「ITスキルとアプリケーション」の版間の差分

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===UNIX===
 
1960年代,米[[w:AT&T|AT&T]]社の[[w:ベル研究所|ベル研究所]]で誕生した。しかし近年はUNIXそのものが使われることは殆どなく、UNIXシステムをベースとして様々な改良を施したOSがUNIX系OSとして利用されている。主なものとしては、LinuxディストリビューションやSolarisなど。LinuxはOSという意味で使われることがあるが、厳密にはその中核部分である「カーネル」を指し、OSとしての実装はLinuxディストリビューションと言うのが妥当である。Linuxディストリビューションとは、Linuxカーネルを元に、実用OSとするために多くのアプリケーション・シェルの実装行ったものである。
 
UNIXの特徴としては、
 
:* 拡張性が高く、各社より様々な用途に応じた良質なOSが提供されていること
*無駄なくコンパクトな作りで安定性が高いこと
:* 上記の特徴のため、用途に応じて無駄なくコンパクトな環境を構築できる。
*拡張性が高く、各社より様々な用途に応じた良質なOSが提供されていること
 
などがある。これらの特徴を理由に、主にサーバ運用などに利用されている。一般ユーザーの使用に関してはWindowsのシェアは圧倒的に大きいが、法人しかしIT企業などでのサーバや基幹コンピュータといった分野においては、現在でもUNIXが多くのシェアを占める。
 
==== Linux ====
 
近年Linux、Linux(リナックス)というOSがクライアント向け(「サーバーでない、一般的なパソコンとして」というような意味)でも用いられるようになっているので、ここで紹介する。導入事例などについては、[[w:Fedora|Fedora]]、[[w:Ubuntu|Ubuntu]]、[[w:Debian|Debian]]などを参照してほしい
 
各生産メーカーごとにカスタマイズされて配布されており、[[w:Fedora|Fedora]](フェドラ)、[[w:Ubuntu|Ubuntu]](ウブンツー)、[[w:Debian|Debian]](デビアン)がある。
=====Linuxのアドバンテージ=====
======パッケージ管理======
Windowsに対するLinuxの大きなアドバンテージは、[[w:パッケージ管理システム|パッケージ管理システム]]が充実していることである。元々コンピュータはその性質上、[[w:ソフトウェア|ソフトウェア]]を追加することで、使用用途を増やすことができるが、特に大きいソフトウェアでは、ソフトウェアごとの依存性の解決に手間がかかる。[[w:RPM|RPM]]、dpkg (debian) を用いるとこれら依存性を自動的に解決できるため、より広い用途でPCを使いたい場合には、Linuxを導入すると便利なことがある。
 
現在ではMac OS X上の似た動作をするソフトウェアとして、[[w:Fink|Fink]]などがあり、パッケージ管理がLinuxの専売でないことは注意する必要がある。ただし、Fink自身も内部ではdebian dpkgを用いているため、これらは同じものということもできる。
 
======カスタマイズ= Linuxのアドバンテージ =====
====== パッケージ管 理======
Windowsに対するLinuxの大きなアドバンテージは、[[w:パッケージ管理システム|パッケージ管理システム]]が充実していることである。
 
オープンソースのソフトウェアは、他のオープンソースのソフトウェアを組み合わせて作られている場合が多い。そのため、特に大きいソフトウェアでは、そのソフトウェアの動作に必要になる別のソフトウェアとして、どんなソフトウェアを準備して導入すればいいかの確認と導入が必要である。
 
このような確認・導入の作業を「依存性の解決」という。
 
この依存性解決のためのソフトウェアがすでに開発されており、[[w:RPM|RPM]](レッドハット系)、dpkg (デビアン系)などの依存性解決ソフトウェアがある。これらを用いると、依存性を自動的に解決できる。
 
現在ではMac OS X上の似た動作をするソフトウェアとして、[[w:Fink|Fink]]などがあり、パッケージ管理がLinuxの専売でないことは注意する必要がある。ただし、Fink自身も内部では debian dpkg を用いているため、これらは同じものということもできる。
 
