予告しておいたように,像関数を s {\displaystyle s} で微分することは,原像に − t {\displaystyle -t} をかけることに対応する.
公式 3
証明
を s {\displaystyle s} で項別微分すると,
となる. ♢ {\displaystyle \diamondsuit }
よって補題2.3は
の原像であることが分かる[1].
一般に,加法と乗法の定義された代数系があって,演算 T {\displaystyle T} が,
なる形式を有するとき, T {\displaystyle T} は微分演算と考えてよいのである.
例55 {\displaystyle \quad }
この公式 3を用いて公式 2を導け.
解答例
(1)
を念頭において,
公式 3を適用し,左辺を s {\displaystyle s} で微分した場合,
両辺を − 2 ( n − 1 ) {\displaystyle -2(n-1)} で割ると,( ∵ {\displaystyle \because } Laplace 変換の線形性による.)
(2)
この原像は,
これが求める結果である. ♢ {\displaystyle \diamondsuit }