国際音声記号(IPA)を学ぼう

編集

国際音声記号(IPA, International Phonetic Alphabet)は、世界中の言語の発音を正確に表記するために開発された記号体系です。この記号が英語の発音を学ぶ上で重要であることは言うまでもありません。しかし、日本では「英語には日本語にはない音が存在する」「英語の発音が重要だ」と強調される一方で、実際にその音をどう発音するかという肝心な部分を教えていない高校も少なくないようです。IPAを学ぶ過程で、音声の調音方法を体系的に学ぶことになるため、フィーリングに頼ることなく、理論に基づいた発音が可能になります。

また、英語の発音を正確に理解するためには、まず母語である日本語の発音を正しく認識することが必要です。例えば、日本語の「う」の音 [ɯ̹̽]と英語の boot [buːt] の中の [u] や、日本語の「き」 [kʲi] と英語の kit [kɪt] のkの音はそれぞれ異なる音ですが、こういったことを知らないと英語を正しく発音することができません。日本の多くの英語辞書で使われているJones式発音記号ではこういった発音の違いを表現できないため、正確な発音を学ぶためにIPAが必要になるわけです。

さらに、IPAは大学の教養課程などで第二外国語を学習する際にも役立ちます。

IPA関連のリンクなど

 

「高等学校外国語」は実質的に英語

編集

文科省の指導要領では、教科名は「外国語」です。

しかし、科目名は「英語コミュニケーション」とか「論理・表現」とか、英語の科目しかありません。「論理・表現」科目の内容も、英語の学習です。

なお、一部の高校で第二外国語を開講していますが、その高校でも英語が必履修です。そもそも高校卒業の要件として、英語の単位を一定以上取得しないと、高校卒業の資格を取得できないはずです。

また、高卒認定試験でも、外国語科目では英語が必修です。


第二外国語を学ぶにせよ英語に専念するにせよ、どちらにせよ、高校生は英語を勉強する必要があります。

第二外国語の授業の現状について

大学受験では、いちおうは、文学部の仏文科とか独文科や、語学系の学部のフランス語学科とかの入試で、大学によってはフランス語やドイツ語などの第二外国語も入試も出る大学もあります。

第二外国語の授業のある高校でのその授業の教材は、大学生向けの教材を用いたり、あるいはその高校独自の教材を用いたりしています。

第二外国語の大学受験について

大学入試共通試験の科目に、フランス語とドイツ語と中国語と韓国語もあります。語学系の学部・学科など、ごく一部の学科でなら、共通試験のフランス語なども使える場合もあ、そのような大学の学科なら一般入試でも使える可能性もあります。ですが、その他の多くの大学では、第二外国語ではなく英語を受験科目の外国語としては要求しています。

学年が無い

編集

高校英語には、基本的に学年の区別による内容の違いがありません[1]

いちおう、制度的には文科省の学習指導要領解説では『英語コミュニケーションI』~『英語コミュニケーションIII』みたいに一つの科目がI・II・IIIという3段階に分かれていますが、しかし、あまり細かく教育内容が分類されていません。このため、入試などでは実質的には区別されません。

つまり、けっして「新共通テストだと英語コミュニケーションIまで」とか、そういう事は事実上は無いのです。

つまり、「この学年では、この文法を扱う」みたいなのは無いのが実情です。

たとえば、指導要領解説では、英語コミュニケーションIIIは、下記のように英語コミュニケーションIIの発展とは定められているものの、具体的に何を扱うかは定められていません。

「英語コミュニケーションⅢ」は,原則として「英語コミュニケーションⅡ」を 履修した後に,更に英語の履修を希望する生徒の能力・適性などに応じて選択履修 させる科目として創設した。五つの領域別の言語活動及び複数の領域を結び付けた 統合的な言語活動を通して,五つの領域の総合的な指導を,生涯にわたる自律的な 学習につながるよう発展的に行う科目である。特に,多様な語句や文を目的や場面, 状況などに応じて適切に使って,情報や考え,気持ちなどを論理的に詳しく話した り書いたりして伝える又は伝え合うことなどができるようになることを目標として いる。また,取り扱う語については,②に示す語に 700 〜 950 語程度の新語を加え た語とした。

