「高等学校化学I/物質と原子」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
→‎電子殻と価電子: 電子殻の位置の図を追加。
164 行
 
=== 電子殻と価電子 ===
[[File:Electron-shell jp.svg|thumb|300px|電子殻の配置]]
[[Image:Electron shell 008 Oxygen (diatomic nonmetal) - no label.svg| thumb |200px| 酸素原子Oの電子は、K殻に2個の電子。L殻に6個の価電子を持つ。]]
[[File:Electron shell 001 Hydrogen (diatomic nonmetal) - no label.svg|thumb|200px| 水素原子Hの電子は、K殻に1個の価電子を持つ。]]
169 ⟶ 170行目:
 
原子の構造のうち、電子が並んでいる原子核の周りの部分について、より詳しく見ていこう。
; 電子殻(でんしかく、electron shell) : 電子が飛び回っている部分全体を指す。'''階層構造'''になっている。
この電子殻は何重かにわかれており、内側から'''K殻'''(ケーかく、K shell)、'''L殻'''(エルかく、L shell)、'''M殻'''(M shell)、……と呼ぶ。それぞれの層に入ることのできる電子の数は決まっており、その数以上の電子が一つの層に入ることは無い。たとえば、K殻に入ることのできる電子の数は2つまでである。また、電子は原則的に内側の層から順に入っていく。M殻以降では例外もあるが、高等学校の化学ではこれについては扱わない。興味のある人は、[[w:電子殻]]などを参考にしてほしい。<!--電子殻それぞれを電子軌道と呼ぶ。<!--誤り。意図した事実が不明確のため保留-->-->内側から数えてn番目の電子殻に入ることのできる電子の数は、2n<sup>2</sup>と表される。
 
また、いちばん外側の電子殻にある電子を'''最外殻電子'''(だいがいかく でんし)と呼ぶ。最外殻電子は原子の性質に大きな影響を与える。ある原子とある原子との接点が、実際には電子殻であるため、原子の結合の仕方などはこの最外殻電子の個数が重要になってくる。原子の性質を決める最外殻電子を特別に'''価電子'''(かでんし、valence electron)と呼ぶ。
最外殻にそれ以上電子が入ることのできない状態を'''閉殻'''(へいかく)という。閉殻になっている原子の価電子の個数は'''0'''であると約束する。
 
[[File:Electron shell 002 Helium - no label.svg|thumb|left|200px| ヘリウム原子Heの電子は、K殻に2個の電子を持つ。ヘリウムは閉殻構造である。閉殻なのでヘリウムの価電子は0と数える。]]
187 ⟶ 188行目:
{{clear}}
----
 
=== 電荷 ===