「高等学校化学II/医薬品の化学」の版間の差分

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プロスタグランジンとサリチル酸系医薬品との関係
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なお、これらサリチル酸系の解熱薬は、けっして細菌などを攻撃してるのではなく、熱や炎症などの症状をやわらげるだけである。このように、病原菌を攻撃せず、症状をやわらげる事が主な作用の医薬品を、'''対症療法薬'''(たいしょうりょうほうやく)という。
 
* 参考: プロスタグランジンとサリチル酸系医薬品との関係 (※ 教科書の範囲外)
人体で、サリチル酸系の薬が炎症や発熱などを抑える仕組みは、人体でケガなどの異常があったときに炎症などを起こして回復させようとする体内物質のプロスタグランジンという物質の合成や作用を妨害するからである。(※ プロスタグランジンは検定教科書(高校理科の化学)の範囲外だが、文永堂シグマベストの高校化学参考書などに、プロスタグランジンとサリチル酸系医薬品との関係の解説がある。)
 
よって、サリチル酸系の薬は、けっして、おおもとのケガを治すわけではないし、けっして病原菌を退治するわけでもない。
 
このプロスタグランジンは、炎症以外にも、人体に必要なさまざまな現象で関わってくるので、よってプロスタグランジンの合成が阻害されると、さまざまな副作用が起こりうるのである。
 
プロスタグランジンは、脂肪酸を原料として、体内で合成される。プロスタグランジンは、いわば、ホルモンのようなものである(詳しい説明は高校の範囲を超えるので省略。)。
 
== アミド系の医薬品 ==
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サルファ剤や抗生物質のように、病気をおこす細菌や微生物を、直接、細菌への破壊的な作用を起こすことで、病気を治療する医薬品を'''化学療法薬'''という。
 
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* ペニシリンの作用の仕組み
[[File:ペニシリンG 化学構造.svg|thumb|450px|ペニシリンG]]
ペニシリンG の構造の「βラクタム」という部分が、細菌の細胞壁の合成をする酵素を阻害するという仕組み。
 
 
== さまざまな医薬品の歴史 ==