「論理・表現」のI・II・IIIも同様、指導要領では、それぞれの段階で具体的に何を扱うかは、定められていません。

このため、自宅での学習としては、自分の高校で使っている教科書だけにとらわれず、単語集など補助教材も活用して、学年にこだわらずに勉強する必要があります。

中学英語の復習の目安

編集

単語

編集

公立高校入試レベルの単語集(だいたい2000語くらいのヤツ)を見て、もし単語でも、知らない単語や、スペルの書けない単語が数百個もあるなら、中学の復習をしましょう。

ここら辺の単語は、高校向けのコーナーにある単語集(桐原1700や東京書籍1800)では例文が不足ぎみです。なので、復習をする場合は、中学コーナーの参考書で復習をする必要があります。

ただし、難関私立の単語は、除外です。中学単語集の後ろにあるような例文のない単語は、仮に分からなくても、例文ありの高校むけの単語集(3000語レベルのヤツ)で勉強したほうが効果的でしょう。

なので、併行して、高校の3000語レベル以上の単語集も、進めましょう。


ほか、もし、高校入試の単語集をまだ1冊しか読んでないなら、もう1冊、別の出版社の単語集を読むのも良い。ただし、中学レベルの復習は2冊でもう十分。

自分の読んだ高校受験単語集では難関私立の高校範囲だった単語が、ほかの単語集だと公立レベルになっていたり、といった多少のバラツキがあるので。


中学レベルの単語集は、意外と単語や用法が多くて時間が掛かる割に、大学受験の得点には結び付きづらいので、高校生になったら、もう中学単語集は、3冊目以上には手を出さないように。

組合せ語(← 当wiki編集者の造語)まで含めると、知らない単語とか、けっこう見つかります。たとえば traffic「交通」 と light 「光」は中1~2レベルで知っていても、 traffic light 「交通信号」は意外と知らない人も多いと思います。

school 「学校」と event 「行事」と festival 「祭り」は個々に知っていても、school festival 「文化祭」とか school event 「学校行事」とか、そういう組合せ語までは、なかなかカバーしきれない、。

しかし、組合せ語まで含めてしまうと、いつまで経っても中学レベルが終わりません。

なので、個々の、 traffic「交通」、light 「光」、school 「学校」、event「行事」、festival「祭り」さえ個別に知っていれば、組合せ語については、ちょっとくらい抜けていても、目をつぶらないといけません。

中学レベルでも、単語どうしの組合せ語まで含めると、膨大に語句が存在しています。なので、深入りをせず、中学の単語集の復習は、多くても2冊目で、切り上げましょう。

普通の人は、塾かなんかでもらった1冊目の単語集しか読んでないので、2冊目を読んだら、もう復習としては上出来。

文法

編集

文法は、高校側の文法参考書を見れば、「大は小を兼ねる」式で書いてあるので、中学に戻る必要は基本的には無いです。

よほどの良書があれば別ですが。その場合も、先に高校むけの文法書を読み、あとから、時間のあるときに高校受験の文法参考書の良書(あるかどうかは知りませんが)を読むので良いでしょう。

熟語

編集

「そもそも高校受験の熟語集を1冊も過去に読んでなかった」なら、先に高校受験の熟語集を読んでも良いでしょう。

というのも、大学受験の熟語集を学ぶのは、かなり後になります(高校2年くらいからに、なりかねない)。それまで、高校受験の熟語 + 高校の文法の構文  で乗り切るので、もし熟語集を1冊も読んでなければ、1冊だけで良いので高校受験の熟語集を読みましょう。

参考書と辞書と単語集が基本

編集

高校英語の検定教科書は授業で教師が解説するのを前提にしているため独学用には作られていなません。

なので、予習復習や独学や受験準備などは教科書では無理です。なので、受験準備などのために教科書とは別に高校レベルの参考書や単語集が必要ですので、早めに購入しておきましょう。

たぶん、普通の高校なら、単語集なども購入させられると思います。もし学校で購入を指定されていなくても、まずは高校基礎と高校中級レベルの単語集を購入しましょう。

実際の検定教科書を見てみると、高校1年向けの検定教科書で、もう高校3年向けの4500語レベルの単語集にある単語が紹介されていることもあります。 とはいえ、さすがに高校1年で4500語レベルまで習得するのは困難です。

そこで普段の家庭などでの勉強では3000語レベルまでを勉強しておいて、検定教科書を読んでて単語集で見当たらない語があれば、そこだけ辞書に頼るのがラクでしょう。ただし既に単語帳で覚えた単語も用法が不明瞭ならば辞書を引くと良いであろう。単語帳は意味は載っているものの、用法は詳しく載っていないことが多いからである。また、少しは辞書の使い方も練習すべきです。