====== カスタマイズ ======
 
Windows, Mac OS Xと大きく異なる点として、Linuxでは広範囲の[[w:カスタマイズ|カスタマイズ]]ができることがあげられる。例えば、LinuxにおいてはGUIは[[X Window System]]が用いられるが、これはオプションであり必須では無い。特に、主にサーバーとして扱う場合には、GUI無しで導入した方がよい場合もあるかも知れない。
 
==== =Linuxのディスアドバンテー ジ=====
 
====== ハードウェア互換性 ======
Linuxを用いる上で難しいのが、ハードウェアのドライバ(そのハードウェアをパソコンで制御できるようにするためのプログラム)の導入である。特に、既に所持しているハードウェアがLinux上で動作するかを知るのは難しい。具体的にこれらについて調べるには、[[インターネット]]を使うのが普通だが、多くの情報は英語で与えられている場合があり、英語が使えないなら調べることはほぼ不可能である。
 
別の方法として、LinuxはOSのソースコードが公開されているため、特にlinux-x.x.x/drivers/以下を参照することで、自分の所持する機器のドライバが存在するかを確かめることができる。ただし、これには相当のコードリーディング力と英語力が必要なため、あまりおすすめはできない。
 
====== ソフトウェア互換性 ======
 
Linux上で動くソフトウェアは、基本的に、Windows上では動作しない。なぜなら、LinuxとWindowsでは使えるライブラリが異なっているため、両者の間でソフトウェアを兼用できないのが通常である。
 
Linux上で動く世間のソフトウェアのなかに非常、[[Inkscape]]、[[GIMP]]、[[w:Mozilla Firefox|Mozilla Firefox]]などのよう多いがそれらを用いて、例えばWindowsと Linuxの両側動く同じソフトウェアを完全に置き換えがあが、れらできない。基本的にLinuxとWindowsでは使える、それぞれのOSのライブラリが異なっに合わせいるため両者の間でソフトウェアを兼用できなが作り直されてのは当然である。
 
そのため、Windows用のインストールファイルをLinuxで実行しても、インストールできない。そもそも公式サイトからダウンロードをする時点で、すでに、各OSごとに対応バージョンのインストールファイルをダウンロードするようになっている。
ただし、中には既にWindows, Linuxの両側で有名になっているソフトウェアもあるため、それらをWindows上で多く使っているなら、Linuxに移っても大きな問題は起こらないだろう。例えば、[[w:午後のこーだ|午後のこーだ]]という[[w:MP3|MP3]]エンコーダがあるが、このソフトウェアは中で[[w:LAME|LAME]]を用いているため、似た機能はLinux上でも用いられる(ただし、ライセンス上の理由で、Fedora等はこのソフトウェアの使用を推奨していない)。他にも[[Inkscape]]、[[GIMP]]、[[w:Mozilla Firefox|Mozilla Firefox]]などのソフトウェアは、Linux上でも有名である。
 
ただし、中には既にWindows, Linuxの両側で有名になっているソフトウェアもあるめ、それらをWindows上で多く使っているなら、Linuxに移っても大きな問題は起こらないだろう。例えば[[w:午後のこーだ|午後のこーだ]]という[[w:MP3|MP3]]エンコーダがあるが、このソフトウェアは中で[[w:LAME|LAME]]を用いているため、似た機能はLinux上でも用いられる(ただし、ライセンス上の理由で、Fedora等はこのソフトウェアの使用を推奨していない)。他にも[[Inkscape]]、[[GIMP]]、[[w:Mozilla Firefox|Mozilla Firefox]]などのソフトウェアは、Linux上でも有名である
例えば[[高等学校情報]]の範囲では、[[w:オフィススイート|オフィススイート]](情報A)、[[w:コンパイラ|コンパイラ]](情報B)、[[w:ブラウザ|ブラウザ]]、[[w:メーラ|メーラ]]など(情報C)のソフトウェアが用いられるが、これらは対応物がLinux上でも与えられるので、高等学校での学習程度の使いかたをするなら、Linuxを用いて作業を行うことも可能である。これ以上のこと([[w:3D|3D]][[w:モデリング|モデリング]]、[[w:ベクトル|ベクトル]]グラフィック、作曲、[[w:インターネット電話|インターネット電話]]など)を行う場合にも、パッケージ管理ソフトを用いないと管理が繁雑になるため、結局Linuxを使った方が便利であるかも知れない。
 
