会社法第49条
条文
編集(株式会社の成立)
- 第49条
- 株式会社は、その本店の所在地において設立の登記をすることによって成立する。
解説
編集- 株式会社は登記により成立する、即ち、株式会社において登記は成立要件である。
- 設立登記は、その本店の所在地において、設立時取締役等の調査が終了した日又は発起人が定めた日のいずれか遅い日から2週間以内にしなければならない(会社法第911条第1項)。
- 登記の申請は登記事項を記した申請書及び設立に必要な事項が履行されていることを証明する添付書面を提出して行う。
登記事項
編集主に次に掲げる事項を登記する(会社法第911条第3項)。
- 目的
- 商号
- 本店及び支店の所在場所
- 資本金の額
- 発行可能株式総数
- 発行する株式の内容
- 発行済株式の総数並びにその種類及び種類ごとの数
- 取締役の氏名
- 代表取締役の氏名及び住所
- 取締役会設置会社であるときは、その旨
- 監査役設置会社であるときは、その旨及び監査役の氏名
- 公告方法についての定款の定めがあるときは、その定め
添付書面
編集株式会社設立に必要な事項が履行されていることを証する書面等を添付する(商業登記法第47条ほか)。書面申請の場合は、印鑑届書に所要事項を記載し、届出印(会社代表者印)を押印するほか、会社代表者の個人印をも押印し、当該印鑑届書を提出しなければならない(商業登記規則第9条第1項、第5項)。
- 定款(公証人による認証済のもの)
- 発起人全員の同意又はある発起人の一致があったことを証する書面
- (募集設立の場合のみ)募集株式の引受け申込みを証する書面
- (募集設立の場合のみ)創立総会議事録
- 設立時取締役等の就任承諾書
- 設立時代表取締役の就任承諾書
- 設立時取締役等の調査報告を記載した書面及びその附属書類
- 会社法第28条に掲げる事項につき検査役の調査を受けた場合に添付を要する。
- 金銭の払込みがあったことを証する書面
- 設立時代表取締役が作成した払込取扱機関に払い込まれた金額を証する書面に、払込取扱機関における口座の預金通帳の写し又は取引明細表その他の払込取扱機関が作成した書面のいずれかを合わせたものを金銭の払込みがあったことを証する書面として取り扱うことができる。
- 印鑑証明書
- 取締役会設置会社の場合は設立時代表取締役が就任承諾書に押印した印鑑につき市町村長が作成した印鑑証明書、取締役会非設置会社の場合は設立時取締役が就任承諾書に押印した印鑑につき市町村長が作成した印鑑証明書の添付を要する。
- 外国人が市町村に印鑑登録をしていない等の場合は、記名押印することに代えて署名すれば足りるが、その場合には署名が本人であることの本国官憲(当該国の領事及び日本における権限がある官憲を含む)の作成した証明書(いわゆる『サイン証明書』)を添付する必要がる。
- 設立時取締役等の本人確認証明書(設立時取締役等が就任承諾書に押印した印鑑につき市町村長の印鑑証明書が添付されている場合を除く。)
- 資本金の額が会社法及び会社計算規則に従って計上されたことを証する書面(設立に際して出資される財産が金銭のみである場合は、添付を要しない。)
- 設立時取締役が設立時代表取締役を選定したときは、これに関する書面
- 代理人によって登記を申請するときは、その権限を証する書面
関連条文
編集- 会社法第814条(株式会社の設立の特則)
参照
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