ともかく、高校では単語集がないと、まともに英語を勉強できないだろうと思います

検定教科書は入試対策本ではないので、大学受験を考えている人は、英語の勉強では検定教科書ばかりに深入りしすぎてはいけません。

ともかく、大学受験対策は、あくまで市販の参考書と辞書と単語集などで行います。

大学入試に出づらい分野など

編集

教科書の学習目標を真に受けないように

編集

高校英語の学習指導要領などが掲げている目標の中には、高校生には荷が重い目標もあります。

検定教科書の英語表現IIの実物を見比べると、どうも英語でのプレゼンテーションなどが指導要領などで目標に掲げられているようですが、しかし正直、高校生には英語プレゼンテーションは荷が重いでしょう。英語以外の教科の学習を考えると、高校段階では外国語でのプレゼンテーションの習得は非現実的です。

高校英語のプレゼンテーション単元も、中学英語の留学生との会話の単元などと同じで、実際の多くの高校の教育現場ではそれを実行できる場面はまずないかと思います。

2022年の時点では、文科省の英語教育の目標が、かなり高負担な内容ですので、大学入試の傾向とは検定教科書の傾向は、差が大きいかと思います。

昔から教科書と受験英語との間には差がありましたが、とくに近年、上述のように教育目標の負担増の理由で、入試との差異が大きくなっているだろうと思います。なので大学受験を考える人は、教科書の勉強だけでなく、うまく学習スケジュールを自己管理する必要があるでしょう。

自己意見の英作文は入試に出ないところもある

編集

足きりのある大学(たとえば国立大や医学部など)でないかぎり、採点の手間があるので一般入試では数十語もある英作文は出されない可能性が高いという実態があります。

スピーキング

編集

英語スピーキングは、大学入試では採点の手間があるので、一般入試ではスピーチの実施はされない。もし入試でスピーチングをやるとしたら、せいぜい、受験者数が比較的に少人数に限られる推薦入試でしょう。

また、英検3級以上ではスピーングの試験がある。英検などの英語系資格を取っておくと入試でいくらか優遇される場合があるので、そういったものを使いたい人にはスピーキングの勉強をする必要がある。

教科書ガイドを購入するほうがいい場合

編集

教科書ガイドを買わなくても高校英語は勉強できるのですが、色々な理由により、教科書ガイドがあると効率的です。

英語教師のなかには低能な教員もいて、宿題などで、数学など他教科の予習復習の時間を無視して、毎週のように「辞書で教科書の英文の意味を調べてこい」などと、英語科目の事しか考えずに宿題を出す人がいます。

特に英語は、文系大学の志望でも理系大学の志望でも活用するため、教師がうぬぼれていて傲慢な場合があります。

このような英語教師の場合、もし教科書ガイドがあれば、辞書で調べる時間を、大幅に減らせることができます。教科書ガイドによって、空いた時間を活用することができ、単語の練習など、より本質的な勉強ができるようになります。

ただし、ガイドには、あまり細かい答えまで書いてありません。中学までの教科書ガイドとは違います。

英語勉強法マニアにならないように

編集

ここに描かれた勉強法を覚えるよりも、まずは、とにかく、3000語レベルまでは英単語の習得のほうが重要です。勉強法マニアになっても、語学では価値がありません。勉強法を調べるよりも、実際に勉強してください。

とくに英語教育についての評論では、多くの評論家が英語教育を評論したがるし、また市販の英語教材などでも英語教育のノウハウをうたっている商品も多いですし、中には英語が苦手なのにウサンくさい勉強法(自称)を掲げる人も多くいるので、あまり勉強法そのものに深入りしないようにしてください。

勉強法に迷ったときにだけ、市販の参考書などに書かれた信頼できる勉強法などを参考にしてください。

単語

編集

文法

編集

熟語

編集

英文解釈

編集

英文解釈の参考書は、2冊も読めば十分。それどころか、英語が得意で単語力も十分なら、1冊も英文解釈の参考書を読まなくても入試突破は可能です。

なぜなら、英文解釈の独自の知識と言うのは無く、そもそも英文解釈の参考書の目的は、文法が本当に身についているかを確認するためのものです。

どういう事かというと、

文法の得意な生徒には想像がつきませんが、人によっては、「中学時代には参考書を読んでない」とかで文法の理解があいまいなまま高校文法に突入している子などもいて、

そういう子のカバーも、英文解釈の参考書には、含まれています。

特に1990年代の「ゆとり教育」の時代とか酷くって、「5文型」とか高校3年でも分かってなかったり、そういう子が昔は多かったのです(高校1~2年の授業で教えているはずなのだが、身についてない)。つまり、5文型もよく分かってないのに、仮定法過去完了とか、覚えてたわけです。

