「中学校国語 古文/平家物語」の版間の差分

与一の節の口語訳を記述
(与一の節の口語訳を記述中)
(与一の節の口語訳を記述)
 
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小兵(こひやう、コヒョウ)といふぢやう(イウジョウ)、十二束(そく)三伏(みつぶせ)、弓は強し、浦(うら)響くほど長鳴りして、あやまたず扇の要(かなめ)際(ギワ、ぎは)一寸ばかりおいて、ひいふつ(ヒイフッ)とぞ射切つ(キッ)たる。
 
しばしは虚空(こくう)にひらめきけるが、春風に一(ひと)もみ二(ふた)もみもまれて、海へさつ(サッ)とぞ散つたり(チッタリ)ける。
 
夕日のかかやいたるに、みな紅(ぐれなゐ、クレナイ)の扇の日出(い)だしたるが、白波の上に漂ひ(タダヨイ)、浮きぬ沈みぬ揺られければ、沖には平家、船端(ふなばたをたたいて感じたり、陸には源氏、箙(えびらをたたいてどよめきけり。
 
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(与一は)小柄な武者とは言いながら、矢(の長さ)は十二束三伏で(長くて)、弓も強く、浦一帯に響くほど(鏑矢は)長いあいだ鳴り響き、誤りなく扇の要際から一寸ほど離れたところを、ひいふっと射きった。かぶら矢は海へ落ち、扇は(衝撃で)空へと舞い上がった。
扇は、しばらく空中で舞っていたが、春風に一もみ二もみもまれて、海へさっと散り落ちていった。夕日のかがやいている中に、日輪を描いた真っ赤な扇が白波の上に漂い、(扇が)浮きつ沈みつ揺られれば、沖では平家が(感嘆し)、船端を叩いて感嘆し、陸では源氏が、えびらをたたいて、はやしたてた。
 
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:このあと、平家のほうから、扇の立ててあった場所に男が近づき、舞を踊る。伊勢義盛(いせの よしもり)は、与一にその平家側の男を射ることを命じる。命令どおり、与一は射って、舞っていた男は首のあたりを射られ、射殺され、船底へ倒れる。
 
:平家のほうからは、静まり返って声も出ない。
 
:源氏のほうからは、今度も歓声を上げる。
 
:「ああ、射当てた。」と言う人もあれば、「非情だ。」と言う者もいる。
 
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あまりのおもしろさに、感に堪へざるにやとおぼしくて、舟のうちより、年五十ばかりなる男(をのこ)の、黒革をどしの鎧(よろひ)着て、白柄(しらえ)の長刀(なぎなた)持つたる(モッタル)が、扇立てたりける所に立つて舞ひしめたり。
 
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あまりの面白さに、感に堪えなかったのであろうか、舟の中から年のころ五十歳ばかりの男で、黒革おどしの鎧を着ていて、白江の長刀を持った男が、扇の立ててあった場所に男が近づき、舞を踊る。(源氏側の)伊勢(いせの)三郎(さぶろう)義盛(よしもり)は、与一の後ろに馬を歩み寄らせ、「ご命令だ、射よ。」と言うので、(与一は)今度は中差を取って弓につがえ、十分に引きしぼり、男の首の骨をひょうふっと射て、男を(船底へ)真っ逆さまに射倒す。
 
その平家側の男を射ることを命じる。命令どおり、与一は射って、舞っていた男は首のあたりを射られ、射殺され、海へと落ちる。
 
:平家方(へいけがた)からは、静まり返って声も出ない。
 
:源氏方からは、今度もえびらを叩いて、どよめいた。
 
「ああ、射当てた。」と言う人もあれば、「非情だ。」と言う者もいる。
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