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一般に、<math>y</math>が<math>x </math>の関数である場合に、 <math>f</math> や <math> g </math> などの文字を用いて、
:<math> y=f(x) </math>
と書き表す。
また、x の関数 y=f(x) のことを単に f(x) と省略して言う場合もよくある。
▲== 二次関数 ==
関数 y=f(x) において、変数xの値をaにした場合の関数の値を f(a) で表す。
つまり、関数f(x) の x=a の場合でのyの値が f(a) である。
== 2次関数 ==
=== 定義 ===
{| style="border:2px solid aqua;width:80%" cellspacing=0
|style="background:aqua"|'''
|-
|style="padding:5px"|
14 ⟶ 22行目:
: <math>y=ax^2+bx+c</math>
と表す事ができる関数の事を変数<math>x</math> に関する'''
|}
20 ⟶ 28行目:
==== 具体例 ====
以下の関数はいずれも
* <math>y=3x^2+4x+1</math> (<math>a=3</math>、<math>b=4</math>、<math>c=1</math>の場合に相当)<!--オーソドックスな例-->
26 ⟶ 34行目:
* <math>y=-x^2</math> (<math>a=-1</math>、<math>b=0</math>、<math>c=0</math>の場合に相当)<!--1次と0次が両方0の例-->
一方以下の関数は
* <math>y=4x+1</math>
35 ⟶ 43行目:
と表記することもできる。しかし、これを二次関数とは呼ばないほうが自然であろう。
そのために、
== 一般形と標準形 ==
45 ⟶ 53行目:
: <math>y=ax^2+bx+c</math>
という形の式 (<math>a\neq 0</math>) を'''
: <math>y=a(x-p)^2+q</math>
57 ⟶ 65行目:
|style="padding:5px"|
;定理
:一般形の
一般形で表記されている
後述するように、標準形は
===== 証明 =====
標準形
83 ⟶ 90行目:
: <math>y=ax^2+bx+c</math>
で表記されている
:<math>y=ax^2+bx+c</math>
101 ⟶ 108行目:
となり標準形で表されたことになる。
==== 例題 ====
;例題
:次の
:#<math>y=2(x+4)^2+4</math>
:#<math>y=4x^2+12x+9</math>
113 ⟶ 120行目:
:#<math>y=\left(x+\frac{5}{2}\right)^2-\frac{25}{4}</math>
==
本節では
=== <math>y=ax^2</math>のグラフ ===
126 ⟶ 133行目:
<math>a>0</math> のとき二次関数 <math>y</math> は'''下に凸'''といい、<math>a<0</math> のとき'''上に凸'''という。また、二次関数のグラフを'''放物線'''という。
=== 一般の
一般の
:<math>
y=a(x-p)^2+q
147 ⟶ 154行目:
|}
==== 例題 ====
;例題
:
;解
160 ⟶ 167行目:
;例題
:
;解
170 ⟶ 177行目:
===
<br>
* 問題例
** 問題
次の
(i)
:<math>y=x^2-2x-1</math>
182 ⟶ 189行目:
:<math>y=-4x^2-4x-1</math>
** 解答
(i)
:<math>x = \frac {-(-2) \pm \sqrt{(-2)^2 - 4 \times 1 \times (-1)}}{2 \times 1} = \frac {2 \pm \sqrt{8}}{2} = \frac {2 \pm 2 \sqrt{2}}{2} = 1 \pm \sqrt{2}</math>
よって、共有点の座標は
189 ⟶ 196行目:
\left(1+ \sqrt{2}\ ,\ 0 \right)\ ,\ \left(1- \sqrt{2}\ ,\ 0 \right)
</math>
(ii)
:<math>4x^2+4x+1=0</math>
:<math>(2x+1)^2=0</math>
199 ⟶ 206行目:
(ii)のグラフはただ1点<math>\left(- \frac {1}{2}\ ,\ 0 \right)</math>で共有し、共有点の<math>x</math>座標は二次方程式<math>-4x^2-4x-1=0</math>の重解である。このようなとき、
