「独学ガイド/理工学一般/工学の教科書の選び方と読み方」の版間の差分

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上記の表にない科目の高校教科書を買っても、その科目は独学者の入門用としては使えない科目だし、読む目的は主に「すでに入門用の科目(機械設計、電気基礎、原動機、電気機器、工業材料、電子回路、機械工作)を勉強した上で、さらに、より高度で発展的な情報が欲しいから」です。だったら、高校用の教科書よりも大学用の教科書のほうが、目的に合ってます。
 
そもそも検定教科書は、独学には対応していないのです。もともと検定教科書は、高校の授業で、教師の指導のもと、高校の限られた授業時間のあいだに使うことを前提にしていますので。
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そして、力学と電気磁気学では、教科書の難度にもよりますが、教科書前半の章は、章末問題まで練習したほうが得です。大学は、(習ったことだけを)狭く深く勉強させることを前提のカリキュラムにしてます。なので、定期テストなどの出題は、章末問題から出題されやすいのです。当然、さきの章にある内容の教育は、大学教育では後回しにされます。
 
 
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独学の場合、大学レベルの ''専門科目'' の工学書を買うときは(力学などの教養科目ではなく、材料力学とか電気機器とかの専門科目の独学については)、ページ数が厚めの200〜400ページくらいの本を買いましょう。
 
100〜150ページくらいの薄めの教科書も販売されてますが、それを買っても、あとからより詳細な本を買い足すはめになり、二度手間です。そのような厚さの本は、大学2年生が、1年の物理の復習も兼ねて、他の専門科目の教材などとともに、半年くらいの授業で読むを前提にしてるので、独学だと情報量が物足りないです。
 
しかも、それらの薄目の大学2年生用の専門科目の教科書は、冒頭のほうで、大学1年の力学や電磁気学などの物理や、あるいは大学1年ていどの化学の復習にページを費すため、結果的に機械的メカニズムな事項の説明が少なかったりして、独学では工学書として不十分です。
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なお、電気工学用の電気磁気学の本では、物理学の教科書では説明されないような、さまざまな電界分布の場合の公式が解説されてます。もし、それらの、さまざまな電界分布の場合の公式を知ってると、じっさいの電気回路素子の仕組みが理解できてくるので、もし興味があれば、ぜひ読んで計算を手で追ったほうがイイでしょう。
 
この場合(電気工学用の大学レベルの電磁気学を勉強する場合)、オーム社かコロナ社などの電磁気学の、大学1〜2年レベルの教科書が、オススメかと思います。