「高等学校生物/生物II/生物の進化」の版間の差分

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先カンブリア時代
最古の両生類、イクチオステガ
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=== 古生代 ===
軟体動物や節足動物、環形動物など、多くの種類の動物が誕生した。このような、カンブリア時代での生物の多様化を「'''カンブリア大爆発'''」という。
カナダのロッキー山脈のバージェスで化石が発見されたことから、この時代の生物群を'''バージェス動物群'''という。
 
三葉虫、アノマロカリスなどが、バージェス動物群である。
 
殻の成分としてカルシウムを持つ生物が多くいることから、海水中にカルシウムが豊富だったと考えらている。また、硬い殻は、捕食者に対抗するためのものだと考えられており、つまり、捕食者-被食者の関係が、この時代の生物群で既に存在していたと考えられている。
 
カンブリア紀の末までに多くが絶滅した。
 
カンブリア紀末~オルドビス紀(古生代)の魚には、顎(あご)が無く、ヤツメウナギの仲間である'''無顎類'''(むがくるい)だった。
 
古生代シルル紀~デボン紀に、顎のある魚が出現し、シーラカンスなどが出現した。
 
 
== 生物の陸上進出 ==
=== 植物の陸上進出 ===
カンブリア時代に光合成をする藻類が繁栄し、酸素が大気中に増大し、それによって'''オゾン'''層が形成された(オゾンの化学式はO<sub>3</sub>)。
 このため、地表にふりそそぐ紫外線が減った。(紫外線は、DNAを傷つける。)
 
 
化石が確認されている最古の陸上植物は、シルル紀の'''クックソニア'''である。(クックソニアの高さは数cm) クックソニアの個体は、二つに枝分かし、その枝の先に胞子のうをつける。
 
その後、リニアという維管束をもつ植物が出現し、のちの維管束植物の祖先になった。
 
デボン紀には、維管束を持ち、根・茎・葉の区別があるシダ植物のような植物が繁栄した。また、シダ植物のような種子植物が繁栄し、'''シダ種子植物'''といわれる。シダ種子植物が、ソテツとよく似ているシダ植物なので、ソテツシダともいう。 これらの植物には高さ20mにもなるものもあり、森林をつくるほどであった。
 
 
=== 動物の陸上進出 ===
植物の陸上進出と同じころ、動物も陸上に進出した。植物と動物のどちらが先かは、不明である。
このころの動物は、ムカデやクモや昆虫のような'''節足動物'''であったと考えられる。
 
デボン紀の末期には、魚類から進化したと考えられる原始的な両生類が現れた。最古の両生類として考えられている'''イクチオステガ'''は肺を持っており、また四肢を持っており、浅瀬や陸上を歩いて移動できたと考えられている。