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=== 外来生物 ===
現在の日本に生息している ブラックバスの一種(オオクチバス) や アメリカザリガニ やブルーギル などは、もともとの生息環境は外国だが、人間の活動によって日本国内に持ち込まれ、日本に定着した生物である。このような外部から、ある生態系に持ち込まれた生物を、外来生物(がいらい せいぶつ)という。
 
ある生態系に、遠く離れた別の場所から持ち込まれた外来生物が入ってきてしまうと、(天敵がいない等の理由で外来生物が大繁殖しやすく、その結果、)持ち込まれた先の場所の生態系の安定が崩れる。なぜなら、その外来生物の天敵となる生物が、まだ、持ち込まれた先の場所には、いないからである。
 
このため、外来生物を持ち込まれた場所では、外来生物が増えてしまい、競争にまけた従来の生物で捕食対象などになった生物は減少していく場合が多い。
その結果、外来生物によって(捕食対象などになった)従来の生物が単に減るだけでなく、絶滅ちかくにまで従来の生物が大幅に激減する場合もある。(※ 検定教科書ではここまで書いてないが、センター試験でここまで智識を要求する。※ 2016年の生物基礎の本試験)
 
外来生物の例として、オオクチバス(ブラックバスの一種) や ブルーギル という肉食の魚の例があり、これら肉食の外来生物の魚が在来の魚の稚魚を食べてしまうので、在来の魚の個体数が減少してしまうという問題も起きている。
一説では、湖沼によっては、オオクチバスやブル-ギルなどの繁殖した湖沼にて従来の魚が激減しているという(※ 数研の教科書や2016年センター試験がその見解)。
 
 
社会制度としては、上述のように外来生物が従来の生物に多大な悪影響を及ぼしかねないので、日本では法律で外来生物の持込みが規制されている。生態系を乱す恐れの特に高い生物種を「特定外来生物」に指定して、飼育や栽培・輸入などを規制したり、他にも日本政府は生物多様性条約の批准を受けて日本国内で『生物多様性国家戦略』などの構想を打ち立てたりしている。
 
植物でも、セイタカアワダチソウ や セイヨウタンポポ などの外来生物がある。