「学習方法/高校5教科全般」の版間の差分

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K.ito (トーク | 投稿記録)
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参考書はよく吟味し、少ない冊数に絞りこんでやりこむのが適切です。もちろん、参考書によって、伝統的な教育内容を中心的にあつかった参考書もあれば、近年の入試動向を反映した参考書、さらには近年の検定教科書のあつかう話題を組み込んだ参考書もあり、多種多様です。たとえば、文英堂シグマベストと数研出版チャート式と学研の高校参考書では、明らかに編集方針が違っています。ですので、複数冊所持することは一向にかまいませんが、やたら沢山買っても読みきれません。読み切れない読みかけの参考書の山を作るのが最も無駄の大きい学習法ですので、そうなるぐらいならばこれという参考書を決めて1冊やりこむ方が適切です。
 
 
=== 大学受験との矛盾 ===
==== 大学受験英語との兼ね合い ====
日本の大学入試では、英語が重視されています。おそらく、文系でも理系でも必要になる科目であり、文系・理系とも入試に英語が出題されるからでしょう。
 
そのせいなのか、残念ながら大学入試の英語は、高校1年から重点的に英単語などを計画的に勉強しないと、入試で現役で偏差値の高い大学には合格しづらいような出題傾向の現状になっています。
 
このせいか、市販の学習ノウハウ本でも、高校1年から、英語を重点的に勉強する事を推奨しています<ref>『高校の勉強のトリセツ』、GAKKEN、132ページ</ref><ref>船登惟希 『改訂版 高校一冊目の参考書』、KADOKAWA、2019年3月18日、136ページ</ref>。
 
果たして、それが5教科のバランスの取れた知力を涵養(かんよう)するのに有用なのかどうかの疑問はありますが、とりあえず日本の大学入試の現状はこういった英語重視になっている事を知っておいてください。
 
なお、もし上述のような英語重視の勉強をするなら、日本の大学入の英語試では単語力が得点の決め手になる出題傾向ですので、単語を計画的に書き取り練習などして覚えていくようにすると良いでしょう。(詳しくは英語科目の学習方法で説明します。)
 
1999年代の『分数の出来ない大学生』シリーズの頃から既に、日本の大学入試が英語偏重では?という問題点を指摘はされているのですが、しかし一向に改善のきざしがありません。
 
 
数学なども計算力が必要ですが、しかし英語ほどは、けっして、どのノウハウ本でも1年から受験勉強しろとは重視されてはいません。一部のノウハウ本<ref>船登惟希『改訂版 高校の勉強のトリセツ』、GAKKEM、2020年3月31日 改訂版 第1刷、132ページ</ref>など一部のノウハウ本でだけ、数学も英語と同様に1・2年から受験勉強を早くから始めろといっています。
 
==== 文理選択との兼ね合い ====
英語のほかにも、高校2年の1学期で文系と理系を選択したり、大学入試で使う科目を決めたりするのが現代日本の高校では定石になってしまっています<ref>『高校の勉強のトリセツ』、GAKKEN、126ページ</ref>。詳しくは受験用の学習ガイドで説明するかと思います。
 
これまた1999年代の『分数の出来ない大学生』シリーズの頃から既に、「高校では、もっとバランスよく全科目を学ばせて視野の広い知性を涵養すべきでは?」と指摘されているのに関わらず、しかし一向に入試に改善のきざしが無いどころか、残念ながら高校教育も1990年代よりも悪化しました。(2000年よりも前の昔は高校3年で文理の選択でした。)
 
市販の学習ノウハウ本を読むと、このあたりの教育の矛盾のため、ノウハウ本の解説が支離滅裂になっています。
 
市販ノウハウ本のあるページでは「高校2年では、入試にあった選択科目を選ぼう」といってるのに関わらず、別ページでは「志望進路が変わった場合に、新たな志望進路で必要になる事も考えて、理系科目なども捨てないようにしよう」とか言ってて、主張が矛盾しており、支離滅裂です。
 