この5文型のように、どうも中学・高校の文法の授業だけでは、練習量の不足する知識というのがあって、それを、読解問題の形式で確認するのが目的です。

いわば、

「英和辞典(または単語集)があっても、英文を読めない」という惨状から、
「英和辞典(または単語集)があれば、時間はかかるが、なんとか読める」

という状態に持っていくのが、英文解釈の参考書の目的です。

なので、高校受験でみっちり英語を勉強して会って、元から「英和辞典(または単語集)さえあれば読める」状態になっていれば、ほぼ不要です。

このように、英文法の知識を、別の観点で、短めの文章を読解してみて確認するためのものです。


また、英文解釈に熟練するよりも単語力が必要です。これは決してwiki編集者だけがそう言っているのではなく、書籍でも既に1990年代後半の(たしか)トフルゼミナールの英単語集にそう書いてあります(手元に本が無いので、もしかしたら別の出版社だったかもしれませんが、とりあえずトフルゼミナールと仮定しておきます)。

当時、英文解釈ブームでしたが、しかしトフルゼミナールは、英文解釈だけの限界を主張しており、たとえば pregnancy 「妊娠する」という(今でいう)4500語レベルの単語が難関大学の入試に出ている実態を示し、どんなに英文法を身に着けて英文解釈が出来ても、単語力が4500語レベルに到達してなければ難関大学は突破できないと主張していました。


さて、英文解釈をすべきかどうかについての判断基準。次の人は、ほぼ不要です。

もし既に高校受験の際に、難関私立高校(偏差値60以上の私立で十分でしょう)に対応できる、文法問題・語法問題などを含む参考書や問題集をやっていれば、英文解釈の参考書は、ほぼ不要です。(念のため1冊くらいは読んでも構いませんが、特に新しい知識は、無いと思います。)

前提として、読む順序としては、先に

高校レベルの文法参考書
3000語レベル以上の単語集
簡単な文法・語法問題集

を、通読と、簡単な数回の復習のていどで良いのでクリアしたあとです。

このあと、英文解釈の参考書は、ようやく使えます。

なぜなら、上記の練習で得た知識を、実際に長文読解などで使えるかの、橋渡しこそが、英文解釈の参考書の、目的だからです。

上記の練習を徹底的にしてあれば、原理的には、英文解釈の参考書なしでも、難関大の入試突破が可能です。

実際に、1990年代の後半よりも以前では、まだ英文解釈の参考書があまり普及そておらず、そのため、代わりに大量の単語集、文法参考書、十分な量の問題集とで、大学受験を突破した人たちもいます。


なお、英文解釈の参考書を読むタイミングは、どんなに早くても、先に英文法の参考書を読んだ後です。また、単語力はどんなに早くても3000語レベルの単語集を読んだ後です。

なので、早くても1年生の後半以降、になるでしょうか。


長文問題と、文法知識との、橋渡しが、目的です。

よって、そもそもスタート地点の文法知識が無い時点では、英文解釈の参考書を読んでも無駄になってしまいます。なので、先に文法参考書を読みましょう。


予備校講師が書いた参考書が多いと思います。文法参考書は、厳密性にこだわるので、その本では説明できない事項もあります。そういうのを、英文解釈の参考書で、補ったりもします。

なので、余裕があれば、1冊くらいは、読んでも良いかと思います。


しかし実際には、入試の英語の長文を読むには、まず単語力が必要です。

1990年代のような高校英語が3000語だった時代のセンター英語ならともかく、

2020年代の現代では、まず4500語レベル以上の単語力が必要です。

なので、まずは桐原レベルで良いので4500語が終わってないと、どんなに文法がきちんと身についていても、単語力の不足のせいで長文が読めません。


英文解釈の参考書を、読んでもいいですが、あまり時間を掛け過ぎてはいけません。高校受験をガッチリとしてきた人なら、たとえ文法的に分からない所があっても、とりあえず1冊丸ごと、高校1年の後半から高校2年の春あたりに通読してしまいましょう。