===== 具体的な導入法 =====
 
具体的にLinuxを導入するための注意を述べるが、いずれにしても[[等学情報]]程度レベルパソコン知識が、最低限、必須である。
 
====== Linuxのハードウェア ======
Linuxは特に[[w:インテル|インテル]]系のCPUで用いられることが多いが、他のCPU上でも用いられる。最近では[[w:インテル|インテル]]、[[w:NVIDIA|NVIDIA]]などの[[w:チップセット|チップセット]]供給元も、Linuxのサポートを行うようになってきた。詳しくは、[[Linuxハードウェア]]を参照。
 
====== Linuxの導入法 ======
LinuxとWindowsを同時にハードディスク上に入れておき、適宜使い分けることは可能である。このことを[[w:デュアルブート|デュアルブート]]と呼ぶことがある。そのため、普段はWindowsを使っていても、特定用途でLinuxを導入することは可能である。ただし、その分のディスク容量は必要となるので注意。
 
== アプリケーションとは ==
 
アプリケーションは、しばしば「応用ソフト」と呼ばれ、「基本ソフト」であるOSとの対比される。OSがコンピュータの動作における基本的な機能やシステムを提供するソフトウェアであるのに対し、アプリケーションはOSの提供するものを土台として、より専門性に特化した機能を付加・提供するためのソフトウェアである。OSに'''インストール'''することで、使用することができる。
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:コンピュータウィルスが入ってこないか、または入っていないか監視するソフト。自動設定しておけば、毎日決まった時間にコンピュータ内をチェックすることもできる。基本的に、メールの送受信やファイルのダウンロードなど、ウィルスが入る可能性のある状況になると自動的にチェックを行ったりする。
 
:ソフトとしては、ウィルスバスター、Norton Anti VirusVirus(通称「ノートン」)、Virus Scan、AVG(フリー版あり)など
 
* '''デスクトップ環境'''
 
:[[w:ランチャー|ランチャー]]、ファイル管理などのツールを組み合わせたもの。Windows、Mac OSではOS付属である。PC-Unix上では[[w:GNOME|GNOME]]、[[w:KDE|KDE]]などのソフトウェアを組み合わせてGUI環境を構築するようになっており、これらのソフトウェアをデスクトップ環境という
:中身は、[[w:ランチャー|ランチャー]]、ファイル管理などのツールを組み合わせたもの。Windows、Mac OSでは、これらの機能がOS付属であるので、一般ユーザーが「デスクトップ環境」という一般名詞を特に意識することは少ない。
 
* '''パッケージ管理'''
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印刷までを想定して、文書を作成できるソフト。文字の種類や大きさ、色を変えたり、表や画像を挿入したりすることができる。
 
:[[w:Microsoft Word|Word]](ワード)、[[w:一太郎|一太郎]](いちたろう)、Writer(ライター)など。
 
=== 表計算ソフト ===
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計算式を用いて集計表や家計簿を作成したり、式に基づいてグラフを挿入したりできるソフト。簡易的なデータベースを作成できたりなど、本来の用途以外にも応用範囲が広いことが特徴。
 
:[[Microsoft Excel|Excel]](エクセル)、Lotus1-2-3(ロータス)、Calc(カルク)、[[w:三四郎 (表計算ソフト)|三四郎]]など。
 
=== プレゼンテーションソフト ===
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* Adobe Illustrator
 
=== Webブラウザ ===
 
HTMLファイルなどを閲覧するためのソフト。主に、インターネット上の情報を閲覧するのに使用する。Windowsに標準搭載されている[[w:Internet Explorer|Internet Explorer]](インターネットエクスプローラー、通称IE)「IE」アイイー )が一般に使われているが、個人の開発者や民間企業が多く参入しており、シェア争いの激しい分野でもある。また、ほとんどがフリーで提供されている。
 
