公認会計士試験/平成30年第II回短答式/監査論/問題2

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問題

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 監査人の職業倫理及び独立性に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。(5点)

ア.監査チーム及び審査担当者が従うべき職業倫理に関する規定は,日本公認会計士協会が公表する会則,倫理規則,独立性に関する指針,利益相反に関する指針及びその他の倫理に関する規定のみである。

イ.監査責任者は,監査業務の全ての局面において,監査チームのメンバーが監査事務所の定める職業倫理の遵守に関する方針及び手続を遵守していない形跡がないかについて留意し,遵守していないことに気付いたときは,監査を速やかに中止しなければならない。

ウ.監査人の独立性は,監査業務の主要な担当者の長期間の関与によって生じる馴れ合いによって阻害される可能性があり,それに対するセーフガードの例として,主要な担当者のローテーションやより深度のある監査業務の審査の実施が挙げられる。

エ.監査責任者は,監査業務の契約の新規締結又は更新を行うに当たって,依頼されている業務が監査の前提条件を満たしているかだけではなく,監査実施者が独立性や職業的専門家としての能力を含む職業倫理に関する規定を遵守できるかという判断をしなければならない。

  1. アイ
  2. アウ
  3. アエ
  4. イウ
  5. イエ
  6. ウエ

正解

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6

解説

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ア.監査チーム及び審査担当者が従うべき職業倫理に関する規定は,公認会計士法・同施行令・同施行規則,日本公認会計士協会が公表する会則,倫理規則,独立性に関する指針,利益相反に関する指針及びその他の倫理に関する規定のみである。から構成される。品基報1号監査事務所における品質管理11項(10),監基報220監査業務における品質管理6項(8)

イ.監査責任者は,監査業務の全ての局面において,監査チームのメンバーが監査事務所の定める職業倫理の遵守に関する方針及び手続を遵守していない形跡がないかについて留意し,遵守していないことに気付いたときは,監査を速やかに中止しなければならない。適切な者へ専門的な見解の問合せを行うなどの適切な対応をとらなければならない。監基報220監査業務における品質管理8項9項

ウ.監査人の独立性は,監査業務の主要な担当者の長期間の関与によって生じる馴れ合いによって阻害される可能性があり,それに対するセーフガードの例として,主要な担当者のローテーションやより深度のある監査業務の審査の実施が挙げられる。品基報1号監査事務所における品質管理A13項

エ.監査責任者は,監査業務の契約の新規締結又は更新を行うに当たって,依頼されている業務が監査の前提条件を満たしているかだけではなく,監査実施者が独立性や職業的専門家としての能力を含む職業倫理に関する規定を遵守できるかという判断をしなければならない。監基報210監査業務の契約条件の合意2項(1),監基報220監査業務における品質管理11項A7項,品基報1号監査事務所における品質管理25項

参照基準

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