ちょっとくらい理解のあやしい文法事項とかあっても、気にせず、あとで文法参考書でその箇所でも復習すれば、もう充分です。

本来、英文解釈の参考書は、読み物として使うものです。少なくとも、1990年代後半の人気作の英文解釈 参考書は、はそうです。

つまり、数時間 ~ 数日で読み終えるものです。けっして、何か月も時間をかけてはいけません。

もしかしたら、市販の英文解釈の参考書のなかには、語法問題集などを兼ねていて、難しい問題のある参考書もあるかもしれません。ですが、たとえその難問を解けなくても、単語力が十分にあって普通の文法力があれば、そこそこのマーチ以上の大学にも合格します。


1990年代は、今と違って、気の利いた単語集が少なかったので、補充的な各種の参考書が必要でしたが、しかし現代では、説明の上手な単語集が増えたので、直接的に単語集を多く読んで単語力を増強したほうが英語力が上がりやすくなっています。

なので英文解釈の参考書は、あくまで文法知識と長文読解の 架け橋 として、限定的に使うのが合理的です。


1990年代の昔は、女子とかで、ピンポイントに中高の定期テストおよび公立高校入試に出るところだけを勉強して、

驚異的な暗記勉強で、

学校で習ってない文法知識がボロボロだけど、学校で習ったところだけはヤタラと詳しい、という子がいたりしたのです。(昔はゆとり教育で、中学の範囲が狭かったので、そういう子がチラホラといた。)

当時のヒットした英文解釈の参考書に、そんな感じのエピソードの前書きがあります。


五文型のSVOとかSVOCとか知らないのに、まるで語法のように「こういう動詞の英文は、こういう構文を使う」的に大量に暗記して、高校入試とかを突破してきて、高校の定期テストにも対応している、驚異的な記憶力の子がチラホラいたのです。

そういう子に、「もっとラクに覚えられる方法があるよ」と、五文型などの文法知識を補充するのが、英文解釈の目的。

つまり、「五文型」という文法としてではなく、make など各動詞の語法として、大量にそれぞれの動詞ごとに構文を別々に暗記している子がいたのです。

リスニング

編集

長文読解

編集

発音・英会話など

編集

会話表現は高校受験に戻る

編集

旺文社 ターゲット熟語1000 には、会話表現の例が、ほぼ無いです。

あまり大学入試には会話表現は細かくは出ないかもしれませんが、もし会話表現を練習したい場合、ターゲット以外の教材になります。


高校入試用の「受験研究社」(出版社名)の熟語集に、会話表現があります。

なお、中学版ターゲット400だと、頻度順になってしまうので、会話表現のあるページが一か所には無く、バラバラになってしまっているのです。

このため、受験研究社の中学用の熟語集のほうが、会話表現の勉強には使いやすいです。


もしかしたら桐原や東京書籍の単語集のどこかにも会話表現があるかもしれませんが、受験研究社ほどは多くないと思います。

ほか、各種の参考書や単語集やリーディング教材などで、もし会話の例文があったら、読んでおきましょう。

大学入試での出題傾向

編集
  • 入試の発音問題について

発音問題は、入試に英単語と発音記号を照らしあわせる問題は出ます。ですが、自分で発音することは、入試ではない。

  • 入試での英会話について

大学入試では文章題などで、英会話の空欄を埋める問題などが出されるかもしれません。いっぽう、大学側が、直接受験生と会話をする試験は、一般入試では出ないでしょう。

ただし、いくら一般入試に会話が出にくいといっても、基本的な会話くらいは、せっかく高校で習うのですから、きちんと練習してください。そもそも建前上は、高校で習うことは、高校生は学習するべきということになっています。そして大学側だってバカじゃないんだから、なるべくきちんと勉強している受験生を優先的に合格させたいのです。

英作文

編集

英作文の練習よりも、まず先に文法学習や単語の記憶量を増やす勉強を優先したほうが安全でしょう。単語の記憶量が増えて、文法や熟語なども覚えれば、英作文なども、自然と上達します。逆に言うと、英作文だけを勉強しようとしても、難しいです。

英作文を出題するのは、かなりの難関大学です。また、新共通テスト(センター試験)では英作文は出ません。


なお、単に英単語の意味やスペルを覚えているだけでは英作はできない。動詞ならば他動詞(Vt)なのか自動詞(Vi)なのか両方あるのか,他動詞ならば第4文型(SVOO)や第5文型(SVOC)をとれるのか,名詞ならば可算名詞(C)なのか不可算名詞なのかなど(これ以外にもたくさんある),とにかく用法まで正確に知っておく必要がある。用法は、例文のある単語集を読んで覚えればよい。

