「高等学校数学III/微分法」の版間の差分

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用語に読みを併記。
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( f + g )' = f' + g'
</math>
これは、関数の和を微分して得られる導関数(どうかんすう)は、それぞれの関数の和を足し合わせたものに等しいことを表している。
*注意
ここで、関数としてf(x)やg(x)ではなく、単にf,gと書いた。これは例えば、f(x)ではなく、f(y)やf(a)のように異なった変数を用いても、導関数の形は変化しないということを表している。
571 行
となる。
 
また、接点を通り接線に垂直な直線を'''法線'''(ほうせん)という。
垂直な直線同士は傾きの符号が逆であり、傾きの絶対値が逆数であるので、法線の方程式は
 
588 行
である。
 
また、<math>f'(a)=0</math>で、<math>a</math>の前後で<math>f'(x)</math>の符合が<math>+</math>から<math>-</math>に変わるならば、<math>f(x)</math>は点<math>(a,f(a))</math>で増加から減少に転じる。このときの<math>f(a)</math>を'''極大値'''(きょくだいち)という。
また、<math>-</math>から<math>+</math>に変わるならば、<math>f(x)</math>は点<math>(a,f(a))</math>で減少から増加に転じるので、このときの<math>f(a)</math>を'''極小値'''(きょくしょうち)という。
極大値と極小値をまとめて'''極値'''(きょくち)という。
<math>f'(a)=0</math>であっても、前後で符合が変わらなければ<math>f(a)</math>は極値ではない。
 
596 行
第二次導関数の図形的な意味を考えてみよう。導関数は各点での接線の傾きを表している。第二次導関数は導関数の導関数だから、接線の傾きの変化率、すなわちグラフの曲がり具合を表していることになる。第二次導関数が正のときは傾きが増加しているのだからグラフは下に凸、負のときは上に凸となる。
 
グラフの曲がり具合が変わる点のことを'''変曲点'''(へんきょくてん)という。上の考察から、変曲点は第二次導関数の符号が変わる点であることがわかる。極値の場合と同様に、たとえ<math>f''(a) = 0</math>であっても、符号が変わらなければ変曲点ではない。
 
関数のグラフを書くときには、変曲点の情報は極値と同様に重要なので、増減表にも第二次導関数の欄をつくり、変曲点を記入するとよい。