高校生なら、自分の頭で、悔いの無い様に、進路などを考えましょう。
 
=== 定期テストのレベルの問題集に取り組む ===
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高校3年になったばかりの時期では、過去問の得点が悪いのが通常<ref>『高校の勉強のトリセツ』、GAKKEN、136ページ</ref>だと市販の学習ノウハウ本にも言われてますので、あまり過去問対策を急ぎすぎないようにしましょう。
 
== 教科ごとの学習のバランス ==
=== 英数国が基本 ===
特に受験直前ではない低学年の学習において、基本的な教科として重要なのは英語・数学・国語の3教科です。これは、これら3教科の学力をつけるには付け焼刃ではなく時間をかけたじっくりとした学習が必要なこと、これら3教科の学力をつけることが他教科の学習効率にもつながってくること、これら3教科は大学入試において大きな配点で課されることが多いこと、などによります。中でも大学入試においては、国語は文系、数学は理系において特に重視されがちですが、英語は文理ともに最重要な教科であり、1年生のときから英語の学習を重点的に行うことが推奨されます<ref>『高校の勉強のトリセツ』、GAKKEN、132ページ</ref><ref>船登惟希 『改訂版 高校一冊目の参考書』、KADOKAWA、2019年3月18日、136ページ</ref>。大学入学後の学習にも英語力は文理とも必要なことを考えれば、当然と言えるかもしれません。数学に関しては、英語についで文理ともに重要であり時間のかかる教科ですので、英語についで早くから重点的に学習することが必要になります<ref>船登惟希『改訂版 高校の勉強のトリセツ』、GAKKEM、2020年3月31日 改訂版 第1刷、132ページ</ref>。
 
==== 大学受験英語文理選択との兼ね合い ====
普通科の高校の多くでは、高校2年生から文系と理系に分かれたカリキュラムで学習するために<ref>『高校の勉強のトリセツ』、GAKKEN、126ページ</ref>、その選択は実際には1年生の間に迫られることになります。大昔は3年生で初めて文理を選択することが主流の時代もありましたが、昨今の学習内容の増加により、それでは各教科の学習が十分できなくなっているためです。高校1年生で進路を真剣に考えなければならないというのはそれだけでとても高いハードルですが、厳しい言い方をすればもう高校生なのですから、自分のことは自分の頭で真剣に考え、適切な選択をしなければなりません。
 
2年生以降の学習では、文理選択によりカリキュラムが決まってくることで、学習する教科のバランスは自ずと希望する進路に最適化された形で調整されます。逆に言えば、そこから進路志望を変更すること(いわゆる文転など)は極めて厳しい道になりますので、文理選択の前に十分に進路について考えておく必要があります。
 
== ノートの使い方 ==
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塾や予備校の中には、不適切な指導をするところもあるので、注意が必要です。生徒にはまず学校での学習があり、他科目の学習があるということを無視して、いたずらに自分の担当科目の、自分の塾オリジナルの、不必要な難問を含んでいたりする教材を勉強させたり、大量の宿題を要求したりする指導などが代表的でしょう。
 
''志望校や受験校の選択についても、過度に現役合格にこだわるあまり不適切な指導をされることもしばしばあります。こういった指導をする事例がよく聞か塾や予備校は、市場原理で淘汰さてはいるものの、根絶されてはいせん。その塾・予備校に相談しても改善が見られない場合、保護者に相談して、他の塾・予備校に変えるなどの対策が必要です。''
:(※ 上記の文は、編集者個人の体験談(「聞かれる」など)に基づいて書かれてしまっており、検証が困難ないしは困難な文体になっています。Wikibooksでは検証不可能な独自研究を認めていないため、該当部の編集者は検証可能な文体に変えてください(「聞かれる」ではなく「多い」または「危惧されている」など)。文体の修正をしない場合、記述が除去される場合もあります。また、必要に応じて、その多さを証明するための出典を付けてください。)
 
こういった指導をする塾や予備校は、市場原理で淘汰されてはいるものの、根絶されてはいません。その塾・予備校に相談しても改善が見られない場合、保護者に相談して、他の塾・予備校に変えるなどの対策が必要です。
 
== 脚注・参考文献 ==