高校4500語のすべての単語を辞書レベルで習得するのは時間的に無理なので、普通は、単語集におる比較的に簡単な語彙を使って作文できるようにトレーニングします。けっして鉄緑とか速読英単語・上級編ではなく、桐原とか東京書籍などの高校で配布されるような一般的な単語集にある単語を組み合わせて、ぎこちない言い方でも良いので、とりあえず文法的に間違いのない文章が書ければば良いのです。

2000語レベル前後の発信語彙を組み合わせて、英作文が出来ればよいのです。

なお、これは大学受験だけのテクニックではなく、中学生の全日本の英語スピーチコンテストなどの英語も同様です。

ぎこちない英文でもいいので、一般的な単語集にある語を使えて、単語集にある用例で作文が出来れば、それでよいのです。したがって、辞書は不要です。そのような辞書をつかう能力は、大学受験の段階では基本、求められていません。

また、そもそも辞書は、英作文の練習用には、作られていません。辞書は、文例が不足しており、英作文の練習には向かないです。

用法によっては、そもそも文例が記載されていない辞書すらもあります。

なので、辞書ではなく、単語集を複数、別々の会社のものを購入して、それで勉強する文例を増やしましょう。


もしかしたら大学受験では、設問中の特定の単語を使うように指示される場合もあるかもしれませんが、その場合は、その単語だけ使えれば良いのです。そのような特定の単語も、普通は、単語集で習う単語のはずです。そうでないなら、もし国立大の出題なら、不適切な出題です。

というか、どんなに英作文を頑張っても、配点のぶんまでしか得点をもらえません。たかが入試の1~2問のために辞書を引きながら勉強をするよりも、もっと多く出題される単語問題や読解問題に時間を割くようにしましょう。

問題集を信じすぎるな

編集

問題練習をする際には、必ずしも偏差値順にステップアップする必要は無い、という事です。

また、日本人の高校生のレベルを越える難しすぎる問題は、そもそも解けるようになる必要もないでしょう。

選択問題では、高校レベルで習得できるレベルでの、初心者のよくやるミスをしない事のような、明らかに間違った言い回しを排除する事さえできれば、それでいいでしょう。

納得の行かない問題の対策はやりすぎないようにスキップして、他の勉強をすべきです。英語の勉強なら、もっと確実に偏差値アップの出来る勉強、たとえば単語力を増やすなどの勉強をしましょう。

英検など

編集

英語の検定教科書にある時事や古典文学の勉強は不要だし、危険

編集

中学高校の英語の検定教科書には、他の教科では説明しづらい時事や古典文学、最近の日本のアニメやマンガの、海外での人気について、英文で紹介されたりするかもしれません。しかし、そもそも、本来の目的は英語を学ぶということなので、これらの題材で得た知識がそのまま大学受験に役に立つということはありません。

大学進学後の英語勉強法の概要

編集
※ あくまで概要です。

受験を超えた範囲ですが、5000語をこえた語学の習得をしたいなら(速読英単語・上級編や鉄緑会の単語集などを超えたレベルを目指すなら)、最終的には実際に、外国からの情報を収集してみるしかありません。

機械翻訳でも日本国内での国際ニュースでも何でも構いませんので、

まず第一段階としては、外国の情報をゲットする事です。
そのあと、原文の英語と照らし合わせて、機械翻訳や日本の翻訳などが本当かどうかを確認します。


そもそも、1990年代の大学(文系)はもともと、こういう勉強法でした。2020年代の4500語とは違い、もともと3000語が高校必修だったので、あとはもう、見様見真似(みよう・みまね)で英語を習得するしかないのです。じっさい、大学偏差値のある程度は高い大学の3~4年生だと、英語の文献を読む授業があったりもしたのです(最近はどうか知りません。就活も忙しいし)。理系の大学だと、理系の授業が忙しくて、英語教育は形骸化しているかもしれません。


では、私たちはどう英語を勉強すればいいのか。

たとえば、日本語のニュースで「米国の大・経営者のイーロン・マスクがこう言っていた」とかそういうニュースに興味がわいたなら、実際に英語ではイーロン・マスクがどういっているかを確認すればいいのです。

