「高等学校工業 機械設計/その他」の版間の差分

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:※ 実教出版の検定教科書に、『設計の要点』という単元があるので、その内容をこのページの一部に記載します。
:ついでに、就職後に使いそうな知識を、いろいろと書きます。
 
== 設計と生産の流れの概要 ==
まず、図面を書く工程と、実際に工作装置などの装置をつかって製造する工程とは、別の工程である。
 
 
一般的には、先に図面を書き、あとから製造をする。
 
つまり、
:図面→製造
の順番である。
 
工業用語で「生産」というのは、文脈にもよるが、工作機械などによる製造工程およびその周辺の工程のことを「生産」と言い表す場合も多い。(※ 実教出版の検定教科書もそういう用語の使い方である。)
 
:※ 工業系学校の卒業生は、就職活動で工業系に就職志望するなら、「生産」または「設計」を希望職として選ぶことになるが、実際には高卒が「生産」、大卒が「設計」という婉曲表現である。しかし現在の日本では、大卒でも高卒と同じ生産現場に回されることも多いので、就活用語の「生産」「設計」はあまり厳密な用法ではない。
 
 
図面を書く際も、その前の段階で、客先や上司などからの、製品の満たすべき性能などの要求事項がある。
 
 
工学教育では、このような要求事項のことを「仕様書」という。(※ 実教出版の『機械設計2』検定教科書もそういう用語の使い方である。)
 
 
分野によっては「仕様書」の言葉の意味が違うので、他分野の人と話す場合には、気をつけること。(※ たとえば建築分野の『仕様書』はなんだか規格書みたい用法だし(「企画書」ではないので混同しないように)、IT業界の『仕様書』はなんだか設計図みたいな用法である。)
 
 
 
設計図をもとにして、工作機械などによる部品加工の作業者に依頼するための「製作図」というものを書く場合がある。(※ 検定教科書がそう言っている。)
 
実際には、設計図の図面のうち、工作機械などを使って製造する必要のある部品の図面をコピーして、ホチキスなどで1まとめのファイルとして合わせて、工作機械の作業者に渡したりする。(※ 会社によって工程が違うので、参考までに。)
 
 
とはいえ、企業によっては、設計図とは別途、「製作図」を作成し、製作図には製造上の注意事項の書き加える場合もあるので(※ 検定教科書がそう言っている。)、設計図とは別に製作図を書くと検定教科書が言ってるのも、それなりに合理的な理由がある。
 
 
 
ともかく、
:仕様書 → 設計図 → 製作図
 
のような順序が一般的である。(※ 検定教科書もそう言っている。)
 
 
さて、設計を英語で design (デザイン)という。
 
また、製品の美観のための概観や色彩などの意匠設計も英語で design (デザイン)という。(検定教科書に「意匠設計(design)」という用語あり。)
 
 
日本語ではデザインというと、美観・美術的な用法ばかりだが、しかし英語ではそうではないので注意せよ。
 
なので、英語の図面でデザイナーといっても、芸術家ではなく、設計者のことである。
 
 
 
 
さて、機械は多くの部品からなるが、なるべき既製品を使うべきである。(※ 検定教科書がそう言っている。)
 
要するに、いちいち自社で特注品を作るな、という事である。
 
(マンガとかアニメのロボットSFモノだと、特注品は高性能だったりするが、実際は違う。)
 
 
専門メーカーの販売する既製品の部品のほうが、(多額の開発費を掛けて開発されていることもあり、)精度もよく、安価な割に高性能である。(※ 検定教科書がそう言っている。ただしカッコ内「多額の開発費を~」はwikibooksによる追記。)
 
 
 
== CADとかCAMとか ==
製図をする際、現代の製造業では、コンピュータ上で図面を書くのが一般的になっている。
 
このようなシステムのことを、CAD(キャド)という。 Computer Aided Design の略である。
 
 
さて、CADには、
:製図法にのっとった2次元的な図を描く 2次元CAD と、
いっぽう、
:3D-CGのように立体的に設計できる3次元CAD
とがある。
 
 
 
3次元キャドだと、部品の干渉チェックが自動的に出来たりなどとシミュレーションの機能もそなわっており、高性能ではある。(※ 検定教科書で言ってるキャドの干渉チェックうんぬんは、実際は3次元キャド限定の機能。)
 
 
:※ このように3次元キャドは高性能ではあるが、しかし価格がかなり高い。
:相場では、2次元キャドが数十万円で買えるのに、3次元キャドは数百万円ごえが普通である。(ただし2005年ごろの相場なので、現代では細かな値段は変わってる可能性もある。)ともかく、3次元キャドは高い。
 
:あと、3次元キャドは、まだ規格があまり整理されていない。学校(工業高校や工業系の大学)で習う図面の規格も、主に2次元用のものである。
 
 
さて、3次元キャドでは、物体データを立体として内部処理する必要がある。そういう立体モデル方式(「ソリッドモデル」という)で内部処理していない方式だと、重量を求めたりなどの物理計算ができない。
 
工業用でない(ゲーム業界やアニメ業界などの用途の)3D-CGソフトなどだと、立体モデルではなく面モデルで処理しているものもある。
 
面モデル方式(「サーフェスモデル」という)は、これはこれで処理速度が速いので、利点はあるが、しかし工業用途としては、やや不便である。
 
 
なお、針金で線をつないだように表す方式は「ワイヤーフレーム」方式という。
 
 
3次元キャドは高性能だが、実際には3次元キャドだけで設計するのではなく、設計上の注釈や設計意図などを書き加えるために二次元キャドを併用することもある。(※ 検定教科書がそう言っている。)
 
 
== ※ ↓ここから範囲外 ==
== そもそも知能労働の現場での作成工程は ==
=== まず完成予想図を渡す ===