{| style="border:2px solid pink;width:80%" cellspacing=0
|style="background:pink"|'''
|-
|style="padding:5px"|
* <math>D>0 \Leftrightarrow </math> 異なる2点で交わる
* <math>D=0 \Leftrightarrow </math> 1点で接する
* <math>D<0 \Leftrightarrow </math> 共有点をもたない
|}
==== 例題 ====
** 問題
次の
(I)
235 ⟶ 242行目:
** 解答
(I)
254 ⟶ 261行目:
==
===
[[Image:Qfunction.png|thumb|right|250px|図1 (y=x<sup>2</sup>のグラフ)]]
定義域が実数全体である
もう一度、図1を右に挙げてみた。これは<math>y=x^2</math>のグラフであったが、すべての<math>x</math> で<math>y\geq 0</math> となっていることがわかる。また、<math>y=0</math> となるのは<math>x=0</math> のときのみである。したがって次の定理が成り立つ。
266 ⟶ 273行目:
ゆえに、関数<math>y=x^2</math>は<math>x=0</math>のとき最小値0をとり、最大値は存在しない。
これがさらに一般の
==== 例題 ====
;例題
:
;解
[[画像:高等学校数学I 二次関数y=x^2(plus)5x(plus)5.png|right|frame|図2]]
281 ⟶ 288行目:
;例題
:
;解
[[画像:高等学校数学I 二次関数の最大最小例題2.png|frame|right|図3]]
298 ⟶ 305行目:
:二次不等式 <math>x^2+4x>0</math> を解け。
<math>x^2+4x>0</math> となる<math>x</math> の値の範囲は右のグラフの<math>x</math> 軸より上側にある部分に対する<math>x</math> の値の範囲であるから、
306 ⟶ 313行目:
この問題をより一般化してみよう。
:二次方程式<math>ax^2+bx+c=0</math>が解を持つとき、その解<math>x</math> は、
::<math>x=\frac{-b\pm\sqrt{b^2-4ac}}{2a}</math>
322 ⟶ 329行目:
となる。
====
*'''例題'''
** 問題
次の二次不等式を解け。<br>
(i)
332 ⟶ 339行目:
:<math>2x^2+6x+1 \ge 0</math>
** 解答
(i) 二次方程式<math>12x^2+17x-7=0</math>を解くと
:<math>(4x+7)(3x-1)=0</math>
345 ⟶ 352行目:
:<math>\frac {-3- \sqrt{7}}{2} \le x\ ,\ x \le \frac {-3+ \sqrt{7}}{2}</math>
====
<math>y=x^2-6x+9</math>の値の符号について考えよう。<br>
平方完成をすると
362 ⟶ 369行目:
:<math>x^2-6x+9 \le 0</math>の解は <math>x=3</math>
==== 例題 ====
** 問題
次の二次不等式を解け。<br>
(i)
375 ⟶ 382行目:
:<math>x^2-10x+25 \ge 0</math>
** 解答
(i)
:<math>x^2+2x+1>0</math>
393 ⟶ 400行目:
よって、すべての実数
====
さらに<math>a>0</math>という条件を加えると、<math>y=ax^2+bx+c</math>のグラフは<math>x</math>軸より上側にある。
402 ⟶ 409行目:
==== 例題 ====
** 問題
次の二次不等式を解け。<br>
(i)
413 ⟶ 420行目:
:<math>-x^2+x-1 \ge 0</math>
** 解答
(i)
:<math>x^2+2x+3<0</math>
432 ⟶ 439行目:
* 問題例
** 問題
放物線 <math>y=x^2-4x+5</math> と次の直線の共有点の座標を求めよ。<br>
(i)
441 ⟶ 448行目:
:<math>y=2x-4</math>
** 解答
(i) 求める共有点の座標は、連立方程式
:<math>\begin{cases}
486 ⟶ 493行目:
== 演習問題 ==
* [[高等学校数学I 二次関数 演習A|演習問題A]]
* [[高等学校数学I 二次関数 演習B|演習問題B]]
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