「高等学校物理/物理I/波/音波と振動」の版間の差分

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この一方で、音によって音を打ち消す研究なども既に1990年代には製造業などによって行われており、実際に実証実験なども公開されていた。(たとえば1990年代の科学番組の『ビートたけしの万物創世記』で、音によって音を打ち消す機械装置が、テレビ放映された事がある。)
 
2010年代後半(※ 2019年の本文を記述)の現代では、たとえば検定教科書の啓林館『詳説 数学II 改訂版』(150ページの三角関数の単元の章末コラム)では、音によって音を打ち消す機械が「開発」されていると書かれており、ヘッドホンの性能向上のために、周囲の雑音をひろって、その音と反対の位相の音を出すことで雑音を低減する技術があると、啓林館は報告している。この原理によるノイズキャンセリングヘッドホンが2000年にBOSEから発売され、今日では多くの製品が市販されている。
 
 
合唱による音量増大の事実のいっぽうで、(もしテレビの実証実験がウソをついてなければ)音声打ち消し装置を製造できるという事実もあり、あたかも反する事実どうし混在する、逆説的な状況が、音かに見える。これは波コヒーレンス(可干渉性)を正しく考慮する事で学にはあ解される。
 
要するに、音の物理については、まだ、あまり、よく解明されていない事も多い。
 
 
もしかしたら、1つの音叉(おんさ)の振動によって発生する音についても、ふたまたに分かれている音叉の2つの突起部分から出るそれぞれの音が、打ち消すあうのか否か、それすら、まだよく分かっていないのかもしれない。
 
 
:※ さて、高校生にとっては、入試で音の干渉について出題されたとき、これらの問題に遭遇する事になる。もし、音どうしの干渉について出題された場合、おそらく出題文からの指示によって、逆説的な状況をどう解釈するかの適切な支持が与えられると思うので、読者は問題文のその支持に従えば良いだろう。
:高校生は、あまり悩む必要が無い。音の干渉については、音叉の音という基本的な実験の解釈ですら、専門家ですら解釈に迷うこともあるというほどの、複雑な状況なので、高校生は気にしなくて良い。音の物理に悩むのは、大人の物理学者の仕事である。