民法第120条
条文
編集(取消権者)
- 第120条
- 行為能力の制限によって取り消すことができる行為は、制限行為能力者(他の制限行為能力者の法定代理人としてした行為にあっては、当該他の制限行為能力者を含む。)又はその代理人、承継人若しくは同意をすることができる者に限り、取り消すことができる。
- 錯誤、詐欺又は強迫によって取り消すことができる行為は、瑕疵ある意思表示をした者又はその代理人若しくは承継人に限り、取り消すことができる。
改正経緯
編集- 2017年改正で以下の改正がなされた。
- 第1項「制限行為能力者」に括弧書きで、制限行為能力者が他の制限行為能力者の法定代理人として した行為について代理された者も取消権者となることが明文化された。
- 第95条改正に伴い、「錯誤」が取り消しうる行為となったことにより、取り消しうる行為に錯誤が追加された。
解説
編集関連条文
編集- 民法第122条(取り消すことができる行為の追認)
判例
編集- 大審院判決昭和20年5月21日民集24号9頁
- 無能力者の債務を保証したものは承継人に当たらない。
参考文献
編集- 我妻栄『新訂民法総則(民法講義1)』(岩波書店、1965年)393頁
- 四宮和夫『民法総則講義(第4版補正版)』(弘文堂、1996年)215頁
- 加藤雅信『新民法体系』(有斐閣、2005年)87頁、349頁
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