「高校生活ガイド」の版間の差分
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大学受験の話題に関連し、いわゆる大卒就職での「学歴フィルター」について記述。 |
進路について、大学進学以外の短大や専門学校の進学について記述。 |
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高校生にも、進路について説明をする能力が必要です。たとえ自分の希望する進路が保護者に通らない場合があるとしても、その場合でも論理的に自分の希望進路を伝え、保護者との妥協点をさぐる能力が高校生には求められるのです。
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*国家資格などを取りやすくなる。▼
==== メリット ====
大学を卒業していると、いくつかの国家資格を取得しやすくなります。資格によっては、大学を卒業しないと受験できない場合もあります。(教員免許など。)
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さて、日本の大企業は、自社の幹部候補を原則的に、難関の有名大学(主に国立大)の大卒以上から選ぶという慣習があります。下請け企業などの中小企業でも、大企業を真似して、学歴重視に倣う企業が多いです。
大企業では、一定上の学歴でないと、最初から書類選考で落とすという場合もあります。いわゆる「'''学歴フィルター'''」と言われる足切りです。
なので、そこそこ知名度の高い大学を出てると、出世が早くなって、得をするかもしれません。▼
▲なので、そこそこ知名度の高い大学を出てると、就職しやすかったり、就職後の出世が早くなって、得をするかもしれません。
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ですが、当面の間は、大企業や、大企業の下請け企業では、こういった慣習が続くでしょう。
==== デメリット ====
進学には、お金が掛かります。
多くの学生は私立大学に進学することになります。私立の学費が年間100万以上なので、卒業までの4年間で、ざっと最低でも400万円以上は掛かります。これとはべつに、下宿をするなら、家賃などの諸経費が掛かります。都内のアパートの相場が月額7万円だとして、1年で約84万円の家賃が掛かるとしましょう。切り良く食費や光熱費も含めて100万円の家賃だとして、4年間で400万円が掛かるわけです。すると、4年間で800万円は掛かります。
これは留年などをせずにストレートに卒業した場合ですので、そいうったことも含めて、私立大学の卒業までに1000万円は教育費が掛かると思ったほうがよいでしょう。
国公立の大学でも、学費が年間60万円ていどは掛かります。少なくとも卒業までの4年間で240万円は掛かるわけです。諸経費を含めて、2倍程度で、卒業までに600万円の教育費は掛かると思ったほうが良いでしょう。
国立は私立よりかは安いですが、競争も厳しく、入学までに浪人をすることも多く、年数が掛かる場合があります。浪人の間の生活費なども考える必要があります。
家が金持ちなら良いですが、貧乏なら借金などをして進学することになります。
1000万円ちかい借金というのは、負担が、けっこう、重いです。
新卒の給料が年間300万円が相場と言われますが、生活費などを差し引くわけですから、借金の返済に当てられるのは、多くても年間100万円ていどまでです。すると、卒業してから10年近くは、生活を切り詰めなければ、いけません。
たとえ大学を卒業しても、かならずしも賃金の高い企業に就職できる保証はありません。あまり就職率の高い大学に進学できそうにない場合は、大学進学をやめて高卒で就職活動したり、あるいは職業高校に編入学したほうが良いかもしれません。
=== 短大や専門学校を目指すべきか? ===
==== 短大 ====
短大は、法的には大学に準じた短期(2年間が一般)の教育機関です。短大の科目の専門性は、大学と大して変わりません。
年間の学費は、大学と同じ程度(私立なら100万以上)、かかります。
▲== 大学受験で浪人するべきか? ==
短大を卒業すると、大学の、関連する学科への編入学の受験資格もあります。ですが、有名大学などは、競争が激しいです。編入試験は、あまり当てにしないほうが良いでしょう。
仮に編入試験に合格し、編入学が出来ても、3年生への編入ではなく、2年生に編入などになることがあり、大学卒業までの年数に、高卒時点から4年以上の年数を要する場合があります。
以上の理由から、もしアナタに大学進学できるだけの学力があるならば、高校生のころから、なるべく大学を志望したほうが良いかもしれません。
就職も、賃金の良い企業に就職できる保証は、ありません。ただし看護系の短大など、国家資格が取得できる場合は、就職状況は例外かもしれませんが。
==== 専門学校 ====
学校にもよりますが、学費は大学と同じくらいに高く、一般に年間100万円以上は掛かります。
就職活動は、一部の業界を除き、企業は、専門学校に限らず、学生の時点での専門性をあまり評価しません。
たとえ
なので、もしもアナタが職業高校などに通っていて、高卒で就職できそうで、今後は大学に進学する気が無いのなら、専門学校に行くよりも、さっさと就職したほうが良いでしょう。
短大の場合は、法的には大学に準じた短期(2年間)の教育機関です。しかし専門学校は短大と違い、法的にも大学に準じた教育機関とは、専門学校は見られないのが一般です。そのため短大では大学への編入学の制度などもありますが、しかし専門学校卒から大学への編入学は、基本的には無いのが通常です。
志望したい業界の採用方法が能力主義で無いならば、あまり専門学校を志望しないほうが、卒業後は経済的にも安全でしょう。
もし、一般の大学にも、志望したい業界に就職実績の強い大学があるなら、最初から大学に進学したほうが就職にも有利かもしれません。
普通科高校では職業教育をまったく受けないので、専門学校の職業教育が高度で専門的に見えるかもしれません。
ですが、もし専門学校の分野と同じ分野が職業高校にもある場合は、職業高校の専門性と専門学校は大して変わりません。専門学校と同じ分野が大学や短大にある場合、一般に短大や大学の教育内容のほうが高度です。
もし、工業の旋盤などの技能取得などの教育を受けたかったり、あるいは商業の簿記の教育を受けたくて、しかし経済的に大学に進学するだけの経済的余裕などが無くても、職業高校への編入学や職業訓練校への入学により、それらの職業教育を受けるという方法もあります。
また、もしも家庭の財力に余裕があるならば、大学を卒業した後に、専門学校に進学するという方法もあります。卒業までの年数が掛かり、就職活動時の年齢が高くなるので就職に不利な点もありますが、それを差し引いても「大卒」の肩書があったほうが多くの業界で就職に有利かもしれません。
また、志望する業界によっては、その業界の国家資格の受験資格に、大卒の肩書が必要な場合があります。専門学校だと、国家資格の受験資格で不利になる場合が考えられます。
他の大学や短大や職業高校などには、その分野の学校が存在しない場合にかぎり、専門学校に進学するのが良いかもしれません。なおかつ志望したい業界が学歴主義でなく能力主義・技能主義などの場合にかぎり、専門学校に進学したほうが就職後の経済的には良いかもしれません。
== 高卒で就職する場合 ==
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