IEの他には、[[w:Mozilla Firefox|Firefox]](ファイアフォックス)、[[w:Opera|Opera]]、[[w:Sleipnir|Sleipnir]](スレイプニル)、[[w:Lunascape|Lunascape]](ルナスケイプ)など。これらは全て無料で提供されている。また、IEはTridentエンジン、Firefoxは[[w:Gecko|Gecko]]エンジンを使用し、Sleipnir,LunascapeなどはTridentとGeckoエンジンを切り替えて使用可能となっており、OperaについてはGecko、Tridentとは違う、独自に開発した[[w:Presto|Presto]]エンジンを搭載している。
 
=== メーラー ===
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メールサーバからメールを受け取ったり、メールをメールサーバーに送信するソフトウェアである。
 
:[[w:Windows Mail|Windows メール]]、[[w:Mozilla Thunderbird|Thunderbird]]、[[w:Shuriken|Shuriken]]など。
 
=== DTM ===
PC上で作曲を行う作業をDTM(ディーティーエム)という。'''D'''esk'''t'''op '''M'''usic の略である。楽譜データを扱えるソフトウェアであることが多い。
 
:[[w:en:Rosegarden|Rosegarden]](リンク先は英語)など。
 
=== DTP ===
PC上で書籍の編集を行う作業をDTP(ディーティーピー)という。'''D'''esk'''t'''op '''P'''ublishing の略である。PC上で出版物の内容データを扱うソフトウェア。操作性はワープロソフトと似ているが、DTPソフトのほうがレイアウトの自由度が高い。
 
:[[w:Adobe InDesign|Adobe InDesign]]、[[w:Scribus|Scribus]]など。
 
=== 動画再生 ===
動画を再生するためのソフトウェアを、動画プレイヤーと呼んだり、ビデオプレイヤーなどという。
 
:[[w:VLC|VLC]]など。
 
=== 動画編集 ===
動画を編集するソフトウェア。
 
:[[w:iMovie|iMovie]]、Kinoなど。
 
=== インスタント・メッセンジャー ===
[[w:コンピューターネットワーク|コンピューターネットワーク]](主に[[インターネット]])上でリアルタイムコミュニケーションを実現する[[w:アプリケーション|アプリケーション]]。
 
:[[w:ICQ|ICQ]]など。
 
=== VoIP ===
[[w:IP電話|IP電話]]を行うためのソフトウェア。
 
:[[w:Skype|Skype]]など。
 
=== 3Dモデラー ===
3Dの[[w:ポリゴン|ポリゴン]]データを作ることを一般に「3Dモデリング」といい、そのためのソフトウェアを3Dもデラーという
 
:[[Blender]]、[[w:LightWave|LightWave]]など。
 
=== IDE(統合開発環境)===
[[プログラミング]]を助けるためのソフトウェア。
 
:[[w:VisualStudio|VisualStudio]]、[[w:Eclipse|Eclipse]]など。

また、VisualStudioはコンパイラ、[[w:デバッガ|デバッガ]]、[[w:GUIビルダ|GUIビルダ]]を含んでいる。
 
==== コンパイラ ====
[[w:ソースコード|ソースコード]]を実行形式に変換するソフトウェア。個別のプログラム言語に対して、それぞれのプログラム言語用のコンパイラが1種類以上、存在する。
 
:[[w:GCC|GCC]](C言語のコンパイラ)
 
など。
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実行形式やバイトコードの動作を確認するソフトウェア。バグ(不具合)を取り除く作業をデバッグといい、そのためのソフトウェアなので、デバッガという。
 
:[[w:GDB|GDB]]など。
 
==== インターフェースビルダー ====
GUIの制作の際、GUIは、いくつかのパーツに分けられており、そのGUI部品をウィジェット(コントロール)という。ウィジェットを組み合わせてGUIを作るソフトウェアをインターフェースビルダーという
 
:[[w:glade|glade]]など。
 
=== サーバー ===