最終的には、英語ネイティブの人による実際の文章を調べない限り、どうあがいても英語は上達しません。

日本国内の教材をいくら見ても、それは日本人向けに書かれた教材でしかありませんし、しかも英検や大学受験やTOEICというふうに目的が片寄っているのが大半です。

どこかの段階で、いったん、受験勉強や資格試験(英検やTOEIC)のような勉強法を卒業する必要があります。いったん卒業したあと、再入学をするのは構いませんが、しかし、いったんは卒業しなければなりません。


また、なるべく新しい外国ニュースを調べる事です。なぜなら、最終目的は、多くの人の場合、たとえば海外からの客人の相手をしたり、あるいは海外の最新技術などを日本に持ち帰る事だったりするので、なるべく新しいニュースである必要があるからです。

たとえば江戸時代のターヘル・アナトミアの『解体新書』の杉田玄白だって、当時は最先端の医学を日本に輸入しようとしていたわけです。

ターヘルアナトミアのように勉強法が変わります。もう、模範解答は無くなっていくのです。

いつまでも、模範解答を探すような勉強は、深い勉強では続けてはいけません。そういう模範解答さがしっ子の勉強法は、英検準1級とかドイツ語検定2級とかまでの勉強法です。


シェークスピアなどの古典文学は、昭和の時代の終わりまでにさんざん英文科で授業されていたので、現代では、余っています。また、すでに翻訳済みの書籍があり、それを超えた仕事をするのは、かなりの難度です。 そもそも、平成時代の以降では、多くの大学の語学系の学科がもう、「英文科」ではなく「国際〇〇学科」に変わっています。文学はもう、平成までに多くの古典が翻訳済みだという背景があるからです。


英文学をやるなら、古典よりも、現代の米英の社会を知ることのほうが必要です。例として昭和の戦後の中期の時代の日本では、フェミニズムがまだ日本に伝わっておらず、そのため英米文学の翻訳者は、まずフェミニズム思想とはどんな思想なのかを学ぶところから始めたと言われます。

文学に限りません。明治時代は、英語だけでなく、まずは民主主義や資本主義の考え方や具体的に政治の技術・統治手法そのものを学ぶのに、まずは時間が必要だった、という話もあるくらいです。

語学の勉強は、プログラミングの勉強や、アニメ絵などの絵の練習法と(パターン化されているのて)、似ています。

やみくもに難しいプログラムを書くのではなく、読みやすいプログラムを書く(月日がたつと、複雑すぎるコードは書いた本人でも読めなくなるので。また、共同作業の場合、同僚などに複雑すぎるコードは嫌がられる)。英文も同じです。実際の英米の政治家など、けっして、むやみに複雑な表現は使いません。もし複雑すぎる言い回しを政治家が多用すると、有権者にソッポを向かれるからです。

IT業界では「興味のあるアプリを自分でつくると、自分のプログラムの理解が深まりやすい」と言われています。同様、語学も、興味のある外国情報を仕入れて、確認することです。

ただし、これは受験勉強には役立ちません。プログラミングが受験勉強にあまり役立たないのと同じです。

「プログラミングの文法書にある例題のプログラムを真似てみる」、これは必要ですが、しかしこれだけでは限度があります。いつか自発的に、プログラムを書いていく事が必要です。


アニメ絵などの練習では、「実際にアニメを模写してみるのが一番」「模写したい絵をさがすためにアニメを見る」「模写したい絵をさがすためにも時間を掛ける(理由は、練習時間には限りがあるので)」と言われます。語学も同様。実際に英米人がつかっている英語を見て、それを分析するしかありません。

「画力によって、絵の描き方を変える(たとえばエンピツの持ち方が変わり、ストロークを長く持つ)」「初心者むけの練習方法と、上級者むけの練習方法は違う」というのもあります。

語学も同様、初心者むけの練習方法である受験英語や英検・TOEIC英語からは、いったんは卒業しないといけません。

「ジャンルによって、絵の描き方は違う」。英語もこれと同様。たとえば音楽のラップ・ソングの英語と、科学英語は、まったく違います。人生の時間に限りがありますので、自分の仕事でつかう英語や、興味のある英語を中心的に、勉強していく態度が必要です。

英検は、それこそラッパーで渡米する人から、科学者で渡米する人まで、広く浅く対応した語彙を選んでいるので、打率はよくありません。


英語だけを学んでも英語は見につかない。典型は科学英語です。たとえば2024年の現代で科学英語を実務的に学ぶなら、AI技術も追う必要があります。科学英語を学ぶなら、科学技術そのものも追わないといけない。

