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GPAについて
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教育学部以外では、教職科目は、卒業要件の単位数に換算されない。だから、教員になるつもりがないなら、教職課程を履修しなくても構わない。
 
=====履修=====
(※ 当記事のこの部分の執筆をした編集者が、理工学部しか体験してないので、理工学部を例に書いてます。文系学部での例など、他学部での例をお知りのかたは、ぜひ、執筆にご協力ください。 )
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※ ウィキペディアの記事では、「[[w:スーパーフリー事件|スーパーフリー事件]]」などで、強姦サークルの事例が紹介されてます。
 
=== GPA ===
==== GPAとは何か ====
現在の多くの大学では、夏休みと春休みに、履修した科目の単位の合否にくわえて、その科目のテストなどの得点に応じて成績評価が S〜C(S,A,B,C)で通達されます。
 
S~A,B,Cは昔の、優・良・可のことです。SとAが「優」です。Bは「良」です。Cは「可」です。(不可はDやE)
 
Cでも、その科目には合格しており、その科目の単位を取得します。
 
DやEは、不合格です。
 
単位を取得するには、C以上をとれば充分です。
 
 
このような、S〜Cの評価のことを、GPA(ジーピーエー)といいます。
 
==== 卒業とは無関係 ====
GPAが悪くても、ふつうの大学では卒業の要件には無関係ですが、しかし私大の院に進学する際などに、推薦などの要件として、相手先からGPAの成績が良いことが求められる場合があります。
 
しかし、新入生は、GPAをよくする事よりも、まず先に、単位数を多く取ることを考えて、履修をしましょう。
 
 
極端な例をあげれば、もし、ある学期に、必修科目が5科目あるにもかかわらず履修せずに、学期中に1科目しか履修しなかったとして、その1科目に優秀な成績で合格すれば、その年のGPAは良い成績になりますが、しかし、必修の単位数が不足して留年になります。
 
このように、GPAの良否と、進級・卒業とは、無関係です。
 
 
==== GPAの点数表示 ====
なお、GPAを得点として表すことも多く行われております。SをGPA 5点として、AをGPA 4点、BをGPA 3点、CをGPA 2点、DをGPA 1点とし、全科目の得点を履修科目数で割った、平均GPAが成績通知書などに記載されます。
 
また、テストを受験しないなど、履修放棄をすると、EやFなどのGPAがとき、EやFはGPA 0点とみなされます。
 
 
ここで注意すべき事として、小学校〜高校などで行われているような5段階評価とは違っていて、'''3点は平均点ではない'''事です。
 
 
また、大学では学生ごとに履修科目数が違うため、学生によっては多くの科目に合格してるにもかかわらず、不合格の科目数も多ければ、GPAの平均点が低いこともあります。
 
たとえば、ある学生A氏が、仮に、1年間に25科目(単位数を仮に合計50単位とする)を履修したとしましょう。たいてい、30単位以上をとれば進級には問題ないので、40単位をギリギリで取得し、のこり10単位に不合格でその科目のテストはゼロ点だったとしましょう。すると、GPAは2くらいになります(不合格の科目がGPAを下げるので)。
 
いっぽう、別の学生B氏が、35単位ぶんしか履修せず、その35単位すべてに合格したとしましょう。するとGPAは3以上になります。
 
すると、B氏はA氏よりも取得単位数が少ないにもかかわらず、GPAの平均点はB氏のほうが高くなります。
 
==== 保護者や大人のなかには、大学の成績評価システムを勘違いしている人も多い ====
保護者のなかには、大学の成績制度のことをよく知らずに勘違いをしている場合もあり、てっきり大学のGPA評価を「中学の必修科目の成績評価のように、学級の学生みなが同じ全科目を履修して、順位に応じて平均点が出される」(← ×、まちがい)と勘違いしている場合も多く、なので保護者がGPAを上げることを子息に要求してくる場合もあります。
 
しかし、そういう保護者の意見はピント外れなので、けっして鵜呑みにしてはいけません。
 
その保護者の意見のまちがってる理由:
* 大学の成績の合否や、優/良/可のグレードは、その科目の成績の順位とは無関係。(「相対評価」ではない。) 優良可はテストなどの得点に応じて決まる。(いわゆる「絶対評価」である。) なので、クラスのみんなが「可」の場合などもあるし、クラスのみんなが「優」の場合もある。
* 大学の履修科目は、学生ごとに違う。
* 大学は科目や教員によって、その科目のテストの難度がマチマチなので、学生の運が悪いと、テストの難しい科目ばかり履修してしまい、GPAは悪くなりやすい場合もある。(大学側は高校などと違い、全科目の難易度の調整などはしない。)
 
ともかく、'''学生が優先すべきは、GPAではなく取得単位数です'''。
 
このように欠陥や問題点も評論家などから指摘されているGPA評価制度ですが、しかしアメリカの大学で採用されている制度のこともあり、日本でも、かなりの大学で既にGPA評価制度は導入され、実施されています。
 
つまり、日本の大学の成績評価とは、そのていどの、あいまいな物なのですが、しかし残念な事に、そういう事情を全く分かっていない保護者も多いのです。
 
中学・高校の成績評価のシステムと同じようなシステムだと、勝手に勘違いしている保護者も多くいます。
 
また、保護者がアメリカの大学のことなんか全く知らないのにかかわらず、「GPAはアメリカ由来のシステム」と聞いて、保護者が脳内で勝手に、自分の思い込みに都合のいい、架空の成績評価システムを想像するような、こまった保護者も、少なくないかもしれません。
 
 
この場合、欠陥があるのは、GPAそのものではなく、保護者や有権者の頭のほうです。しかし、日本の政治は、馬鹿でもいいから多くの大衆の支持が必要なポピュリズム政治ですので、教育問題での保護者の頭の悪さ由来する欠陥は改善されないでしょう。