではthoughtの後にthat節を作るthatが省略されており、everythingとmovedはそれぞれthat節の主語と術語である。

次の文でseemはbe動詞と同じ使われ方をして、補語を取る動詞である。意味は〈〜に見える〉となる。sensibleはやや難しい単語であるが、〈分別がある〉という意味である。似たつづりの語でsensitiveは〈細かすぎる、敏感な〉などの意味であり、使いわけに注意が必要である。feelは〈感じる〉という意味の動詞である。よく使われる単語で不規則動詞であり、過去形はfeltである。また、as if ...は次に節を取って〈まるで……の様に〉という意味になる。この表現は実際にはそうでないものを節の内容として取ることがあり、そのときには節の中味は仮定法の表現になる。ここでは、実際に地球が動いていることから仮定法を用いていないようである。仮定法は割合進んだ文法であるので、詳しくは高等学校英語を参照。最後のdoes it?は付加疑問文であり、itはthe Earthであり、doesはfeelに対応する。

About 500 years ago, however, a man we call Copernicus suggested that all the planets moved around the Sun. Then, about 100 years later, a man called Galileo began looking at the sky with a new invention: the telescope. He showed that it was very likely that all the planets moved around the Sun. Soon, more and more people started using telescopes to study the sky. They began to learn how the planets and the other things in the Solar System moved.
しかし、500年前に我々がコペルニクスと呼ぶ男が全ての惑星は太陽を回っていることを提唱した。それからおよそ100年後、ガリレオと呼ばれる男が望遠鏡という新発明を用いて空を観察し始めた。彼は、全ての惑星が太陽を回っていることが非常にありそうなことだということを示したのである。そのあとすぐに、次第に多くの人々が空を研究するために望遠鏡を使い始めた。彼らは太陽系内の惑星や他の物体がどのように動いているかを調べ始めたのである。
語句
about
(adv) およそ
ago
(adv) ……だけ前の
suggest
(vt) 提案する、提唱する
about
(prep) ……の回りを
look at
……を見る
invention
(n) 発明
telescope
(n) 望遠鏡
show
(vt) 示す
likely
(a) ……が起こりそうな
(ant.) unlikely
soon
(adv) すぐに
more and more
ますます多くの
how
(adv) どのように
解釈

最初の文でAbout 500 years agoは〈約500年前の〉という意味である。agoを用いたときには、文の述語は必ず過去形になる。更に、500 yearsの前のaboutは、〈およそ〉という意味を持っており、前置詞のaboutとは異なっている。a man we call ...のmanとweの間には、thatが省略されており、関係代名詞thatの省略である。文の述語であるsuggestは、〈提案する〉と訳されることが多い。訳語は堅い感じがするが、似た意味のinsistなどよりも弱い語感があり、よく用いられる。suggestもthat節を目的語として取る語である。

次の文でa man called Galileoのcalledは、関係代名詞の省略ではなく、形容詞的に用いられた過去分詞で、manを修飾している。この文の動詞はbeginの過去形beganだが、beginは目的語として動名詞と不定詞の両方を取ることが出来る動詞である。この文のwithは〈……を用いて〉の意味で、new inventionを用いて宙を見るということである。コロンの後に続く単語はここではinventionの中味で、望遠鏡のことである。

次の文でshowは、過去形showedを持つため、規則動詞と思われがちだが、過去分詞はshownが用いられるので、不規則動詞である。showもthat節を目的語として取る動詞である。この文中で、it was very likely that ...という部分がある。この文のthat以下は実際にはitの部分に置かれる内容であり、この中味そのものがwasに対する主語である。しかし、この部分を主語にすると主部が非常に長くなり、おさまりが悪くなるという意味で、代わりにitが主語として用いられ、that節は後にまわされる。この時に用いられるitを形式主語という。形式主語はIt is -a- to -b-.の文で既に用いられたが、ここでは不定詞の代わりではなく、that節の代わりに用いられている。that節の代わりの形式主語は、高等学校英語の範囲である。

more and moreは、比較級を用いた注意すべき用法だが、高等学校英語の範囲であるので詳しくは述べない。ここでの意味はますます多くのという意味である。start usingで、startは目的語として動名詞と不定詞の両方を取る動詞であり、最後のto study ...は、不定詞の副詞的用法であり、〈……を研究するために〉という意味である。studyは、勉強するという意味があるが、どちらかといえば、〈一生懸命学ぶ〉という意味であり、単に知識を得るという意味ではlearnが用いられる事が多い。次の文でhow ...という表現は疑問詞を用いた節を用いた表現で、やや難しい文法である。この表現自体も高等学校英語の範囲なので、簡単な解説にとどめる。詳しくは高等学校英語を参照。文中で名詞の代わりとして、疑問詞の節がつらなる用法では、対応する疑問詞を用いた疑問文で尋ねられる内容が名詞として与えられる。ここでは、how the planets movedと文が続いているため、〈どのように惑星が動いているのか〉という意味になる。How does the planets move?で、「どのように惑星が動いているのだろうか?」という疑問文になることに注意。


関連項目

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中学校英語 文法項目 3学年