なお、大学入試でも、総合型選抜の小論文などで、AIなどの話題の小論を要求される場合もあります。結局、軽くで良いので、そういう新しい技術なども勉強する必要があるのです。


プログラミングも、そのプログラムを導入しようとしている会社の、普段での業務知識が必要です。たとえば会計ソフトを作るなら、ある程度の会計学の知識が必要、というわけです。


英単語って、実はあまり論理的ではありません。日本の中学生とかで理系の得意な生徒が英文法を論理的に感じるのは、それは英語のうちの論理性の高い部分だけを選んで優先的に中学生に教えているからに過ぎません。日本の中高の必修レベルの4500語までの英単語は、英語のなかの上澄み(うわずみ)の部分の、論理性の高い英単語を教えているに過ぎません。


あと、普通に3000語や4500語レベルの英単語集で、まだ読んでない本を買ってきて読んでみるのも手です。まだ、3000語レベルの単語集を2冊しか読んでないなら(旺文社1400や数研リープ basic も3000語レベルに含めてカウントしている)、3冊目を読むとか、と言う意味です。

たとえば、まだ、数研リープ basic と旺文社1400しか3000語レベルを読んでないなら、一般の高校で学校配布されてそうな桐原3000や東京書籍3000を読んでみる、みたいな。

たとえ大学受験に定評ある数研リープや旺文社ターゲットのシリーズだからといって、けっして、単語に受験に出る すべての用法が書いてあるわけではありません。ページ数の限りもあるので、単語によっては書ききれない用法もあります。


なので、英検1級の単語を何冊も3冊や4冊も読むくらいなら、3000語とか4500語とかの単語集を買ってきて3~4冊目を読んだほうが、英語の実用の力としては効率的でしょう。

YouTubeの塾動画で誰かが言ってたのですが、英検準1級とか1級とかの単語は(単語だけなら)、意外と単純な暗記で済み、あまり難しい構文や語法などがなく、単に一語一義のように覚えれば済むだけなので、意外と(あくまで「言われてるよりかは。意外と」)簡単です。むしろ、3000語とか4500語のほうが、実は色々な用法があったりして、難しいのです。(なお、簡単なのは英検の単語の暗記だけであり、英検1級の試験そのものは難しい。)


ただし、3000語・4500語のより完璧な習得が「難しい」からといって、そのぶんが入試に出るとは限りません。私大の難関大の英文科では、英検準1級や英検1級が狙われる可能性もあります。

とはいえ、まあ参考として、「実は意外と、3000語や4500語は難しい」と言うのは知っておくと良いでしょう。

就職試験の受験英語

編集

日本企業の中には、入社試験の筆記試験で、製造業などの受験英語みたいな英語だけを出す企業があります。

具体的に企業名を足すと、東芝とかパナソニックです(実体験)。法政大学や芝浦工業大学に現役合格した人(編集者・S)でも解けないような、難関私大のような受験英語を出してきました。

早慶上智とか文系志望じゃないと、解くのが難しいかったと思います。


理系の人などは大学号学後は理科や数学などで忙しいのですが、しかしそれらの企業は筆記試験に数学も物理も出しません。あるいは出しても、SPIなどに外注した、中が高レベルの数学の計算問題だけです。

大学の理系科目よりも、受験の英語力を重視する企業のようです。単に事実を言ってます。

こういう企業が、技術企業みたいな顔をしていますので、そういう業界に就職したい人は、英語も勉強しましょう。

予備校で、「みすず学園」という英語専門の予備校があって、英語で難関私大に合格、というテレビCMをよく打ってました。

2001年ごろ、書籍『分数ができない大学生』シリーズで、そういう風潮が批判されていました。

みすず学園みたいな理念の筆記試験を出すパナソニックと東芝。企業には経営の自由があります。

2020年代、経団連は、「文系大学生にも数学を学んでほしい」と要望しています。しかし過去の、それらの経団連企業の筆記試験はそうなっておらず、みすず学園のCMみたいな英語の筆記試験が流行でした。

大人社会は複雑怪奇です。きっと、高度な思考があるのでしょう。まるで、憲法裁判の統治行為論みたいな。

脚注

編集
  1. ^ 『【大学受験/勉強法/高1・高2】「先取り+効率良い方法」でやったもの勝ち №143』 2024/04/17 2024年04月17日に確認.