大学受験化学
以下の文章では、物質量をn、価数をz、質量をw、分子量をM、モル濃度をC、体積をV、圧力をP、気体定数をR、絶対温度をTで表す。
物質の構造
編集物質の状態
編集物質の状態では、 が基本公式である。
が補助公式である。
物質の反応
編集物質の反応では、 が基本公式である。
が補助公式である。
熱化学
編集物質が化学変化したり、状態変化や溶解などの物理変化をする際には、エネルギーに差が生じ、その差が熱というかたちで出入りする。変化が起こる際に熱を発する場合を発熱反応、吸収する場合を吸熱反応という。
変化に伴って反応系に出入りする熱を、反応熱という。反応熱は、25℃、1013hPaで、着目する物質 1mol あたりの値で定義され、単位は kJ/mol である。生成熱、燃焼熱、中和熱、溶解熱などは反応熱の一種である。
熱化学方程式
編集化学反応式の→を=に変え、生成物の最後に反応熱を付記したものを熱化学方程式という。熱化学方程式において=を使うのは、反応系と生成系のエネルギー量が等しいことを示すためである。
熱化学方程式には、以下の規則がある。
- 25℃、1013hPaにおける反応熱を用いる。
- 発熱反応は+、吸熱反応は-である。
- 着目する物質を 1mol とする。他の物質の係数が分数になってもかまわない。
- 反応熱は物質の状態によっても異なるので、必要に応じて化学式の後に状態を (固)、(液)、(気)のように付記する。同素体を持つ場合には、その種類がわかるように付記する (例:C (黒鉛))。
熱化学方程式の例
編集水の生成熱: H2 + 1/2 O2 = H2O (液) + 286kJ
メタンの燃焼熱: CH4 (気) + 2O2 (気) = CO2 (気) + 2H2O (液) + 891kJ